離婚の基礎知識


 ■ 離婚手続の種類
協議離婚 夫婦間で話し合い離婚をするもので、 離婚原因の理由を問わない。 双方の合意があれば、離婚届の提出で離婚成立。
調停離婚 当事者の協議が合意に達しない場合に家庭裁判所に調停を申立て仲介をしてもらい、 合意に達した場合に離婚が成立。
審判離婚 調停で合意に達しなかった場合でも、家庭裁判所が離婚が妥当と認める場合には、 審判離婚に移行し、審判が下り離婚が成立。
裁判離婚 家庭裁判所での調停・審判でも離婚が成立しなかった場合に、 地方裁判所に離婚の裁判を起こし、この判決に従い離婚が成立。 裁判離婚の場合、法律上の離婚原因が必要。


 ■ 協議離婚の手続き
協議離婚とは、お互いに話し合って決める離婚です。 したがって、お互いが納得して合意すれば、後は離婚届を市区町村に提出するだけです。 現在の離婚のほとんどが協議離婚なので、協議離婚するにあたって、 事前に決めておくべき事項を解説します。

親権 親権は、子供の身の回りなどの生活上の世話をする身上監護権と 子供の財産を子供に代わって管理する財産管理権の2つに分けられます。
親権者と監護者は別に定めることができますので、 親権でもめているような場合には、一方を親権者に、 もう一方を監護者にすることで解決するのもよいでしょう。
財産分与 離婚した一方は、他方に対して、 婚姻中に得た財産について財産の分与を請求することができます。 妻が専業主婦でも、 夫婦の協力により得た財産として財産分与の対象となります。
慰謝料 離婚原因を作った配偶者が、 精神的な苦痛を受けた相手方配偶者に対して支払わなければならない損害の賠償のことです。
養育費 親は未成年の子供に対して、自分の生活と同等のレベルの生活を保障する義務を負っています。 すなわち、未成年の子供を育てている親は、他方の親に養育費を請求できるのです。 子供を引き取ったか否かは関係なく、 養育費は親が分担して負担しなければならないのです。
面会交渉権 別れた方の親が、離婚後、子供に会うことができる権利のことです。 別れた親にとって、子供と会いたいと思うことは自然なことで、 子供にとっても重要なことでもあるので、きちんと決めておく必要があります。


※慰謝料請求権は、離婚が成立した日から2年間で時効になります。
※財産分与請求権は、離婚が成立した日から3年間で時効になります。
※養育費は、子供が社会的にも経済的にも自立すれば支払う義務はなくなります。


 ■ 離婚協議書の作成
離婚の約9割は協議離婚と言われていますので、 確かにお互いが離婚に合意し、離婚届を出せば離婚が成立しますので、とても簡単です。
しかし、離婚には金銭の問題や子供の問題など、大事なことを取り決めますので、 口約束だけでは、後日トラブルになることが多々みられます。 ですから、離婚条件などを明確に取り決め、それを書面に残しておくことは、とても重要です。 つまり合意内容を「離婚協議書」にしておくことです。

離婚協議書にはそれ自体強制執行力はありませんが、 裁判になったときには、離婚協議書が合意があったことの証拠となります。 そして勝訴すれば強制執行ができるようになります。 もちろん、「公正証書(強制執行認諾文言入)」で、離婚協議書を作成すれば、 公正証書には、強制執行力があるので、もし相手が支払いをしない場合には、 財産や給与の差押さえをすることができます。

このようなことから、最近は離婚協議書を作成する方が増えています。 しかし、せっかく作った離婚協議書も、内容によっては無効になってしまうことがあるので、 大事な協議書が無効になってしまわないように、作成は専門家に依頼するのが賢明です。