コンタックス 137MDクォーツ

中古品です。
7〜8年くらい前に、衝動買いしました。
買ったのは、某百貨店中のカメラ屋。いまはもう扱っていないようですが、当時は
その店は、新品カメラに混じって中古カメラも置いていました。
カメラとはまったく関係ないですけど、そこの店員さんに岸部一徳にそっくりな人がいました。
顔つきから喋り方や声までが、ほんとうにそっくりでした。
で。
そこのカメラ屋のショーウインドーの中にこのカメラがあって、少年のころに
あこがれていたコンタックスが、自分の小遣いで買える金額で売っていたのです。
触ってみたい。
でも、まだ中古カメラなんて買ったことがなかったので、どうしたらいいのか
分からず、ただひたすらじーーっと、目が釘付け状態で固まっていたら、
岸部一徳が音もなく寄ってきて。低い声で、
「出しましょうか」
「え。あ。は、はい」
でもって、岸部一徳はガラス窓の鍵を開けて、カメラを取り出して、「じゃあこっちで」と
言いながらカウンターに持っていく。
こうして、私は、ショーウインドーから出してもらってカウンターで検分する、
という、中古カメラ屋での作法を学んだのでした。
ちなみに、価格は、プラナー50mm F1.7付きで5万5千円でした。
【いまいちなところ】

20年以上むかし(1980年発売)のカメラですので、今のカメラと違ってグリップ
(右手で掴むところの出っ張り)がありません。
構えてみるとなんとなく物足りないです。そこで。グリップ付きのケースを自作しました。
といっても、いちから手作りではなく、中古カメラ屋でよく500円くらいで
売っている処分品のカメラケースから、サイズの合うものを見つけてきて、それを
利用しました。
そのカメラケースに、東急ハンズで買った革を適当に裁断してぐるりと巻きつけて、
右手にあたるところはぐるぐると丸めて、全体をゴム系接着剤で固定。
あとは、落下防止のために、ストラップを潜らせて、背面で金具で止められるように
しました。

その他嫌な点としては、ボディ、特に本体上部がすべてプラスチック製なのが
気に入りません。なんか安っぽくてらてら光っているのが気に障ってきました。
そこで、また東急ハンズに行って「つや消し黒」のペイントスプレーを買ってきて、
全体に吹き付けましました。(もちろん、ファインダーとかはマスクして)
でも、まあ、所詮はプラスチックですね。金属の質感には至りません。
こればかりは我慢するしかないです。
あとは、シャッター速度がマニュアル設定できない点が、嫌といえば嫌ですが、
べつに使用上は困らないです。ストロボをスローシンクロさせるのが難しくて困ること
くらいかな。
電源が自動的にOFFにならない、という欠点もあります。最近のカメラは、たいてい、
電源がONのまま数分間操作されないと自動的にOFFになりますが、そんな
気の利いた機能は付いてません。ま、実直というかなんというかですが、当時はそれで
当たり前だったのでしょう。実際、日曜日にこのカメラを使って電源がONのまま気付かずに
仕舞ったら、翌週末には電池がなくなってました。
あとこれは欠点ではないのですが、カメラ内部の遮光材(モルトプレーン、というそうです)が、
20年の経年変化でぼろぼろになっていて、それがフィルムに付着するという、不具合が
ありました。使い始めてすぐに気付いたので、買ったカメラ屋に持っていって修理してもらいました。
中古だけど初期不良ということで無償でした。このへん、中古カメラ業界の健全性というか、
成熟性を感じます。
【好きなところ】
シャッター音が好きです。
「かしゃーっ」という小気味よい、軽快な音です。
よーしどんどん撮るぞーっ、という気になります。
「137MDクォーツ」の「MD」はモータードライブの略だと思いますが、巻き上げ速度は
たったの秒間2コマ。おそらく、20年前は、自動巻上げそのものが画期的な機構だったのだと
思います。でも実用的には、この秒間2コマで充分です。
ファインダーは明るくて見やすい方だと思います。ファインダー倍率は0.86倍で、
これはコンタックスのどの現行機種よりも高倍率です。ま、高きゃいいってもんじゃないのかも
しれませんが、ピント合わせの際に多少有利な気がします。
AEロックがワンタッチで可能なのも便利です。逆光の時には、カメラを地面に向けて
AEロック。それから被写体に向ければOK。分割評価測光なんて不要です。
使用電池が、どこでも売っている単三アルカリというのもありがたい。
各種ボタンやダイアルが大きめに作ってあって、冬などは手袋をしたままでの
操作がしやすいのも優れた点です。
あと、各種書籍によると、このカメラは、コンタックスにしては故障が少ない機種
だそうです。実際、7〜8年使ってますが、まったく故障はありません。