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 漢字の「読み先習」サイト(2002.4.23〜5.17)

TOSS旭川フォルジェ 高橋一行

 2001.8.7の法則化ファイナルセミナーで、現在の日本の漢字の学習構造について、向山洋一氏は以下のように提言しました。

「読み書き同習」「平仮名先習」「6歳開始」という現在の日本の学校教育の基本方針は、 全て研究され糺されるべきである。

 「糺す」とは、「研究」して本質の正否を見極めるということです。ただ単に「正す」のではありません。 本サイトでは、この基本方針に同意し、とくに「読み書き同習」ではなく「読み先習」について、研究・実践を推進していきます。

 「読み先習」に必要な教材検討、授業の進め方がその中心になります。

 漢字の「読み先習」の指導方針

1.1日に5分程度の時間で、どんどん読ませていく。読ませる際には、フラッシュカードをつかう。

2.フラッシュカードはA4サイズの厚手の用紙(サンワサプライ・厚紙スーパーファイン:超使いやすいです。)を使用する。

3.子どもたちに学習させる漢字の順番が問題になる。カテゴリー(動物・体の部位など)ごとに与えていくのか、画数の少ない字から与えていくのかなど、当面の研究課題になるのだが、 さしあたってはカテゴリー別(:身近なもの)で学習を推進する。

 漢字の「読み先習」の指導方法

1.カードを見せて、教師が読む。

2.カードを見せて、教師が読み、追い読みさせる。

3.教師は一切読まない。カードを見せるだけ。一人も読めない場合は教師が読んであげる。

 これは、新カテゴリーを扱う初回(週初め)のみ。2回目以降は、「3」でよい。

 実践の記録

【体】 (2002.4.23〜4.26)

口・目・耳・手・足・体・首・頭・毛・声・心・身体・鼻・指・歯・面・両手・血・息・命の20枚のカード

 実施2日目、3日目と読みの声がグングン揃って勢いがついてくるのがわかる。その分、読み方を覚えた子も増えたと解釈してよいだろう。平仮名を書くのでさえ、おぼつかない子が1名いるが、その子も声を出して読んでいた。漢字の方が覚えやすいのか?

【曜日】(2002.4.30〜5.2)

日・月・火・水・木・金・土・曜日・一週間の9枚のカード

 2年生にとっては、これらの漢字群は簡単であった。直ぐ読めたし、反応も頗るよかった。

【自然】(2002.5.7〜5.10)

山・川・土・日・月・水・空・雲・春・夏・秋・冬・里・星・光・大地・海・谷・野原・太陽の20枚のカード

 「野原」は難しい様子。「里」も覚えずらそうな様子だった。でも、初回(7日)から、20枚全部読める子も結構いて、最終(10日)には、カードの順番を入れ替えても読めていた。

【自然 その2】(2002.5.13〜5.17)

地球・湖・岸・波・州・島・氷・神・自然・季節・気候・陸地・残暑・富士山・日光浴・河・海辺・無人島・酸素・公害の20枚のカード

 難読語句は「岸・波・州・季節・気候・陸地・残暑・海辺・酸素・公害」であった。これらの語句については、読み方だけでなく説明も付け加えた。

「州」は一番の難語であった。「川が2・3本流れている。川と川の間にできた島や陸地ができる。この島のようなものを州というんだよ。」というように、図を書きながら説明した。実際に「州」というものを見たことがない子には、それでも難しいのだが。

 「自然その2」のカテゴリーで気づいたことだが、字面が難しくても、「語句の意味するモノやコトを知ってたり・見たことがある」という語句は、比較的読みやすい(なぜか読める)ようだ。

 その証拠に、「州」よりも画数の多い「島」や「地球」などは、子どもたちは見たり聞いたりしているので、覚えがはやかった。最初から読める子も多数いた。

 読み先習において、読ませる漢字を選ぶときは、「子どもたちの見聞の程度にあわせること」が規準になる。このことがはっきりと分かった「自然その2」の読み学習であった。