「中村ブンのんびりコンサート」に行ってきた。
「チケットがあるから」と誘われた時には、中村ブンと言われても、ピンとこなかった
が、パンフレットの写真を見て思い出した。
20年ほど前に放送された、NTVの人気テレビドラマ「たんぽぽ」の宇津井健扮
する大工の源さんの弟子で、大工見習いブンがこの男の役だった。役柄にぴったり
とはまっていて、強く印象に残っていた。
しかし、その後の彼が、どういう人生を歩み、いまのようなバンドを組んでコンサー
トをやるようになったのかは、パンフレットにも記載されていなかったので、まるで分
からなかった。
それよりも、パンフレットの「ゲスト・小倉一郎」というのが目を引いた。 小倉一郎
は、気弱な青年役が似合った俳優だったが、なんといっても、印象深いのはテレビ
ドラマ「俺たちの朝」である。男二人(もう一人は勝野洋)と女一人(長谷直美)が同
じ屋根の下で暮らすというシチュエーションがとても好きだったのを覚えている。が、
いくらなんでも、もういいおじさんである。いまさら歌うのか、と思った。
それでも最近、彼の出版した句集「俳・俳」を読んで、いいおじさんになってるなあ
という気持ちがあったので、とにかく行ってみるか気になった。
バンドはピアノ、ギター2本、ベース、バイオリンという編成だった。
曲・詞はブン自身がやっていてが、おいおい、もう少しなんとかしてくれ、と言いたく
なるほどのストレートの曲だった。悪い曲でははないのだが、ちょっと恥ずかしいので
ある。が、そこらあたりは、音楽監督を兼ねるピアノ弾きがうまくアレンジして、間奏に
バイオリンのソロを入れるなどしてうまくカバーしていた。
全体的な印象を言えば、和気あいあいというか、タイトル通りの「のんびりコンサー
ト」だった。
コンサートの中で、あの「欽ちゃんバンド」のメンバーだった、とか言っていたが、その
ころには、もう欽ちゃんに飽きていたから、ほとんど見てないし、記憶にない。
それにしても、さまざまなタイプの人が花束を持って会場に現れたが、長野からやっ
て来たという寺の住職が、舞台に駆け寄り、お布施、いやいや祝儀を手渡していたの
は、このコンサートならではの光景だった。
コンサートは終始こんな雰囲気で行われたが、これはこれで楽しめた。
えっ、小倉一郎の歌?
うん、こちらは俳句のようにはいかなかったなあ。 |