■2005/6/19(日) 松田聖子 コンサートツアー 2005
今年もやってきました聖子のコンサートツアー。
やはりアリーナツアーで、16年前に見たツアーと同じ場所でやって
いるのだからすごい。
衣装は当然のこと、アリーナだからセットも豪華、火や花火を使った
仕掛けもたくさんあってバンドも生。お金が かかっている。
演出に頼らなくったってホールで“聴かせる”コンサートのできる
力量と歌の財産を持つ彼女が、それでもアリーナツアーを続ける。
一昨年に続き見たのだが、やはり後ろの客のために生映像をバックに
映すことはしなかった。
同じ空気を吸っている豆粒の私を見て、私の歌を聴いて、そんな自信が
25年生き抜いたアイドルの顔に見え隠れした。
決して歌う顔のアップを見せたくないわけではない・・たぶん。
とは言っても、会場が大きければ大きいほど観客の「濃さ」には差が出る。
かなり薄い層まで取り込んでこそ埋まるアリーナなのだ。
しかし松田聖子は そういう客層に媚びない。
それが現役アーティストの証とばかりに、きちんとツアー前にアルバムを
発表し、そこから何曲か歌ってステージが始まる。
当然、知らない歌ばかりだ。(^^;)
豪華絢爛のピンクのドレスだが、4曲も知らない歌、それも似たような
ミディアムバラードが続けば こちらも身を持て余す。
そこらを見透かしたように「赤いスイトピー」が始まるのだが
会場にマイクを向けるポイントが やや多すぎ。
その一体感を求める客と、あの曲を生でしっかり聴きたかった客との
バランスもまた難しい。
その後は「25周年」を前面に、過去曲を並べたのだが、意外や意外
すでにサビまでいかないと「なんだっけ?」という曲が いくつかある。
ヒット曲が多すぎて削りどころが私のポイントをはずしたのかもしれない。
「秘密の花園」「瑠璃色の地球」「天国のキッス」を割愛しても
歌いきれない25年、という感じか。
時折ディープなファン向けの なつかし曲も折り込んだりする。
これは連れも驚いていたのだが、本当に声がよく出ている。
松田聖子独特のスタイルで甘く艶やかで伸びのある歌声。
もちろんヘッドセットマイクで振り付けのある部分は よく言う
口パクだったかもしれない。
しかし驚くべきは、その部分と生の歌の部分に全くと言っていいほど
落差が無いこと。
演出の爆音に歌声が一瞬止まったり動揺したりする時、逆に抜群の
安定感で歌い続けていることを あらためて感じたりする。
音響もいいのか大きな会場でありながら詞のことば一つ一つが聴き取れる。
タフ、である。
MCは前回もそうだったが それほどおもしろくない。
カツゼツはよく、しゃべりは達者なのだが、まあ大人としての普通の
ことしか言っていないという感じ。
冬のディナーショーの告知で、最初 客が冬休みのある学生であるかの
ように話しかけたのには笑ってしまった。
客も年を取るのだよ。
客といえば大事な「ステージと自分の間に見える風景としての客」は
最高だった。
40代のご主人と おそらく その奥様。
ご主人の方が徐々にアクティブなファンだったらしい昔の姿を取り戻し
最初は照れていたお約束のアクションを、率先してやりだしたのは
楽しかった。
その横の大柄のお姉さんのノリの良さも気持ちが良かった。
ツアーグッズのウチワの売れ行きも上々の様子。(笑)
二着のお人形さんドレスに続いては真紅のタイトなシンプルドレス。
それでいてゴージャス。年相応なシンガーとしての風格漂う。
このスタイルで歌う曲も また たくさんある。
「抱いて・・・」「あなたに逢いたくて」の力強さは そのまま
アリーナツアー“後”の道を示している。
「SWEET MEMORIES」はフルで聴きたかった。
それで本人の言うところの「ラストスパート」へ向けて何度か
MCが入るのだが、去年の中森明菜の時と同じくMCの流れに沿って
声をかける「職人」が配置、あるいは自主的に仕事をしている
様子が感じられた。
その声に促されるようにSAYAKAの話、写真集の告知(^^;)など
手際よくしていた。
そして会場「待ってました」のメドレーはデビュー曲から
松田聖子が松田聖子としてスーパーアイドルへの道を駆け上がった
時期の、それこそ「誰でも知っている曲」のオンパレード。
白いボリュームのあるミニ。天使の羽根まで背負って客に問う。
「わたし、大丈夫?(笑)」
寛ちゃんと同じく聖子ちゃんは天使なのだからノープロブレム。(笑)
売れたとか代表曲とかいう以外に「ステージに映える」ことの
大切さが感じられたのが「チェリーブラッサム」、そして まさに
この瞬間のために来たのではないかという「夏の扉」。
さすがに この曲は2コーラスいった。
彼女のヒット曲としては 特に一、二を争うわけではない存在の曲
なのだが、ステージにとって無くてはならない曲になった。
そして初期のコンサートのラストで必ず歌っていたという
「Only My Love」で一応のラストとなる。
1982年、市民会館大ホールの大合唱に圧倒されたことが思い出された。
地道にコンサートを積み重ねた歌い手の財産とは、こういうところに
あるのだろう。hiroに関しては言わずもがな。
そしてダブルアンコールは私程度のファンには やや冗長に感じたものの
2時間半、43才の松田聖子は一人しゃべり歌いきった。
ゲストのSAYAKAもなく、バックの原田真二もいなくなり、昔なじみの
ミュージシャンに囲まれて また新しい旅立ちだという。
全体の印象としては一昨年の方がショーとして凝っていた。
たぶん25周年を押し出すことで過去曲の割合が増えて まとまりが
つきにくくなってしまったのかもしれない。
毎年見たいかというと そうでもない。
それでも いつでもこの季節に松田聖子がやってくるのだという
妙な安心感は、そのまま松田聖子という人への信頼となるのだと
いう気がしてならない。
もう あと何年かだと思う。機会があったら見てみてください。
25th Anniversary SEIKO MATSUDA FAIRY CONCERT TOUR 2005