兄(片山 明氏)のガラス工芸作品を紹介します。
作者は、ガラス製品製造技能士(1級)として理化学ガラス製品の製造に携わっている傍らで工芸品を制作しておられます。無味乾燥な理化学用ガラス素材を熟練した加工技術により造形した作品は、従来とは異なった風合いのガラス工芸品となっています。
![]() ガラス旋盤で作業をする作者 |
経歴
|
色物のホウ珪酸ガラスを使用した小型のピッチャー。

「猫型ピッチャー」(高さ5cm)
工芸都市高岡2002クラフト展入選作品、二重胴の半球型容器を重ね合わせた形の作品。二つの半球は実と蓋の関係で、わずかに径が異なる。

「きゅうきゅう」
ごくシンプルな形状だが、加熱により自由に変形するガラスの特徴が生かされておもしろい。酒の入る部分が2重胴になっていて、燗酒が冷めにくい実用性もある。

「盃」
2001年3月7日〜8日大阪城ホールで開かれた「ゆとりと個性2001大阪工芸展」クラフト部門で入選した作品。
卵型容器を3重に入れ子にした形は、見る者皆に「どうやって作ったの」という感想を持たせるだろう。2重構造のガラス容器というと、ジュワー瓶(いわゆる魔法瓶)が思い浮かぶが、製法は異なる。3重構造というのも加工をさらに難しいものとしている。また、内、中、外の容器の側面に一箇所、位置を合わせて施されたディンプルは、外面から内部へ伝わる影響力のようなものを表しており、無機物のかたまりであるこの作品に何か有機的なものを感じさせてくれる。

「祥夢」(高さ12cm)
古代の壺に似たデザインの水差し。

水差し(高さ16cm)
カップの縁を花形に整形したワイングラス。

花グラス(高さ20cm)
ガラスで急須を真似たものだが、籐の替わりにガラスで編んだ取っ手が華やかさをかもし出している。

ガラス急須(高さ20cm)
斜めに口をつけたボディにガラス編み細工の取っ手を上部に配置し、アンバランスな中にも安定感が。

ガラス花器(高さ16cm)
ガラス編み細工は作者のオリジナルのアイデア。精緻に編みこまれたガラスの発する輝きは見事。

取っ手部分の拡大