最終更新日:08/04/13

フェルメール館 ('08.04.13)

BGMは、Bachの“Kb Concert No5 - Largo”

フェルメール展の情報追加(04/08);S社CMの「真珠の耳飾りの少女」(04/12)
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Vermeer: Girl with a Pearl Earring
フェルメールの”真珠の耳飾りの少女”(クリックすると拡大します)

総目次

海外のフェルメール展

国内美術展

海外美術館訪問記

その他

     

「真珠の耳飾りの少女」のタイトル NEW

 

フェルメール展(仮称)NEW

 

S社液晶CMに「真珠の耳飾りの少女」NEW

 

フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展:国立新美術館(07/11)

アイルランド国立美術館(07/04)

「フェルメール全点踏破の旅」

「新発見」の絵がフィラデルフィア美術館で展示(04/11) 森村泰昌展「フェルメールの部屋」 メトロポリタン美術館(06/10) NHKテレビ番組「メトロポリタン美術館」第2回
  「恋文」再来日 フリック・コレクション(06/10) NHKテレビ番組「世界美術館紀行」(04/04)
  ドレスデンからフェルメール来日(04/04)(04/05、05/02、05/04追記)   フェルメールの絵がオークションに(04/04)(04/07)
フェルメール作品が渡米中!(04/04) 「栄光のオランダ・フランドル絵画展」(03/09; 03/12; 04/02; 04/6)   映画「真珠の耳飾りの少女」(03/11; 04/02; 04/0404/05追記)
アイルランド国立美術館で「恋文展」開催中(03/11)     「迷宮美術館」 フェルメールの描いた部屋を再現(03/10)
     

フェルメールのビデオ 2本(03/07)

フェルメールとオランダ室内画展
(03/01-05)

    美の巨人たち「フェルメール 真珠の飾りの少女」(02/12)
今なら英国王室コレクションのフェルメールが...(02/11)     講演会「フェルメールのパレット」(02/12)
METのフェルメール展(記事)  

デルフト紀行(02/10)

「フェルメールの音」(02/9)

36枚目のフェルメール?

34年前に来日していたフェルメール (02/05)

マウリッツハウス美術館(02/10)

「ヒヤシンス・ブルーの少女」(02/8)

 

17年前に来ていた「真珠の耳飾の少女」

アムステルダム国立博物館(02/10)

「フェルメール殺人事件」

    米国NGAのフェルメール記事 「フェルメール デルフトの眺望」
 

フェルメールとその時代展
書庫#2

ドイツ・イギリス旅行でのフェルメール 
書庫#3

  • フランクフルト
  • ブラウンシュヴァイク
  • ナショナルギャラリー
  • フェルメールの本

美の巨人たち:フェルメール「デルフトの眺望」

2001年フェルメール展
書庫#3

絵画5点の感想
書庫#2

   2001年フェルメール展見学記
(Takさんの特別寄稿)
書庫#3) 

フェルメールとその時代展特別番組と新聞記事(書庫#2

『フェルメール』を訪ねて (Takさんの特別寄稿)

TV番組「フェルメール盗難事件」

TV番組:美の巨人たち 「フェルメール」
書庫#2
 

レンブラント、フェルメールとその時代展
書庫#2

  フェルメールを訪ねて (友人の特別寄稿)
書庫#1

フェルメール新掲示板 Always NEW

「恋文」考
書庫#2

 大フェルメール展コーナー
書庫#1

ワシントン・ナショナル・ギャラリー(NGA)展
書庫#1

フリック美術館&メトロポリタン美術館
書庫#1

リンク集
(別館)

フェルメールにあこがれて
(もりたたかしさんの特別寄稿)

書庫#1

25年前に来日したフェルメール 
書庫#2

ナショナル・ギャラリ
書庫#1

ライブラリ
(別館)

  高村薫著「照柿」の中のフェルメール展 (書庫#3

イザベラ・スチュアート・ガードナー美術館
書庫#1

所蔵美術館別作品リスト
(別館)


S社液晶CMに「真珠の耳飾りの少女」( 08/04)NEW
■ S社液晶CMに「真珠の耳飾りの少女」

TV

SHARP液晶『AQUOS』CMに「真珠の耳飾りの少女」がオンエアーされ始めました。出演は、いつまでもお若い吉永小百合さん。青が印象的です。BGMは、G線上のアリア。下記サイトで動画が見られます。

http://www.sharp.co.jp/products/cm/tv/tv135.html

新聞

4/13のA新聞朝刊に、「真珠の耳飾りの少女」の全面広告。

「真珠の耳飾りの少女」のタイトル

ところで、すっかり定着した感のあるこのタイトル、以前は「青いターバンの少女」の方がポピュラーだった気がする。

最近ヒットした小説や映画のタイトルが「真珠」だった影響か?

ちなみに、映画の国内公開前に、邦題をどちらにすべきか・・・と私に配給会社から問い合わせがあり、私は「真珠」の方を勧めている。

フェルメール情報が豊富な下記サイトによれば、
・「真珠の耳飾りの少女」というタイトルは、20世紀前半に現れた。
・それまでは、「ターバンの少女」「若い少女」と呼ばれていた。
・同じ形の真珠の耳飾りは、他の8枚に描かれている。

http://girl-with-a-pearl-earring.20m.com/index.htm

ところで、絵画作品のタイトルを画家自身が付けるようになったのは、19世紀後半のことであり、当然、フェルメール自身は「真珠」とも「ターバン」とも名付けてはいない。「真珠の耳飾りの少女」というタイトルは予想外と思われる。

なお、私の「ライブラリ」で作品名を調べた結果は下記の通り。
1)1967初版の"Mauritshuis The Hague" (by Magdi Toth-Ubbens):"Head of a Girl"
2)1968年発行 「みづえ」フェルメール特集号:「ターバンの少女
3)1984年に来日した時の「マウリッツハイス王立美術館展」図録:「青いターバンの少女
4)2002発行 マウリッツハイス ガイドブック:「真珠の耳飾りの少女


「フェルメール展(仮称)」 (08/01; 08/04追記)NEW
■「フェルメール展(仮称)」

2007/12/01の朝日朝刊1面を見て驚き。「フェルメール一挙6点来日」

来日確実なのは、

「ワイングラスを持つ娘」 (ヘルツォーク・アントン・ウルリッヒ美術館)
「絵画芸術」 (ウィーン美術史美術館)
「リュートを調弦する女」 (メトロポリタン美術館)
「ディアナとニンフたち」 (マウリッツハイス美術館)
「小路」 (アムステルダム国立美術館)
「マルタとマリアの家のキリスト」 (スコットランド・ナショナル・ギャラリー)
「ヴァージナルの前に座る若い女」(個人)NEW

2008年8月2日(土)〜12月14日(日) 東京都美術館

http://www.tbs.co.jp/vermeer/

http://www.asahi.com/event/TKY200711300208.html

http://www.holland.or.jp/news/2008_01.htm


フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展 (07/11)
■フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展:国立新美術館(07/11)

フェルメール国立新美術館開館記念 アムステルダム国立美術館所蔵 フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展

PR文:17世紀オランダ黄金時代に風俗画家として活躍したヨハネス・フェルメール(1632-1675年)。現存する30数点のうち傑作中の傑作として特に評価の高い《牛乳を注ぐ女》が日本初公開となります。この作品を中心に、アムステルダム国立美術館の世界随一のオランダ美術コレクションから油彩画40点、水彩画9点、版画51点、工芸品16点の合計116点でオランダにおける風俗画の多様な展開を紹介します。リュートなどの古楽器の展示や、フェルメールの画業を紹介するコーナーも本展の見どころとなります。

ホームページの混雑状況を見ると、大混雑のようなので、週末の朝、開館20分前に到着したら、繰り上げて開場が始まり、ほとんど待たずに入場。ラッキー! まっすぐフェルメールの作品の展示室に行ったので、あまり混雑なしで楽しめました。帰る頃は、大混雑。

「牛乳を注ぐ女」は、アムステルダムで見ているが、今回は遠くでみたためか、壁の美しさに魅了された。フェルメールの他は見応えのある作品少ない。

ネッチェル「子供の髪を梳く母のいる室内」(サティンの光沢が巧い;見たことのあるような・・・と思ったら、「アムステルダム国立美術館展」で来日していた)、ステーン「女将と戯れる老人とバックギャモンに興じる二人の男のいる酒場の室内、 通称《二種類の遊び》」、ヴァーイ(Nicollas van Waay)「アムステルダムの孤児院の少女」(最後に展示されていた近代の作品)

会期:9月26日〜12月17日

展覧会ホームページ http://milkmaid.jp/

関連TV番組:新日曜美術館 (07/11/18 教育);迷宮美術館 (07/10/28 BS2)


アイルランド国立美術館(07/04) 
  美術館に掲載。

 

メトロポリタン美術館(06/10) 
  ボストン・ニューヨーク美術紀行(06/11)に掲載。

 

フリック・コレクション(06/10) 
  ボストン・ニューヨーク美術紀行(06/11)に掲載。

フェルメール全点踏破の旅(06/11)
■「フェルメール全点踏破の旅」(06/11)

朽木ゆり子著(『盗まれたフェルメール』の著者)「フェルメール全点踏破の旅」の新聞広告を見ました。

出版社に依頼され(多分、経費出版社持ちで)全点踏破のために世界中を2ヶ月の間に旅行した・・・とあり、ヒドイ! ルール違反、そんな本は読みたくない! と思ったけれど、地元の本屋に寄ったら、2冊も置いてあった。集英社新書で 1,050円。

綺麗な画像もあり、私の全点踏破の参考に・・・と思って購入(^_^)

読んでみたら、各作品の来歴など、予想以上に楽しい。しかし、結局、2ヶ月間で全点踏破できなかったというのはアリ?


森村泰昌展「フェルメールの部屋」 (05/07)
■森村泰昌展「フェルメールの部屋」:MEM(大阪)(05/7)

森村泰昌展「フェルメールの部屋」〜大きな物語は、小さな部屋の片隅に現れる〜

昨年、新日曜美術館で放映された森村泰昌版フェルメール「画家のアトリエ(絵画芸術)」をモチーフにした個展と聞いて、大阪に行きました。

住所だけ手帳に控えて地下鉄北浜駅下車。目的のビルが見付からず、猛暑の中、探し回って汗だく。(^^;
ようやくビルを見付けたら、何のことはない、地下鉄出口の目の前でした。表に何も目印のない「クラシック」なビルの4階。エレベータはなく、徒歩で上がります。ドアは閉まっていて、ベルを押すと、隣室の事務所から係りの人が現れ、開けてくれます。観客一人で「森村芸術」独占です。(^_^)

先ず、部屋全体がフェルメールの絵に似せてある。床が白黒のチェック模様。天井にはシャンデリア。当然、光は左の窓からのみ。正面に自らが画家とモデルの女性に扮して撮影したカラー写真。そのほか、椅子、パレット、イーゼルなどの小道具で、暫しフェルメールの世界に入り込める。

室内撮影禁止なので、左は廊下から撮った写真です。

新刊「時を駆ける美術・芸術家Mの空想ギャラリー」(光文社・知恵の森文庫)を購入。

会期:7/2〜7/30(無料)

http://www.mem-inc.com/cur.html

http://www.morimura-ya.com/infomation/index/

「恋文」再来日 (05/05) (06/01追記)
■「恋文」再来日

兵庫県立美術館で、震災復興10周年記念「アムステルダム国立美術館展」が開催され、フェルメールの「恋文」が展示されます。世界を巡回する美術展で、日本では神戸のみの開催。

前回の来日は、2000/4/7-6/18(愛知県美術館)、7/4-9/24(国立西洋美術館)

また、この絵に関しては、「恋文考」参照。

会期:2005/10/25(火)〜2006/1/15(日)

アムステルダム国立美術館展:兵庫県立美術館(06/01)

  見学記は、「美術館」に掲載


ドレスデンからフェルメール来日 (04/04)(05/02)(05/04)
■ドレスデン国立美術館展:兵庫県立美術館(05/04)

ドレスデン展leaflet日本におけるドイツ年」の記念事業のひとつで、『震災復興10周年記念 ドレスデン国立美術館展−世界の鏡−』が正式タイトル。

平日訪問したら、ガラガラで驚き。オーディオ・ガイドは丁寧な解説で好感。

展示は、美術収集室、オスマン帝国、イタリア、フランス、東アジア、オランダ、ドイツ・ロマン主義の7室に分けられ、分かりやすい。

理系の私には、最初の「美術収集室」が実に面白い。集光鏡、四分儀、地球儀、天球儀、日時計、コンパス、分度器など。

イタリアの部屋で、ベロット(Bernardo Bellotto; 1720-80)を初認識。「エルベ河左岸の砦の下から眺めたドレスデン」など好感風景画が複数枚。

東アジアの部屋では、伊万里とマイセンの比較展示が面白い。伊万里の方が圧倒的に良くて、嬉しい。

お目当てのフェルメール「窓辺で手紙を読む若い女」は、オランダ室の一角に設けられた特別室の中。1昨年(2003)、プラド美術館での「フェルメールとオランダ室内画展」で初めて見て一目惚れ。2年振りの再会。時折独り占め状態だったので、前後左右に見る位置を変えて観賞。特に右から見たときなど、カーテンの蔭から覗き見ている感じがする。

ドイツ・ロマン主義の部屋も、フリードリヒ(複数枚)、ダール(Johann Christian Clausen Dahl)、ツインクなど魅力的作品多し。月光に照らされた夜景を描いた作品が目立つ。

好感・注目作品:ティツィアーノ「白衣の婦人」、レンブラント「ガニュメデスの誘拐」、ダウ「祈る隠修士」、デンナー(Balthasar Denner)「・・・老女」、フリードリヒ「月を眺める二人の男」「雪中の石塚」、ダール「満月のドレスデン」、ツインクのインク画

会期:3/8〜5/22

巡回: 国立西洋美術館(6/28〜9/19)

http://www.dresden-ex.jp/
ドレスデン国立美術館展

http://www.skd-dresden.de/ja-sjis/index.html
Staatliche Kunstsammlungen Dresden(日本語)


■ドレスデン展の詳細(05/02)

日本におけるドイツ年2005/2006 ドレスデン国立美術館展−世界の鏡−

神戸展:2005年3月8日(火)〜5月22日(日) 兵庫県立美術館 (震災復興10周年記念)

東京展:2005年6月28日(火)〜9月19日(月・祝) 国立西洋美術館

http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_0503/index.html
http://www.dresden-ex.jp/


■ドレスデンからフェルメール来日予定(04/04)

Girl reading a Letter at an Open Window震災復興10周年記念「ドレスデン美術館展」が兵庫県立美術館で開催予定です。フェルメール「手紙を読む女」も来日とか....。本当に? 昨年、プラド美術館で見ましたが、素晴らしい絵です。

1974年に来日しているので、31年ぶりになります。

会期:平成17年3月8日(火)〜5月22日(日)

http://web.pref.hyogo.jp/hukkou/budget16/12.pdf
http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/index.html

この後、6〜8月、国立西洋美術館に巡回するようです。

[来日はTakさんから教えて戴きました。多謝m(__)m]


■5/12付け日経に記事が掲載されたようです。(04/05追記)

「ドレスデン美術館展、2005年に神戸・東京で開催」
記事詳細は、http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20040512AT1G1101S11052004.html


「新発見」の絵がフィラデルフィア美術館で展示 (04/11)
雑誌「アエラ」'04.11.1号にフェルメール記事(ライター 福光恵)が掲載されています。

「フェルメール作品のある美術館」を見開き2ページで紹介。この中に、フィラデルフィア美術館「ヴァージナルの前に座る女」、個人蔵、05/3/末まで展示・・・との記載あり。

早速、インタネ検索しました。

7月、サザビー・オークションにおいて約$30Mで落札されたフェルメール作品「A Young Woman Seated at the Virginals」は、8月から来年3月末まで、フィラデルフィア美術館で展示されている。

この機会に、未訪問のフィラデルフィア美術館に行きたいですねー。

http://www.philamuseum.org/exhibitions/installations/vermeer.shtml

映画「真珠の耳飾りの少女」 (03/11)(04/02; 04/05追記)
■映画「真珠の耳飾りの少女(仮題)」、国内公開予定(03/11)

トレイシー・シュヴァリエ著のベストセラー小説「真珠の耳飾りの少女(Girl With A Pearl Earring)」(邦訳:白水社)が映画化され、海外で公開されました。日本での配給会社は、ギャガ。公開は来春GW(シネスイッチ銀座などで)とのことです。この頃、「絵画芸術」が来日している筈。

監督は、ピーター・ウェバー。配役は、フェルメールにコリン・ファース(恋に落ちたシェイクスピア、ブリジッド・ジョーンズ...)、フリートにスカーレット・ヨハンソン(モンタナの風に抱かれて)、ファン・ライフェンにトム・ウィルキンソン(フル・モンティ)。

製作国は、英国/ルクセンブルグ。

今秋9月にトロント国際映画祭で公開された。米国では、12月12日公開です。

参考サイト:
http://www.girlwithapearlearringmovie.com/
(映画の正式サイト;予告編(trailer)あり;英文)

http://www.gaga.ne.jp/pearl/index.html
(映画の国内公式サイト;和文)

http://us.imdb.com/title/tt0335119/
(映画データベースの中;掲示板あり;英文)

http://romanticmovies.about.com/library/graphics/girlwithapearlpuba.jpg
(映画のシーン画像)
http://romanticmovies.about.com/library/graphics/girlwithapearlpubb.jpg
(同上)

http://www.firth.com/gwape.html
(Colin Firthのサイトの中にあるページ。予告編を含む豊富な内容;英文)

http://www.cineswitch.com/movie/soon.htm
(シネスイッチ銀座予告)

(04/02/14追記)
この映画、以下の映画賞でノミネートされています。

  • 第76回アカデミー賞:撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞
  • 第61回ゴールデングローブ賞:主演女優賞(ドラマ部門)、音楽賞
  • 第57回英国アカデミー賞:主演女優賞、助演女優賞、脚色賞、作曲賞、撮影賞、プロダクションデザイン賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアー賞、新人賞 ( ピーター・ウェッバー監督)、イギリス作品賞

(04/02/25追記)
GWPEペーパーバック版この映画のシーンが表紙の原書(ペーパーバック版)を本屋で見つけました。
http://www.readinggroupguides.com/guides/girl_with_a_pearl_earring.asp


映画「真珠の耳飾りの少女」関連最新情報 (04/4/4; 4/8追記) 
新聞の全面広告:朝日新聞4/1付け夕刊(東京版) 映画リーフレット 2種

朝日新聞広告


プレス用プログラム

あるルートで入手しました。とりあえず、2枚の画像をupします。

プログラムのカバー プログラムより

映画の公開日程です。

4/10〜 東京
4/24〜 大阪・京都・奈良・神戸・金沢・名古屋・福岡
5/1〜 岐阜
5/8〜 千葉
5/15〜 札幌・山口
6/15〜 大津

http://www.gaga.ne.jp/pearl/index.html


映画「真珠の耳飾りの少女」鑑賞録 (04/4; 04/05追記)
■真珠の耳飾りの少女(Girl with a Pearl Earring):'03英・ルクセンブルグ。監督 ピーター・ウェーバー。トレイシー・シュヴァリエ作の同名ベストセラー小説の映画化。

17世紀、オランダのデルフトが舞台。農家の娘グリート(スカーレット・ヨハンソン)は、画家フェルメール(コリン・ファース)の家のメイドとして働くうちに、フェルメールと気持ちを通わすようになり・・・。

映像がフェルメールの作品のように美しい。フェルメールの風貌は、彼自身を描いたとの説がある「ワイングラスを持つ娘 (婦人と二人の紳士)」の男性に似せたようだ。

スカーレット・ヨハンソンは、この映画で初認識したが、話題の映画「ロスト・イン・トランスレーション」にも出演。

ラストシーンは原作と異なり、終わり方が唐突で意外。原作を読み直したが、こちらの方が好きだ。

映画の中に出てきた(私の気付いた)絵画作品: 
  • フェルメール家
    • ファブリティウス「五色ひわ」(マウリッツハイス)
    • アーフェルカンプと思われる冬景色
  • フェルメールのアトリエ
    • 真珠の首飾りの女[マネキンを使って描いていた](ベルリン)
    • 水差しを持つ女[窓際に立ったグリートの姿がヒント;グリートが椅子をずらす](MET)
    • 合奏[ファン・ライフェンの要求した“集団画”]
    • 真珠の耳飾りの少女
    • 壁にあるのは、「合奏」の背景にあるものと同一で、左の風景画はヤコブ・ファン・ロイスダールと思われ、右はファン・バビューレン「やり手婆」(ボストン美術館)(この絵は、「ヴァージナルの前に座る女」にも現れる)
  • パトロンのファン・ライフェン家
    • ワイングラスを持つ娘[ファン・ライフェンとメイドがモデル](ブラウンシュヴァイク)
    • 小路
    • デルフトの眺望
    • ミルクメイド
    • ルーベンス「シモンとペロ」(アムステルダム国立美術館)

NHKテレビ番組「メトロポリタン美術館」第2回 (04/04)
■NHKテレビ番組 ハイビジョンスペシャル「メトロポリタン美術館」第2回 (04/04)

メトロポリタン美術館4夜連続で放送されましたが、第2回はフェルメール作品が中心でした。

第2回「華麗なるコレクター群像 〜アメリカを創った大富豪たち」

放送日:2004/4/13 23-23:55 BS2

最も人気があるヨーロッパ絵画部門。2300点を収蔵。フェルメール作品は世界で三十数点しかないが、うち5点を所蔵し、世界一。すべて、大富豪たちの寄贈による。

作品

寄贈者

経歴

備考

水差しを持つ女 ヘンリー・マルカンド 不動産など 2代目館長 寄贈
窓辺でリュートを弾く女 コリス・ハンティントン 鉄道王 妻アラベラが名画を収集 遺贈
眠る女 ベンジャミン・アルトマン 高級デパート経営 孤独で美術品収集が趣味。遺贈
信仰の寓意 マイケル・フリードサム アルトマンの後継者(甥) 遺贈
若い女の肖像 チャールズ・ライツマン 石油会社経営 寄贈

他の大富豪たち:

  • ヘンリー・ハヴェマイヤー 砂糖会社 妻のルイジーンが印象派を収集、寄贈
  • ロバート・レイマン 投資銀行

語り:松平定知


NHKテレビ番組「世界美術館紀行」 (04/04)
■NHKテレビ番組「世界美術館紀行」

世界美術館紀行予告「青の輝き フェルメールの魔術 〜 マウリッツハイス美術館」が放送されます。

4/14(水)11:30-11:55 BS hi
4/16(金)22:00-22:25 教育
4/17(土)5:15-5:40 総合(再)
世界美術館紀行「マウリッツハイス美術館」(2004.4.16)

『青の輝き フェルメールの魔術』

オランダのハーグ、17世紀の貴族の館。別名「王立絵画陳列室」

レンブラント「テュルプ博士の解剖学講義」は、外科医たちの集団肖像画。
ライスダール「ハーレム遠望」。

フェルメール・ルーム

「デイアナとニンフたち」、23才の時の作品。

「真珠の耳飾りの少女」、北方のヴィーナスとも呼ばれる。

修復工房の修復士ワドム氏:1994 「真珠の耳飾りの少女」の修復。黄ばんだニスを除去。過去の修復箇所を修正。

成果:

  1. 元の輝きが復元された。例は、唇の右端の斑点
  2. ターバンの青の絵の具
    現在も風車で絵の具を作っている。アフガニスタン原産のラピス・ラズリを粉砕し、亜麻仁油を加えて混ぜる。これが「ウルトラ・マリン・ブルー」。フェルメールの時代、黄金に匹敵する高価なもの。

「デルフトの眺望」、20歳代の終わりに描かれた。初夏の早朝の風景。

現在のデルフト、フェルメールの住居跡は土産物店。デルフト焼き:光沢のある青、デルフトブルー。

ワドム氏は「デルフトの眺望」も修復

卓越した色使い。何層にも塗り重ねられている。
空だけでなく、至るところに、ウルトラ・マリン・ブルー。
雨上がりの効果を出す。例:緑の絵の具を使わず、青と黄
壁や屋根には、砂が混ぜられている。

光のきらめき、画面の奥行き、青の輝き:フェルメールの魔術

おまけ:デルフトにある「フェルメール・レストラン」。模写が飾られている。

語り:石澤典夫


フェルメールの絵がオークションに(04/04; 04/07revised)
ロンドン在住ふじもととしおさんと、イタリア在住のJonathan Jansonさん(http://essentialvermeer.20m.com/vermeer_events.htm)から、下記情報をもらいました。

フェルメール:Young Woman at a Virginalフェルメールの絵がオークションに(04/04)

来る7月、フェルメールの「真作」がロンドンのサザビーズでオークションにかけられる。この絵は、2002年のフェルメール展でも展示され、このフェルメール館(36枚目のフェルメール?)でも紹介した"Young Woman at a Virginal"。

所有者のバロン男爵の依頼で、科学的調査の末に、真作との結論が得られたもの。サイズは「レースを編む女」と同じで、キャンバスも同じ。フェルメールの作品がオークションにかかるのは、1921年の「小路」以来で、80年ぶり。オークション開始価格は約300万ポンド(6億円)。

(2007/6追記)画像は、2007/5にBunkamuraで見つけた絵葉書による。

参考サイト:

Sotheby's March 30, 2004 Press Release
http://www.shareholder.com/bid/news/20040331-132021.cfm

New York Times
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/chronicle/archive/2004/04/01/DDGV55U3RL1.DTL

CNN
http://edition.cnn.com/2004/WORLD/europe/03/30/art.vermeer.reut/

BBC
http://news.bbc.co.uk/1/hi/entertainment/arts/3583889.stm

フェルメールの絵が32億円余りで落札(04/07)

最初300万ポンド(約6億円)で開始されたが短時間で急騰し、ある電話入札者が競り落とした。落札者の身元は明らかにされていない。

http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=entertainmentnews&StoryID=5615230#
ロイター通信ニュース

なお、ESSENTIAL VERMEER NEWSLETTER NO. 11, JULY 11, 2004 によれば、落札者はラスベガスのカジノのオーナーであるStephen A. Wynn氏と信じられているとのこと。また、以下のURLで、108kbの画像が見られます。(04/07/25)
http://www.essentialvermeer.20m.com/catalogue_xl/xl_baron_rolin.htm
A YOUNG WOMAN SEATED AT THE VIRGINALS


フェルメール作品が渡米中!(04/04)
Essential Vermeer(http://essentialvermeer.20m.com/vermeer_events.htm)というサイトから、下記情報をもらいました。

恋文:フェルメール時代のオランダ風俗画展
 場所:米国コネチカット州 グリニッチ Bruce Museum
 会期:2004/1/31-5/2
 アムステルダムの「恋文」、ワシントンの「手紙を書く女」、ダブリンの「手紙を書く婦人と召使」を展示

 http://www.brucemuseum.org/exhibitions.html

 この美術展は、昨年秋、アイルランド国立美術館で開催され、米国に巡回したもの。(別途掲載済み)
 http://www.nationalgallery.ie/html/press38.html

バロック ドレスデンの栄光
 (The Glory of Baroque Dresden)
 場所:米国ミシシッピ州 ジャクソンビル
    Mississippi Arts Pavilion
 会期:2004/3/1-9/6

 ドレスデンの「遣り手婆 (取り持ち女;娼家にて」(The Procuress)を展示

 http://www.gloryofdresden.com/modularbuilds/homepageshell.html


「栄光のオランダ・フランドル絵画展」 (03/09; 03/12; 04/02; 04/04追記)
■「栄光のオランダ・フランドル絵画展」(予告)

美術展パンフウィーン美術史美術館所蔵の名画を紹介する「栄光のオランダ・フランドル絵画展」が、来年開催され、フェルメールの「画家のアトリエ」(絵画芸術)が初来日する。

会期:2004/4/15-7/4(東京都美術館)、7/17-10/11(神戸市立博物館)

[本情報&リーフレットはTさん提供;多謝m(__)m]

出展作品は、フェルメールのほか、ルーベンス、レンブラント、ファン・ダイクなど44作家、58点 (03/12/2付け読売新聞)

参考サイト:http://event.yomiuri.co.jp/2004/S0178/top.htm

http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/gallery/1074569137/
美術鑑賞@2ch掲示板にあるスレッド:ついに来日 フェルメール「画家のアトリエ」 (04/02追記)

なお、2005年9月から「絵画芸術」が3ヶ月間、マウリッツハイス美術館(ハーグ)に借出される予定。

■本美術展を見てきました。見学記を美術館に掲載しました。(04/04)

ラガールカード■阪急の駅で、「栄光のオランダ・フランドル絵画展」記念のラガールカードを発見。画面は、フェルメールの「画家のアトリエ」です。3000円券。(04/06)


アイルランド国立美術館で「恋文展」開催中(03/11)
■アイルランド国立美術館で「恋文展」開催中(03/11)

"Love Letters: Dutch Genre Painting in the Age of Vermeer"(恋文:フェルメールの時代のオランダ風俗画)と題する美術展が開催されている。

場所:アイルランド国立美術館(ダブリン)
会期:2003/10/1-12/31
フェルメール作品:手紙を書く女(ワシントン・ナショナル・ギャラリー)、恋文(マウリッツハイス)

http://www.nationalgallery.ie/index.html

「迷宮美術館」 フェルメールの描いた部屋を再現 (03/10)
■「迷宮美術館」 フェルメールの描いた部屋を再現

03/10/19夜、NHK-BS2で放送された「迷宮美術館」。

スタジオ内に「音楽の稽古」の部屋が再現され、この部屋に、人が入れるサイズの大きな箱が登場。

ここで、問題:フェルメールが正確な空間を描くために使ったという仕掛けは?

 回答は、カメラ・オブスキュラ。

これは、イギリスで発表された説。フェルメール・ファンには易しすぎる問題。ただ、人が完全に入れるようなサイズは初見。

X線調査で、製作過程が判明。例えば、「手紙を読む女」では、キューピットの絵とワイングラスが描かれていたが、塗りつぶされ、カーテンが追加された。また、「ミルクメイド」では、床上に洗濯物の篭があったが塗りつぶされた。

ここで、問題:最後に描き加えられた床上の箱は何?

 回答は、あんか。女性に親近感を与えるため。

これも、フェルメール・ファンには易しすぎる問題。


Vermeer - Master of Light (ビデオ) (03/07) 
■Vermeer - Master of Light (ビデオ) (03/07)

米国 National Gallery of Art製作。60min。英語版。ナレータ:メリル・ストリープ。
2001年、米国PBS系列で放送されたテレビ・ドキュメンタリー。3人の専門家がフェルメールの魅力を語る。アップの画像が多く、実に映像が美しい。

  • デルフトの夜明け。教会のカリオンが響き、建物に、水面に、室内に朝の光があふれる...。
  • 絵画芸術:あるべきイーゼルの足がない。フェルメールが意図的に無視。単なる写実ではない例。
  • 秤を持つ婦人:構図上、画中画の枠の縦線二本が重要。消失点は手の指。
  • 赤い帽子の女:CGを用いて、色の重ね合わせを解説。青色ドレスにブラウンの下塗り。白い輝点はカメラ・オブスクラの影響。
  • レースを編む女:これも、カメラ・オブスクラの影響で、前景が焦点ボケ。
  • 手紙を書く女:フェルメールの画法は、wet-onーwetで、エッジがソフト。色も構図も意味も、すべて我々に"suggest"するだけ。
  • 音楽のレッスン:3次元CG画像を用いて解説。構図も色彩も入念に計算されている。鏡の中の顔が右向き。背を見せる本人は、向きが後から修正された。鏡の中にイーゼルの足が見える。絵のように床が写るためには、鏡は30度以上傾いていなければならない。

参考サイト http://www.icommag.com/february2002/

[本ビデオはTさん提供;多謝m(__)m]


Vermeer − Light, Love and Silence (ビデオ) (03/07)
■Vermeer − Light, Love and Silence(ビデオ) (03/07)

フェルメール展の1997年に製作されたTV番組。50分。

手紙も素描もなく、35枚の絵だけを残した画家フェルメール...。マウリッツハイス美術館やルーブル美術館の絵の前で解説。以下、私のメモ。

  • フェルメールはカメラ・オブスキュラを使った?
    地理学者、天文学者:当時は科学の時代。フェルメールの近くに、顕微鏡を発明したレウウェンフック。それ以前のデューラーも使った透視図を描く道具として、糸を張った格子がある。
  • 音楽のレッスン:3つの消失点。中央には針の跡。透視図法の補助。鏡の中にイーゼルの足が見える。
  • 真珠の耳飾りの少女:まるでスナップ写真。輪郭線を使わず、色の変化のみ。白い襟の反映が真珠や頬に。唇のハイライトにも注目。
  • 一般化、抽象化はモンドリアンに通じる?
    特に女性は、個人の特定ができないような描き方。顔の表情が静かで、何かに没頭している。手の表情は豊か。
  • ギターを弾く女:晩年の作品。珍しく嬉しい表情がある。弦が振動している。タッチが粗くなっている。

注)Amazon.comから入手可能。$39.95

[本ビデオはTさん提供;多謝m(__)m]


フェルメールとオランダ室内画展 (03/01) (03/03追記) (03/05追記) 
■フェルメールとオランダ室内画展@プラド美術館

フェルメール展のボード(4/28撮影)「VERMEER AND THE DUTCH INTERIOR」という美術展が、プラド美術館(スペインのマドリッド市)で開催されています。

開催期間:2003年2月18日〜5月18日
展示作品:絵画41点

うち、フェルメール作品は、 9点
  ドレスデンから「手紙」
  ベルリンから「真珠」
  ブラウンシュバイクから「ワイン」
(1/13追記)
  オランダから「恋文」(1/15追記)
  ウイーンから「絵画芸術」
  ロンドンから「ヴァージナルの前に立つ女性」(1/15追記)
  ワシントンDCから「天秤」と「赤い帽子」
(1/15追記)
  NY−METから「水差し」  

 同時代の画家である Gerard ter Borch、Pieter de Hooch、Gabriel Metsu、Gerrit Dou、Jan Steen、 Emanuel de Witte などの作品が展示されている。

参考サイト:
http://www.at.wakwak.com/~maepi11/index.htm(maepiさんの『フェルメール展』の感想あり)
http://www.icnet.ne.jp/~take/vermeer%20prado.html(Takさんのお勧め展覧会&美術館)
http://www.at.wakwak.com/~maepi11/sub391.htm(maepiさんのプラド美術館情報)
http://museoprado.mcu.es/prado/html/iexposiciones.html(プラド美術館)
http://artantiques.allinfo-about.com/weekly/features/vermeer.html(All Info About Art & Antiquesの記事;Saturday, January 11, 2003)

[フェルメール・ファンのTakさん、maepiさんから情報提供戴きました。多謝m(__)m]


フェルメール展 パンフレットフェルメールとオランダ室内画展:プラド美術館(03/04/26、4/28)

Vermeer y el interior holandes (Vermeer and the Dutch Interior)

欧州への格安航空券が手に入り、急遽、プラド美術館の「フェルメール展」に行きました。

【1回目の見学】土曜日朝、9時開館なので、20分前にゴヤ門2階に到着。意外にも待ち行列は20人ほどで、拍子抜け。金曜日の夜間開館時間が22時まで延長されたためか?

開館時の待ち行列は50人ほど。入館料は通常料金と同じ3ユーロ(日本円で400円ほど)で安い。プラド美術館のチケットの他に、フェルメール展用のチケットをもらえる。
フェルメール展入口
入館して、2階をまっすぐ進むと、フェルメール展の入口がある。ここにフェルメール展のショップがあり、図録や絵葉書が買える。オーディオ・ガイド(英語)を借り、チケットを見せて中に入ると、「待合室」があるが、空いていたので、そのまま第1室へ。

最初の15分くらいは空いていたが、9:30過ぎには行列状態。

【2回目の見学】月曜日はプラド美術館の休館日だが、予約者限定でフェルメール展のみオープン。インターネットで予約の際、入場時間を指定する。15時以降が満員だったので、14:45で予約。予約料は3ユーロ。14:30にムリーリョ門に到着し、名前を言ったら、簡単に入れてくれた。一旦入場したら、いつまで居てもOK。空いていたので、メモを取りながら、1時間以上、うろうろした。

以下、展示順に作品名と感想を書きます。プラド美術館の見学記は、書庫イタリア・スペイン美術紀行参照。

本文中の作品名や画家名から、膨大な絵画DB(英文)であるThe Web Gallery of Art(http://www.kfki.hu/~arthp/index.html)にリンクが張っています。

●第1室

  • ダウ(Dou):若き母親(The Young Mother)[マウリッツハイス美術館(ハーグ)]
    Dou: Young Mother 昨年、マウリッツハイスで感動した作品の一つ。ダウの作品は3枚出展されていたが、やはりこれがベスト。左の窓からの採光の描写が自然で、「空気」を描く点では、フェルメール・レベル。
  • マ−ス(Maes):The Naughty Drummer [ティッセン・ボルネミッサ美術館(マドリッド)]
    赤ちゃんの眠る近くで太鼓を叩く男の子を母親が叱っている風景。変わった題材。
  • マ−ス(Maes):The Account Keeper[セントルイス美術館]
    夫に先立たれた女性(当時は再婚が許されなかった)が家計をやりくりする風景という解説。なかなか良い作品。
  • マ−ス(Maes):Young Woman at the Cradle[アムステルダム国立美術館]
    揺りかごの赤子をあやす若い女性。右にカーテンがある。
  • ホーホ(Hooch):A Woman Preparing Bread and Butter for a Boy[ポール・ゲッティ美術館]
    登校前の男の子にパンを切っている母親。部屋の窓や開け放たれたドアから屋外が見えるのはホーホの特徴だが、色調が少し地味。
  • ホーホ(Hooch):寝室(The Bedroom)[ワシントン・ナショナル・ギャラリー]
    Hooch: Bedroom フェルメール展(大阪)に来ていた作品。子供がドアから入ってきて、ベッドメイク中の母親に話しかけているところか・・・。3枚並んだホーホの作品中、ベスト。フェルメールと同じく、左に窓があり、壁の明暗の描写もフェルメール作品に類似。以前から好きな絵だ。
  • ホーホ(Hooch):配膳室の女と子供(Woman and Child in a Pantry)[アムステルダム国立美術館]
    「レンブラント、フェルメールとその時代展」(名古屋)で見た絵。若い女中が子供(ドレス姿だが、実は男の子)に水差しを与えている。部屋に窓が描かれていなく、壁が暗い。
  • ボルフ(Borch):糸を紡ぐ女(The Spinner)[ボイマンス・ファン・ベーニゲン美術館(ロッテルダム)]
  • ボルフ(Borch):手を洗う女(Woman Washing her Hand)[ドレスデン国立絵画館]
    召使いが女主人の手に水を注いでいる。サテン地の衣装の光沢に目が行く。
  • フェルメール:真珠の首飾りの女(Woman with a Pearl Necklace)[国立絵画館(ベルリン)]
    Woman with a Pearl Necklace 初めて見た絵だが、前にも見たような気がする絵。壁に何もなく、構成がシンプル。
  • ボルフ(Borch):身支度をする女(A Young Woman at Her Toilet with a Maid)[メトロポリタン美術館]
    身だしなみを整えている女性と女中。のぞき見の感じを男性に与えるとの解説。

●第2室への境界、反対側の壁に

  • フェルメール:赤い帽子の娘(Girl with a Red Hat)[ワシントン・ナショナル・ギャラリー]
    フェルメール:赤い帽子の娘 前回見たときも印象的な絵。美しいが、他のフェルメール作品とは雰囲気も構図も違いすぎる。図録の著者は、フェルメールの真作で、カメラ・オブスクラの影響大との意見。

●第2室 この部屋は楽器が重要な役目。楽器は「恋」と結びついていた。

  • ネッチェル(Netscher):Musical Entertainment[ミュンヘン・アルテ・ピナコテーク]
    男女4人が合奏している。女性のドレス(サテン地)が素晴らしい。
  • ボルフ(Borch):A Young Woman Playing a Theorbo to Two Men[ロンドン・ナショナル・ギャラリー]
    Ter Borch: A Young Woman Playing a Theorbo これも女性のドレス(サテン地)が素晴らしい。
  • メツー(Metsu):A Musical Party[メトロポリタン美術館]
  • ミーリス(Mieris):デュエット(Duet)[シュヴェリーン国立美術館]
    男女が同じ楽譜を見ながら合奏。色調も良く美しい絵。
  • ダウ(Dou):クラビコードを弾く女(Woman at the Clavichord)[ロンドン・ダリッジ美術館]
    楽器を弾きながら、こちらを見つめる女性。一緒に合奏しませんか・・・との誘い。右にカーテンあり。魅力的な作品。
  • フェルメール:ヴァージナルの前に立つ女(Lady Standing at a Virginal)[ロンドン・ナショナル・ギャラリー]
    Vermeer:Standing at a Virginal 1昨年、ロンドンで見られなかった絵。フェルメールにしては、魅力に乏しい。
  • ステーン(Steen):Acta Virum Probant(Action Prove the Man)[ロンドン・ナショナル・ギャラリー]
    若い女性がクラビコードを弾き、男性がそれを聴いている。青いドレス(スカート)が印象的。
  • ボルフ(Borch):リュート弾き(The Lute Player) [アントワープ王立美術館]
  • フェルメール:ワイングラスを持つ娘(The Girl with the Wine Glass)[ヘルツォーグ・アントン・ウルリッヒ美術館(ブラウンシュヴァイク)]
    Vermeer at Braunschweig

    1昨年、ブラウンシュヴァイクで見た。娘のドレスのオレンジ色が華やか。こちらを見てニコッと笑っているのは意味ありげで不思議な絵。

  • ホーホ(Hooch):女と兵士たち(A Woman Drinking with Two Men and a Serving Woman)[ロンドン・ナショナル・ギャラリー]
    左に窓のある大きな部屋で談笑する女性と男性2人。明暗が自然で良い雰囲気。

●反対側の壁に

  • メツー(Metsu):A Lady at her Virginals[ボイマンス・ファン・ベーニゲン美術館(ロッテルダム)]
    ヴァージナルの前に座る女が演奏を中断し、犬を見ている。床にはスリッパが片方だけ。解釈が難しい。

●第3室  医者の来診と手紙の絵が集められている。女性の病は、恋煩い。手紙は恋文。

  • ステーン(Steen):医者の来診(The Doctor's Visit)[ロンドン・ナショナル・ギャラリー]
  • メツー(Metsu):医者の来診(The Doctor's Visit)[エミルタージュ美術館(セントペテルブルグ)]
  • メツー(Metsu):狩人の贈り物(The Hunter's Gift)[アムステルダム国立美術館]
  • ミーリス(Mieris):Teasing the Pet[マウリッツハイス美術館(ハーグ)]
  • フェルメール:水差しをもつ女(A Young Woman with a Water Jug)[メトロポリタン美術館(ニューヨーク)]
    Vermeer: Water Jug

    色の調和が素晴らしい。予想以上に明るい絵。今回の美術展の看板や図録表紙を飾っている。

  • フェルメール:秤をもつ婦人(Woman Holding a Balance)[ナショナル・ギャラリー(ワシントン)]
    フェルメール:天秤を持つ女 大阪に来た絵。上記の絵と対比すると、色調が暗めだが、より美しい。女性は何を考えているのだろう。何の表情も見せず、不思議な雰囲気。
  • ホーホ(Hooch):金貨の重さを量る女(Woman Weighing Coins)[ベルリン国立絵画館]
  • ボルフ(Borch):手紙を書く女(Woman Writing a Letter)[マウリッツハイス美術館(ハーグ)]
    Borch:手紙を書く女 昨年、マウリッツハイスで見た絵。暖色系で構成された色調が調和している。フェルメールの手本になったらしい。「恋文考」(書庫#2)参照。
  • フェルメール:手紙を読む女(A Girl Reading a Letter by an Open Window)[国立絵画館(ドレスデン)]
    Girl reading a Letter at an Open Window 初対面。今回、「絵画芸術」と並び、最も心惹かれた作品の一つ。窓からの光、壁の陰影、ガラスに映る顔、・・・。画面のどこを採っても、念入りに描かれていて、見飽きない。
  • メツー(Metsu):手紙を書く男(A Gentleman Writing a Letter)、手紙を読む女(A Lady Reading a Letter)[アイルランド国立美術館(ダブリン)]
    Metsu: Man Writing a Letter Metsu: Woman Reading a Letter ペアで2枚並んでいる。窓が左に置かれ、構図はフェルメールの絵に類似。男性の絵は赤で、女性の絵は青で統一されている。今回展示されたメツーの絵(7枚)の中ではベストの2枚。「恋文考」(書庫#2)参照。

●反対側の壁に

  • ダウ(Dou):化粧する若い女(Young Woman at her Toilet)[ボイマンス・ファン・ベーニゲン美術館(ロッテルダム)]
    第2室のダウの作品と同じ構図で、この絵では女性がイアリングを付けているところ。

●第4室

  • ウィッテ(Witte):Interior with a Woman at the Verginals[ボイマンス・ファン・ベーニゲン美術館(ロッテルダム)]
    教会内部を描くのが専門の画家が描いた室内画。立体構成が巧く、深い奥行きが感じられる。
  • フェルメール:絵画芸術の寓意(The Allegory of Painting)[美術史美術館(ウィーン)]
    Vermeer:Art of Painting 念願の初対面。先ず、サイズが大きい(120x100mm)。構成が緻密。他の作品に比べ、光のコントラストが強い。人工的なスポットライトを浴びている感じ。3次元表現が巧妙で、自分も絵の中に入り込んでしまう。画面中央の画家の存在が大きく、これはフェルメールに違いないと感じた。絵の前のガラスが光り、鑑賞の邪魔になった。この絵の後ろが出口。
  • ホーホ(Hooch):オウムの前の男女(A Couple with a Parrot)[ヴァルラフ・リヒャルツ美術館(ケルン)]
    Hooch: Couple with a Parrot 次のフェルメールの「恋文」と類似の構図で、隣室から見た男女。年代的には、この絵が先らしいとの解説。「恋文考」(書庫#2)参照。
  • フェルメール:恋文(The Love Letter)[国立美術館(アムステルダム)]
    The Love Letter 名古屋とアムステルダムで見たので、3回目。ホーホの作品と見比べられるのが楽しい。黄や青の色調がバランスしていて美しい。
    名古屋で見たときに書いた「恋文考」(書庫#2)参照。

●反対側の壁に

  • ステーン(Steen):The Drawing Lesson[ポール・ゲッティ美術館]
    絵の先生が、生徒(若い女性)の絵を直している。珍しい題材。室内には楽器、彫刻など雑多なものが散乱。
  • メツー(Metsu):育児室への訪問(The Visit to Nursery)[メトロポリタン美術館]
    フェルメール展(大阪)に来ていた作品。生まれた子供を抱いた母親と父親に女性が訪問している。

参考:この美術展見学時の美術紀行は美術館書庫「イタリア・スペイン美術紀行」に、旅行全般は「旅行館」に掲載。また、ツヴェタン・トドロフ著『日常礼讃−フェルメールの時代のオランダ風俗画−』(塚本昌則訳、白水社;2400円)が参考書としてピッタリ。


美の巨人たち「フェルメール 真珠の耳飾りの少女」 (02/12) 
  美の巨人たち「フェルメール 真珠の耳飾りの少女」(02/12)

美の巨人たちポスター12/21(土)22:00-22:30 TV東京系で放送された内容です。

■デン・ハーグのマウリッツハイス美術館には、1枚の絵を見るために世界中から人々がやってくる。これが、今日の1枚、いわば、「オランダの見返り美人」

「北方のモナ・リザ」と呼ばれるのは、美しいだけではない。謎めいた魅力のため。ターバンの青は、ラピス・ラズリの高貴な色。真珠の耳飾り。濡れたような唇。呼び止められて振り返った瞬間の少女の姿。

絵の観客は言う---「どこから見てもこっちを見ている感じ」、「会話を交わしている感じ」。まるで、生身の少女と視線を交わしているような錯覚。

■フェルメールは、謎の画家。大半は、室内の庶民を描いた風俗画。肖像画とも思える絵は「少女(の頭部)」と「真珠の...」の2枚だけ。

何度も修復され、最後は1994年。

修復士の言葉:以前の修復に問題あり。新発見があった。この絵だけは下塗りが粗い。顔の部分は、光沢を出すため、仕上げの顔料を下塗りに使用。その上に精緻な肌を描いている。

■デルフト市の風景:マルクト広場 

■大半が、室内画で、覗いている構図。例えば、「眠る娘」「恋文」

フェルメールはどのように見せるかに細心の注意を払った画家

映画カメラマン談:レンブラントは広角レンズ、フェルメールは望遠レンズで、傍観者の視線。しかし、「真珠...」のみは違う。見るものと見られるものの視線が交錯する。

再現@服飾史専門家:ターバンを再現。黄色のターバンの上に青色のターバンを巻く。当時、ターバンを巻く習慣はなかった。そもそも、ターバンは男性のもの。中近東のもの。時間と空間を超越

再現A映画カメラマン:少女の光の再現を試みたが、不可能。まなざしを強調するために作為的に描いている。

■少女は誰?

  • 理想の少女像という説:死後の財産目録に、トルコ風トローニ−(不特定の頭部の習作)との記載あり。
  • フェルメールの娘という説:14人の子供のうちの一人。
  • 謎を解くカギは、背景。背景が黒いフェルメールの作品は3枚のみ;「 少女(の頭部)」、「真珠の...」、「女と召使い」。最後の絵では、使用人が手紙を渡そうとしているが、女は躊躇。背景の闇は未知の世界の象徴。
  • 映画カメラマン:思春期から大人へ旅立つ少女を描き、画家には手の届かない存在。

■デルフト旧教会:この絵の完成の数年後に43才で亡くなる。

■この絵は、1903年、M美術館に寄贈される。

美術館の幸せ者、警備員の若者:「毎朝、この絵に挨拶する。毎日 表情が違う」

瞳の中に謎めいた微笑み。

「真珠の耳飾りの少女、ヨハネス・フェルメールが残した一粒の宝石」

ビデオは、Takさん提供。ありがとうございました。何度見ても楽しいビデオです。


講演会「フェルメールのパレット」 (02/12) 
  ■日本色彩学会特別講演会「フェルメールのパレット − 光を求めて」

「フェルメールの色彩の秘密を探る」との副題で、下記のような講演があり、Takさんからその資料を入手しました。

◆講師:フランス色彩連盟会長 ミッシェル・アルベールヴァネル氏(Michel Albert-Vanel)

◆日時:2002年11月23日(土) 13:30〜16:30

◆場所:日本ペイントデザインセンター

講演を聴講していないので、良く分かりませんが、私なりの抜粋です。

[研究内容]
・画家の絵画作品をデータ処理し、そのカラーパレット(色彩構成)を抽出する。
・カラーパレットを“Planetary Color System(色彩惑星系)”という配色空間の中に位置づける。
・デザインへの応用の道を開くために,カレイドスコープ(万華鏡) に展開する。

[今回の講演]
・分析の対象として画家フェルメールの作品が選んだ。
・その理由は、フェルメールが、「黄と青」という特徴的なパレットをもっているから。
・黄色は光、青色(ウルトラマリン=ラピスラズリ)は影。
・フェルメールは、黒を使っていない。代わりに焦げ茶と青を混ぜている。
・緑は青と黄色(植物系;おそらく花の花弁)を混色。
・この黄色の色素は時と共に退色し、緑は青に変色。例えば、「デルフトの眺望」の樹木。
・「レースを編む女」のように、1点の赤もフェルメールの特徴。
・オリジナルの色を再現するには、コンピュータ上でニスの黄ばみを除去。

・フェルメールの色彩特徴の代表例として「水差しを持つ女」を解析する。
・似た色を持つ領域を抽出し、「パレット」を作成。
・寒色系と暖色系の2グループに、はっきりと分かれる。
・これは、緑の消失によるのかも知れない。
・最終的には、18色のパレットが得られた。
・色彩惑星系という配色空間に位置づける。
・色相的には、「黄/赤/青」の3色配色が特徴。

・絵画の1部分から、カレイドスコープ(万華鏡)を作成する。
・これで、絵画の対称性確認や、構図を離れた色彩の活用が考えられる。

・今後、他の作品や他の画家(マティス)を解析する予定。

参考サイト:http://www.icnet.ne.jp/~take/vermeer%20palette.htm(Takさんによる講演関連記事)


今なら英国王室コレクションのフェルメールが... (02/11) 
  ■今なら英国王室コレクションのフェルメールが...

英国王室コレクション(バッキンガム宮殿)所有の「音楽のレッスン(The Music Lesson)」は、いつでも見られるのでしょうか?

ある方から質問メールを戴いたので、調べてみました。

まず、私のフェルメール掲示板にあった投稿です。

[132] 投稿者:morinokumasan 投稿日:2002/09/10(Tue)

 音楽のレッスンは、ぜひみてみたい作品でしたので、見れたときは,10分かぶりつきでしたが、意外に黄色ぽっくないですね。

 バッキンガム宮殿横にあるクイーンズギャラリーの最初の部屋にありますから、みなさん、ロンドンいったときは、時間指定のチケットを購入して、ゆっくりみてください。

今年の8月か9月には見られたようです。

次に、インタネ検索で、英国王室のサイト(www.the-royal-collection.org.uk)を見つけ、その中のクイーンズギャラリーのページを見たところ、現在、特別展開催中!との情報がありました。

以下は、その概要です。

Royal Treasures: A Golden Jubilee Celebration(即位50年記念展)
新装されたQueen's Galleryの開館記念展でもある。

期 間 :22 May 2002 〜 12 January 2003
時 間 :10:00 - 17:30
チケット:時間指定制。窓口、電話、メールで予め購入可能

参考サイト:http://194.203.40.17/output/Page1215.asp

なお、例年は、王室家族が夏の休暇で不在の8月、9月の8週間だけ、バッキンガム宮殿/クイーンズギャラリーが公開されていたようです。


デルフト紀行 (02/10) 
  書庫デルフト紀行に掲載。

アムステルダム国立博物館(02/10) 
  書庫オランダ・ベルギー・パリ美術紀行に掲載。

マウリッツハウス美術館 (02/10)
  書庫オランダ・ベルギー・パリ美術紀行に掲載。

「フェルメールの音」 (02/9)
  ■「フェルメールの音 音楽の彼方にあるものに」 梅津時比古(うめず・ときひこ)著
東京書籍。1500円。

毎日新聞に連載されたコラム「クラシックふぁんたじい」をまとめたもの。

全100編のうち、フェルメールに関係するのは、最初の「フェルメールの音」と最後の「流れる音楽」の2編。

「フェルメールの音」:フェルメールの絵画に楽器が多数描かれているが、ほとんどが弾かれていないか、弾かれた直後であると指摘した後、『静けさのなかでしか音は聞こえない。光や空気や壁が調和して音は響き、机や椅子や人など、世界のすべてのものは、共鳴する音を内在させている。それらの真理を、フェルメールは宙に浮かぶ音を描くことによって、静かに刻印している。』

かなり専門的な音楽評が中心で素人向けとは言い難い。内容より、文章が詩的で面白かった。

著者の文章ではないが、引用されているマイヤー作、小塩節訳の詩:

<悲しみのあまり 悲傷の夜に
 よく右手を伸ばした
 すると誰かの右手がしっかり
 握ってくれるのだ>


ヒヤシンス・ブルーの少女 
ヒヤシンス・ブルーの少女 ヒヤシンス・ブルーの少女(Girl In Hyacinth Blue) (2002/8/15)

スーザン・ヴリーランド著、長野きよみ訳(早川書房、本体 1,600円)

1枚のフェルメール作らしい「未発見」の絵にまつわる八つの短編からなる。最初の章は、現代アメリカ。窓辺で編み物をする少女を描いた絵を持つ数学教師は、その絵の存在を公表できずに悩む。なぜなら、その絵は、元ナチの父親がアムステルダムのユダヤ人から奪ったものだった。この章だけでも、読み応えがある。

以下、時代を遡りながら、絵の所有者たちの人生と時代を描いて、非常に面白い。心理描写が冴える第1,3,5章が特に好きだ。フェルメールの悩みを描く第7章は、さもありなんと興味深い。

第1章 現代アメリカ 所有を公表できない悩み
第2章 WW2中のアムステルダム ナチに怯えるユダヤ人家庭
第3章 19世紀末のアムステルダム 絵にまつわる思い出を妻に話してしまった夫
第4章 19世紀初めのデン・ハーグ 夫を捨て、絵を売ってフランスに帰る貴婦人
第5章 1717年のオランダ 大洪水に見舞われた農家の妻
第6章 同上 さらし刑にかけられた女を好きになる学生
第7章 1670年頃のデルフト 雑事に追われて絵を描けないフェルメール
第8章 1670-1696年のオランダ モデルになるフェルメールの娘


34年前に来日していたフェルメール 
美術展図録

■34年前に来日していたフェルメール (02/05)

偶然入った京都の古書祭りで、「レンブラントとオランダ絵画巨匠展」の図録を見つけました。表紙はホーホの「デルフトの家の中庭」です。期待して中をめくったら、ありました! フェルメールの「ダイアナとニンフたち」(マウリツホイス美術館)。

1968.10.19-12.22に国立西洋美術館で、1969.1.12-3.2に京都市美術館で開催されています。主催は国立西洋美術館と読売新聞社など。

これまでは、1974年の「ヨーロッパ絵画名作展」での「窓辺で手紙を読む娘」が最初に来日したフェルメール作品と思っていましたので、その記録更新です。

もちろん、その頃、私はフェルメールを知りませんでしたし、美術展も見ていません。

左は図録の表紙です。

なお、この図録の参考文献には、"フェルメール特集号"「みずえ」583号、昭和29年との記載あり、かなり昔から日本にもファンがいたことがうかがわれます。


エイプリル・ヘンリー著「フェルメール殺人事件」
  ■エイプリル・ヘンリー著「フェルメール殺人事件」

2002/04/21購入。講談社文庫(2002)。\667

原作は、April Henry著「Circles of Confusion」(1999)。小西敦子訳。

『NYにやってきたクレアを待っていたのはメトロポリタン美術館、素敵なディナー、心ときめく男たち、そして殺人!! 幻の名画をめぐる謎と恋と冒険!』

オレゴン州ポートランドに住む独身女性クレアは、亡くなった大叔母の遺産の中から小さい絵を発見。NYのオークションハウスに鑑定にいくことになる...。その絵は、フェルメールの真作か?...そして、彼女は次々とトラブルに巻き込まれる。

ミステリー・サスペンスとしては、底が浅い。(赤川次郎ライク?)

米国人が生まれて初めてNYに行く時の緊張とか、自動車のヴァニティ・プレート(希望ナンバー)の審査とかが私には面白かった。


アンソニー・ベイリー著「フェルメール デルフトの眺望」 
■アンソニー・ベイリー著「フェルメール デルフトの眺望」 (2002/03/24)

「Vermeer - A view of Delft - 」Anthony Bailey著 (2001)Henry Holt & Co.($27.50) の翻訳本。木下哲夫訳。表紙カバーは、絵画芸術。約300ページの分厚い本。\2800。白水社刊。

限られた情報からフェルメールの一生や、当時のオランダ、デルフトの姿を描いた評伝。フェルメール没後の作品の行方や、今世紀の贋作・盗難事件も解説されている。

評伝というより小説を読んでいるような感じがして面白い。フェルメールを身近に感じられる。

この本の中で、私の疑問が一つ解決。それは、友人から「ブエノスアイレスにもフェルメールがあるんだって?」と聞かれたこと。「南米にはない筈」と答えたが、本書の最近のフェルメールの関する小説・オペラを取り上げた章で、次の文を発見。

トマス・ハリスの1999年作の血なまぐさいスリラー小説「ハンニバル」の登場人物は、「世界中のフェルメールの絵を見て回れる」だけの賄賂を受け取る。この男は一点を除いてすべてのフェルメールを見るけれども、この一点は「ブエノスアイレスのフェルメール」だという。(ハリス氏はブエノスアイレスにあるフェルメールの絵をご存知なのだろうか?)

02/4/7Ken追記:映画「ハンニバル」には出てこない。


米国NGAのフェルメール記事  
  ■米国NGAのフェルメール記事

ワシントンにあるナショナル・ギャラリーの下記サイトに、フェルメール「天秤を持つ女」の詳細な解説記事を見付けました。カメラ・オブスキュラを使ったのではないか...という部分もあります。非常に盛り沢山です。

http://www.nga.gov/feature/vermeer/index.html


美の巨人たち:フェルメール「デルフトの眺望」  
  美の巨人たち:フェルメール「デルフトの眺望」

■デルフトの眺望
塔の時計は7時10分。朝の静けさ。
マウリッツハイス美術館のあるデン・ハーグから電車で10分。
運河と石畳の町、デルフトは、東印度会社の本拠地、デルフト焼きで有名。

■半径500mの人生
フェルメールは寡作で、そのほとんどが室内画。1632年、オランダの真珠と称えられたデルフトに生まれ、一生を過ごした。

■観光ツアー
・フェルメールの生まれた家(現在洋裁店)
・8歳に引っ越した家 メーヘレン(現在みやげ店)
・新教会(洗礼を受けた)
・画家組合の跡(フェルメール小学校)
・結婚後、住んでいた家(現在は教会)
・旧教会(埋葬地)
・スキーダム港(絵を描いた場所)

■世界中のフェルメールファンが見たいと思う風景だが、デルフト市役所フェルメール課(架空)には、「同じ風景がない!」という苦情殺到。理由は、300年の時代のせいだけではない。

■2つの水平線
絵の中の2つの門は並行に建てられていたが、フェルメールは右の門を外側に向け、2本の水平線を作り、町全体を帯の中に閉じこめた。町が閉ざされた静かな感じ。

■光と影
X線写真解析によると、手前の明るい部分を後で暗くした。船の輝きは人工的。実際にはありえない。

■絵の具
砂を混ぜでリアルな質感を作った。

■室内画の画家が何故風景画を描いたか?
火薬庫の爆発事故(1654年)の数年後、この絵が描かれた。単なる風景画ではなく、愛する町を美しく描いた?

■新教会
町のシンボルで、オランダを独立に導いたオラニエ公の墓所。絵の中で高く光を浴びて描かれている。1660年から取り付け工事開始されたカリオンが描かれてないことが、製作年代の推定に役立った。

■プルースト曰く「デンハーグの美術館でこの絵を見てから、世界で最も美しい絵を見たのだと悟った」

技巧と細工の限りを尽くした「デルフトの眺望」 ヨハネス・フェルメール 記憶の1枚。

[注:10月27日放送のビデオは、Takさんの提供による。多謝]


17年前に来ていた「真珠の耳飾の少女」  
  ■17年前に来ていた「真珠の耳飾の少女」

札幌の古書店で、偶然、「マウリッツハイス王立美術館展」の図録を発見し、購入しました。表紙がフェルメールの「青いターバンの少女」(真珠の耳飾の少女)。私はいままで知りませんでしたが、1984年に以下のような美術展が開催されていたようです。

マウリッツハイス王立美術館展

同美術館の改築のために一時閉鎖され、その期間に作品が米国、カナダ、日本を巡回。
会期:'84.7.21-9.2 道立近代美術館(札幌)
他に2都市で開催された模様で、国立西洋美術館(東京)と名古屋かと思われる。

出展作品:
フェルメール:青いターバンの少女、ディアナとニンフたち
レンブラント:自画像、晩年の自画像、老人の肖像、スザンナの水浴
メッツ:音楽の集い
ファブリティウス:ごしきひわ
テルボルフ:手紙を書く婦人
ヤン・ステーン:牡蠣を食べる娘
ロイスダール:ハールレム遠望

私が未だフェルメールを知らなかった時代のことで、見逃したのが残念です。

なお、同名の展示会が97年11月〜98年5月に栃木/千葉/群馬/長崎で開催されています。この時はフェルメール作品はありません。


METのフェルメール展(新聞記事   
  フェルメールの小説のメイドに案内されてMetを訪問(ニューヨークタイムズの記事抄録)

米国の友人が新聞の切抜きを送ってくれました。

"Visiting the Met, Guided by a Maid in a Novel About Vermeer"
by Jim Dwyer (New York Times, May 25, 2001)

メトロポリタン美術館のフェルメール展で、目に見えず、声も聞こえないガイドがいる。それは、ベストセラー小説「真珠の耳飾りの少女」の語り役のメイドGriet(フリート)。

フェルメール宅のメイドとして彼女は最後に絵のモデルになり、その後、何世紀にもわたり我々を魅了し、60万部が売れたTracy Chevalier(トレイシー・シュヴァリエ)作の小説の表紙にも登場する。

この小説を読んで美術展を訪れる人も多い。Metのフェルメール展は、1996年にワシントン・ナショナル・ギャラリーで開催されたフェルメール展の2倍近い(1日平均7,700人の)観客を集めている。同時に開催中の「ジャクリーヌ・ケネディの衣装展」より約1,000人、観客が多い。

フェルメールに関する他の2冊の本も売れている。
Susan Vreeland著 Girl in Hyacinth Blue
Katherine Weber著 The Music Lesson

フェルメール展の係員は、毎日多数の人に「真珠の耳飾の少女」の絵はどこにあるの?と聞かれる。もちろん、この絵は出展されていない。

また、Chevalierの小説も売店にはない。館内ではノンフィクションしか販売しないのが美術館の方針で、重量7ポンドの図録($75)やジグゾーパズルなどがある。

ある観客は、この美術展で真珠のイアリングの描かれている絵を数え、6枚を見つけた。「小さな一冊の小説が、現代の読者をこの偉大な画家に結びつけるとしたら、それは本当に価値のあることだ」とある観客は言う。


36枚目のフェルメール?   

フェルメール:Young Woman at a Virginal NEW

36枚目のフェルメール?

今年のフェルメール展で話題になったのが36枚目のフェルメール作品かも知れないとして展示された"Young woman at a virginal"という作品。

楽器virginalと女性を描いた2枚の絵(ナショナル・ギャラリー所有)に比べて、サイズが小さく、色彩も豊かではない。

この絵画はブッリュセル在住のRolin男爵が保有しているが、これまで真作ではないと考えられてきた。しかし、最近の調査で、絵具がフェルメールの時代のものであり、下塗りがナショナル・ギャラリー所有のフェルメール作品に極めて類似していることが判明したということで、急遽、展示に加えられた模様。美術展の図録にも入っていない。この作品がフェルメールの最後の未完の作品で、彼の死後、他人の手により完成したとの説もある。

参考サイト:
http://www.theartnewspaper.com/news/article.asp?idart=4996
http://www.theartnewspaper.com/news/article.asp?idart=6556
http://newssearch.bbc.co.uk/hi/english/entertainment/arts/newsid_139700
http://www.guardian.co.uk/Archive/Article/0,4273,4205096,00.html
http://members.aol.com/FVOC/reviews.html
最初の4つのサイトは、フェルメールの掲示板でのかわはたさんの紹介によるものです。多謝!

なお、本館にあるTakさんのフェルメール展見学記では、以下の記述があります。

「...この作品と構図がそっくりの作品が右に並べて展示してありました。説によるとその作品もフェルメールのものとする人もいるそうです。でも、私は違うと感じました。この絵の寂しさに加えて、空間的な圧迫感があるフェルメールらしからぬ絵だったからです。」


TV番組「フェルメール盗難事件」   (01/8/17追記)
  フェルメール盗難事件−解き明かされた名画の謎−
(2001/6/3 NHKデジタルハイビジョンで放送;2時間番組)
(2001/8/16 NHK総合テレビ、23時〜0時放送;1時間番組;青字が省略された)

イザベラ・ガードナー美術館の盗難事件:1990年 ボストン。フェルメールの「合奏」が盗まれる。美術品泥棒で有名なマイルス・コナーが服役中の刑務所から実行犯を操ったのか?

フェルメールに魅せられた芸術家:
 ダリ:「レースを編む女」をベースに絵画作品
 コクトー:映画「美女と野獣」の少女にターバン

デルフトの街とフェルメール

カメラ・オブスキュラ

「恋文」盗難事件:1971年 ブリュッセル。バングラディシュ難民救済を叫ぶ“義賊”の犯行。ナイフで切り取られたため修復。この際、フェルメール絵画の特徴として、絵の具層が薄く、厚く塗られた下塗り層の色を浮き出させていることが判明。

絵画に込められた意味:例として画中画の説明

「手紙を書く女と召使い」盗難事件:1974年、ダブリン。女性テロリストの犯行。この修復中に塗りつぶされた封蝋が見つかり、絵の解釈を変える。