かたち21フォーラムNo.26(最終号)
          
                                                 2008年3月29日発行

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当メールマガジンは今回をもって配信を終了いたします。
今後は、「かたちの会」会誌および会員向けEメール通信を活動の軸としていきます。


すっかり春ですね
[目次]

メルマガの配信を終了するにあたって
――この1年とこれから◆

◆フォーラム◆
 
命の初めと終わり

◆積もる話◆

◆ジャンル別「かたちノート」◆ 

◆ものづくりの言葉◆小川三夫

◆「かたちの会」のご案内◆



メルマガの配信を終了するにあたって――この1年とこれから

最後の最後になって配信が1週間ほどおくれてしまいました。

この間、「魂のかたち展」があり、最後のしめくくりをどういうふうに

書こうかなどと考えているうちに、日にちが経っていってしまいました。



 このメルマガを始めたのはちょうど1年前でした。

情報氾濫といわれるこの時代に、しかしこと工芸に関する情報は

逆に散漫に、刹那的になっているのではという実感があって、

もっとトータルに情報を発信するメディアを構築する必要があるのでは、

という問題意識からこのメルマガを立ち上げたのでした。

「フォーラム」や「積もる話」の欄は、そのような観点から、

現代の工芸をめぐる諸問題を俯瞰していくことを意図したものでした。

結果的には、あまりにも大きな問題設定に対して現実の力は

あまりにも微力でありすぎて、所期の課題に対してはほとんど何の成果も

得ることができませんでした。個人的な印象としては、

押したり引いたりしてみることが、現実に対しては何の意味も持っていないことを

実感させられたに過ぎませんでした。



 しかし後半、「長く使って愉しむ」というビジョンを獲得し

「かたちの会」を発足するという事態が発生して、ようやく具体的な

足がかりのようなものが掴めてきたように思います。これまで私は

常に一人で事を起こそうとして、しかしそのつど挫折を余儀なくされてきましたが、

今回の「かたちの会」は、東京郊外の可喜庵という空間で

「長く使って愉しむ」というビジョンに基づく展覧会を開催するという

実践にかかわった複数の人間の意志の表明として出てきたものですから、

ひとつの運動体的な意味があります。

他方、メルマガを配信することの意義はほとんど認められなくなってきました。

メルマガというメディアが力を発揮するのは、商品の販売のような

コマーシャルな道具として使う場合に限られると思います。

そして今のところ「かたちの会」には販売材料となる「商品」は開発されていません。



 大きく構えて言えば、「かたちの会」は工芸・美術のフィールドから

「日本の文化」を再醸成していくことを目的としています。その前提として、

手仕事としての工芸・美術の活性化をはかっていこうということです。

基本にあるのは「自分のかたちは自分でつくる」ということです。

ですから「情報」ということも、一人一人が自分の足を使って集め、

自分の目で確かめたものを「情報」と、ここでは呼ぶことにします。

そしてそういった「情報」を「かたちの会」の会誌や会員向けメール通信で

伝えていくという戦略を、今後はとっていくことにします。

グローバリゼーションが進行して「みんな同じ」にさせられていく

時代趨勢の中で、「一人一人違う」という路線を進んでいきたいと思います。

「一人一人違う」ことを認識している人間と人間がつながっていくことが、

手仕事の復活と「日本の文化」の再生につながっていくと信じます。


 

 短い間でしたが、お付き合いありがとうございました。

 今後の皆様のご健勝とお仕事のご発展をお祈りしています。


                                              (笹山 央)




フォーラム

今回はこの欄に寄稿していただいたものではなく、染織のグループの回覧板に入っていた原稿で、

とても共感したので転載させていただきました。

命の初めと終わり


よもぎ
 
(本文とは関係ありません)


 東京で、妊婦さんの治療を専門にしている女性鍼灸師がおられて、

研修生になるかどうかで、見学においでということで、2月に行かせて頂きました。

3日間、先生にへばりついて、多数の妊婦さんと接する機会がありました。

びっくりするぐらい、何も知らない人がかなりいるのです。え?妊娠期間も、もう最後の方なのに???

「冷やさないようにする」ということすら知らない!!私の方がよっぽど厚着。

せっかくの期間なのに、そうはできない体験なのに、母子ともに、心身にとって大切な機会なのに…、

残念でした。


その時思ったり、先生と話したり、先生の言葉から考えたことは、女も、男も、産む人も、産まない人も、

赤ちゃんが生まれるということを考えたり、それにまつわる、ある程度の具体的な知識を持って、

そういうことに思いをはせる機会を持った方がいいと、いうことです。観念的なことだけではなく、

具体的なことも、もしかしたら、具体的なことの方が想像しやすいので、

その方がいいのかもしれません。私の若い友人で、「あの分娩台に乗る」と想像したら、

絶対に嫌なんです、という人がいます。そういう風に、ぱっと想像できると、

じゃあ自分はどうしたいのか、とか、今の現状はどうなっているんだろう、とか行動につながると思うのです。

 

それと同じく、「死ぬ」ということも、具体的に考えてみたらどうかと思います。

私は、交通事故等の大怪我以外は病院に行くつもりはないので、こういう人は、

死んだときどうなるのかな?と思っています。死亡診断書の関係から、

気の合う医者を作っておいた方がいいのかな?とか、もっと具体的に調べてみなくっちゃと、

思っています。こういうことを具体的に考えてみると、

いかに我々が、管理されているのかが、よく分かると思います。

 

生まれるも、死ぬも、病気ではない自然のことなのに、医療に管理されているのです。

そして、このはじめと終わりについて、考えてみる、自分なりの考えを持つ(もちろん変るのは、

全然かまわないと思います)ことで、自分の生き方の芯もできてくるのではないでしょうか。


[返し]
具体的に考えていくということが大事なことだというのは本当です。自戒も込めてそう思います。




◆積もる話◆

 
 
投稿された話題は、サイトを設けて継続していけるようにしました。
 ご意見、資料などお寄せください。


 
金槌の話からNo.02投稿原稿) 靴下を繕う(No.04投稿原稿)

  自分の暮らしの形 (No.05、.06、16投稿原稿から) 

  児童の美術教育  (No.07の投稿原稿から)

 
ミニマルと装飾 (No.08の投稿から)

 長く使う楽しみ
(「ものを買わない」改め)
  
(No.09, 10, 11, 12の投稿から No.21の「フォーラム」新規追加

 
同時代の眺め (No.13、14の投稿から)

 素材と技法
(No.17の投稿から)

  次世代に伝えるもの(No.18の投稿から)

  「長く使って愉しむ」 〈サロン〉からの報告 (No.19、20の投稿から)

 「かたちの会」関連
(No.22、23、24の投稿から)





ものづくりのことば
 


 不揃いな材でつくった法隆寺や薬師寺の塔は、それらが一本一本支え合って、

「総持ち」で経っているんだからな。総持ち、いい言葉だな。

みんなで持つ。不揃いこそ、社会のかたちとしては安定感があるし、強い。

それが、いくら腕がよくったって同じ程度のものだけが集まると同じ考えになって、

同じことになってしまうんや。ずっと、同じでいくならばいいかもしれないけれども、

もしそれがつまらないとなったときには、うまくいかなくなって分解するわけだ。

均一というのはよさそうだが、幅がないんだ。

(中略)

不揃いのものを扱うのは、木でも人間でも大変だ。規格化されたものは楽だ。

しかし、その不揃いの木の癖を生かして一本一本組めば、千年を超えて塔を支えているんだからな。


     小川三夫(宮大工・鵤工舎舎主 『不揃いの木を組む』(草思社刊)より)




ジャンル別「かたちノート」

工芸の世界の出来事をジャンル別に記録していく欄です。ただし、当メルマガ責任者の笹山の元に届く情報を元にしますので、
掲載作業が限定されるなどの理由で、当分の間はかなり偏向があることをご了承ください。


   [漆芸] 新世代の漆芸に注目!!
            
   [陶磁]  備前焼・安倍安人の新作から

  [金工]
 金工分野の今日的トピックとは?

   [染織] 「全国裂織協会」の今




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  会誌No.01の表紙(B5版16頁 画像をクリックすると大きく見れます。)
                 

 内容は、「創る立場」「使う立場」の区別を超えた視点から、

主として工芸や美術のものづくりを紹介していきます。

しかし単にジャンルとしての工芸や美術に限定せず、

環境や健康などの話題も含めて、「暮らしと美」を

より総合的に表現していきたいと考えています。


 当初は
B516ページ(全頁カラー)の小さなものですが、

徐々にページ数を増やしていきたいと思っています。

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発行責任者]笹山 央
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