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12月25日、死刑の執行があった。全国で4名。大阪でも1人。 大阪で死刑に反対するグループや個人でフォーラムをつくっている。ぼくやふうさんがいるかたつむりの会もそれに関わるひとつ。12月に発行した、かたつむりの通信「死刑と人権」に「もし、死刑が大阪であったとき、夜8時に大阪拘置所の正門前に集る」ことをおおさかフォーラムとして呼びかけている。それは、ささやかではあるが、ひとことでも抗議したいという思いと線香を焚いて殺された方のことを想う、そういう時を持ちたいということから。 国会閉会後、特にこの25日から役所の仕事納めの28日までが執行の恐れがあることが漏れ聞こえてきていた。それは、現実となった。そこにあるのは「執行のない年はつくらない」という国の意向だけ。被害者のことを考えてとか言うけど、執行のことは被害者家族にも知らされない。死刑制度を維持する為だけの執行だと思う。 25日は、夕方から執行抗議の記者会見も行われた。それを終えた人たちや犬山からふうさんが来てくれて四人の行動となった。 いつも夜間は拘置所の敷地内には入らせないようロープを張っている。これまで、そこに入れば制服の職員が出てきて暴力的に排除された事もあった。この日、ぼくは少し遅れた。すでにロープを乗り越え敷地内に入りアムネスティの人たちの用意した横断幕を広げて抗議の追悼がはじまっていた。ふうさんが「今日の刑務官はいつもと違う。あと何分ぐらいかかりますか?って聞くから、5分くらいって応えたら、それから何も言ってけえへん」って。5分どころか30分もいるのに何も言ってこない。「死・刑・執・行・抗・議」の文字を並べたりろうそくを立て、香を焚く。 牧師の仲間Hさんがが聖書を読み「we shall overcome」を唄った。続いて一言ずつ語ったりした。アムネステイの林さんから記者会見に用意した「抗議声明」を読んだ。ふうさんが、「人を殺す事を仕事とせなあかん刑務官の人たちは、辛いやろ」「でも、今日、あなたは人を殺したんです。それをずっと抱えていかなしょうがないと思う。忘れるわけにはいかへんのやから」と大阪拘置所に向かって執行に当たっただろう刑務官に向かって語る言葉がぼくの心に入ってきた。 そして、ぼくは生まれて初めて一人で浄土真宗の正信偈、こういうときにふさわしいものなのかわからなかったけれど、詠んだ。こんなふうにして、この日の行動を終えた。 この日ここで殺された福岡道雄さん。一度も会ったことはなかった、この人のことをぼくはこれまで一度も考えた事もなかった。無実を主張されていたと聞く。詳しい事はわからないが、弁護士が見つからないまま、再審もできなかったのだろうか・・誰にも支えられることもなく無念の思いを残したまま、この日ここで、死刑によって国に殺された。(坂口誠也 かたつむりの会)
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