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医療法



第一章 総則

第一条【目的】

この法律は、病院、診療所及び助産所の開設及び管理に関し必要な事項並びにこれらの施設の整備を推進するために必要な事項を定めること等により、医療を提供する体制の確保を図り、もつて国民の健康の保持に寄与することを目的とする。

第一条の二【医療の理念、医療提供施設】

(1)医療は、生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、医師、歯科医師、薬剤師、看護婦その他の医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係に基づき、及び医療を受ける者の心身の状況に応じて行われるとともに、その内容は、単に治療のみならず、疾病の予防のための措置及びリハビリテーションを含む良質かつ適切なものでなければならない。

(2)医療は、国民自らの健康の保持のための努力を基礎として、病院、診療所、老人保健施設その他の医療を提供する施設(以下「医療提供施設」という。)、医療を受ける者の居宅等において、医療提供施設の機能に応じ効率的に提供されなければならない。

第一条の三【国・地方公共団体の責務】

国及び地方公共団体は、前条に規定する理念に基づき、国民に対し良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制が確保されるよう努めなければならない。

第一条の四【医師等の責務】

(1)医師、歯科医師、薬剤師、看護婦その他の医療の担い手は、 第一条の二に規定する理念に基づ、医療を受ける者に対し、良質かつ適切な医療を行うよう努めなければならない。

(2)医療提供施設において診療に従事する医師及び歯科医師は、医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連係に資するため、必要に応じ、医療を受ける者を他の医療提供施設に紹介し、その診療に必要な限度において医療を受ける者の診療又は調剤に関する情報を他の医療提供施設において診療又は調剤に従事する医師若しくは歯科医師又は薬剤師に提供し、及びその他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

第一条の五【病院、診療所等】

(1)この法律において「病院」とは、医師又は歯科医師が公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、患者二十人以上の収容施設を有するものをいう。病院は、傷病者が、科学的でかつ適正な診療を受けることができる便宜を与えることを主たる目的として組織され、かつ、運営されるものでなければならない。

(2)この法律において、「療養型病床群」とは、病院の病床(第七条第二項に規定するその他の病床に限る。)のうち一群のものであつて、主として長期にわたり療養を必要とする患者を収容するためのものをいう。
この法律において、「診療所」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、患者の収容施設を有しないもの又は患者十九人以下の収容施設を有するものをいう。

第一条の六【老人保健施設】

この法律において、「老人保健施設」とは、老人保健法(昭和五十七年法律第八十号)の規定による老人保健施設をいう。

第二条【助産所】

(1)この法律において、「助産所」とは、助産婦が公衆又は特定多数人のためその業務(病院又は診療所においてなすものを除く。)をなす場所をいう。

(2)助産婦は、妊婦、産婦又はじょく婦十人以上の収容施設を有してはならない。

第三条【類似名称の禁止】

(1)疾病の治療(助産を含む。)をなす場所であつて、病院又は診療所でないものは、これに病院、病院分院、産院、療養所、診療所、診察所、医院その他病院又は診療所に紛らわしい名称を附けてはならない。

(2)診療所は、これに病院、病院分院、産院その他病院に紛らわしい名称を附けてはならない。助産所でないものは、これに助産所その他助産婦がその業務をなす場所に紛らわしい名称を附けてはならない。

第四条【総合病院、類似名称の禁止】

(1)病院であつて、患者百人以上の収容施設を有し、その診療科名中に、内科、外科、産婦人科、眼科及び耳鼻いんこう科を含み、且つ、第二十二条各号に規定する施設を有するものは、その所在地の都道府県知事の承認を得て総合病院と称することができる。

(2)総合病院でないものは、これに総合病院又はこれに紛らわしい名称を附けてはならない。

第四条の二【特定機能病院】

(1)病院であつて、次に揚げる要件に該当するものは、厚生大臣の承認を得て特定機能病院と称することができる。

一  高度の医療を提供する能力を有すること。

二  高度の医療技術の開発及び評価を行う能力を有すること。

三  高度の医療に関する研修を行わせる能力を有すること。

四  その診療科名中に、厚生省令の定めるところにより、厚生省令で定める診療科名を有すること。

五  厚生省令で定める数以上の患者の収容施設を有すること。

六  その有する人員が第二十二条の二の規定に基づく厚生省令で定める要件に適合するものであること。

七  第二十一条第一項第二号から第十三号まで及び第十五号から第十七号まで並びに 第二十二条の二第二号、第五号及び第六号に規定する施設を有すること。

八  その施設の構造設備が第二十一条第一項及び第二十二条の二の規定に基づく厚生省令で定める要件に適合するものであること。

(2)厚生大臣は、前項の承認をするに当たつては、あらかじめ、医療審議会の意見を聴かなければならない。

(3)特定機能病院でないのもは、これに特定機能病院又はこれに紛らわしい名称を付けてはならない。

第五条【往診医師等の診療所、診療録等】

(1)公衆又は特定多数人のため往診のみによつて診療に従事する医師若しくは歯科医師又は出張のみによつてその業務に従事する助産婦については、 第八条、第九条及び第六十九条又は第七十一条の規定の適用に関し、それぞれその住所をもつて診療所又は助産所とみなす。

(2)厚生大臣又は都道府県知事は、必要があると認めるときは、前項に規定する医師、歯科医師又は助産婦に対し、必要な報告を命じ、又は検査のため診療録、助産録その他の帳簿書類を提出させることができる。

第六条【国立病院等の特例】

国の開設する病院、診療所及び助産所に関しては、この法律の規定の適用について、政令で特別の定をすることができる。


第二章 病院、診療所及び助産所

第七条【病院等の開設の許可】

(1)病院を開設しようとするとき、医師及び歯科医師でない者が診療所を開設しようとするとき、又は、助産婦でない者が助産所を開設しようとするときは、開設地の都道府県知事の許可を受けなければならない。

(2)病院を開設した者、医師及び歯科医師でない者で診療所を開設したもの又は助産婦でない者で助産所を開設したものが、療養型病床群を設けようとするとき、若しくは病床数、療養型病床群に係る病床数、病床の種別(精神病床、伝染病床、結核病床、らい病床及びその他の病床の区別をいう。以下同じ。)その他厚生省令で定める事項を変更しようとするときも、厚生省令で定める場合を除き、前項と様とする。

(3)都道府県知事は、前二項の許可の申請があつた場合において、その申請に係る施設の構造設備及びその有する人員が第二十一条及び第二十三条の規定に基づく省令の定める要件に適合するときは、前二項の許可を与えなければならない。営利を目的として、病院、診療所又は助産所を開設しようとする者に対しては、前項の規定にかかわらず、第一項の許可を与えないことができる。

第七条の二【許可の制限】

(1)都道府県知事は、次に揚げる者が病院の開設の許可又は病院の病床数の増加若しくは病床の種別の変更の許可の申請をした場合において、当該申請に係る病床の種別に応じ、当該申請に係る病院の所在地を含む地域(当該申請に係る病床が前条第二項に規定するその他の病床のみである場合は 第三十条の三第二項第一号に規定する区域とし、当該申請に係る病床が同項に規定するその他の病床及び当該その他の病床以外の病床である場合は 第三十条の三第二項第一号に規定する区域及び当該都道府県の区域とする。)における病院の病床数が、同条第四項の厚生省令で定める標準に従い医療計画において定めるその地域の必要病床数に既に達しているか、又は当該申請に係る病院の開設若しくは病床数の増加若しくは病床の種別の変更によつてこれを超えることになると認めるときは、前条第三項の規定にかかわらず、同条第一項又は第二項の許可を与えないことができる。

一  第三十一条に規定する者

二  国家公務員等共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)の規定に基づき設立された共済組合及びその連合会

三  地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)の規定に基づき設立された共済組合

四  私立学校教職員共済組合法(昭和二十八年法律第二百四十五号)の規定に基づき設立された共済組合

五  農林漁業団体職員共済組合法(昭和三十三年法律第九十九号)の規定に基づき設立された共済組合

六  第二号から前号までに揚げるもののほか、政令で定める法律に基づき設立された共済組合及びその連合会

七  健康保険法(大正十一年法律第七十号)の規定に基づき設立された健康保険組合及びその連合会

八  国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)の規定に基づき設立された国民健康保険組合及び国民健康保険団体連合会

九  国の委託を受けて健康保険法第二十三条、船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)第五十七条ノ二及び厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第七十九条の施設として病院を開設するもの

(2)前項の場合において、都道府県知事は、当該地域における既存の病床数及び当該申請に係る病床数を算定するに当たつては、 第三十条の三第四項の厚生省令で定める標準に従い医療計画において定めるところにより、病院の機能及び性格を考慮して、必要な補正を行わなければならない。

(3)第一項の場合において、都道府県知事は、当該地域における既存の病床数を算定するに当たつては、老人保健施設の収容員数は、厚生省令の定めるところにより、前条第二項に規定するその他の病床に係る既存の病床数とみなす。

(4)都道府県知事は、第一項の規定に予知前条第一項又は第二項の許可を与えない処分をしようとするときは、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。

(5)労働福祉事業団又は簡易保険福祉事業団は、病院を開設し、又はその開設した病院につき病床数を増加させ、若しくは病床の種別を変更しようとするときには、あらかじめ、その計画に関し、厚生大臣に協議(政令で特に定める場合は、通知)をしなければならない。その計画を変更しようとするときも、同様とする。

第八条【診療所等開設の届出】

医師、歯科医師又は助産婦が診療所又は助産所を開設したときは、開設後十日以内に、診療所又は助産所所在地の都道府県知事に届け出なければならない。

第九条【病院等の休廃止等の届出】

(1)病院、診療所又は助産所の開設者が、その病院、診療所又は助産所を休止し、又は廃止したときは、十日以内に、都道府県知事に届け出なければならない。休止した病院、診療所又は助産所を再開したときも同様である。

(2)病院、診療所又は助産所の開設者が死亡し、又は失そうの宣告を受けたときは、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の規定による死亡又は失そうの届出義務者は、十日以内に、その旨をその所在地の都道府県知事に届け出なければならない。

第一〇条【病院等の管理者】

(1)病院又は診療所の開設者は、その病院又は診療所が医業をなすものである場合は医師に、歯科医業をなすものである場合は歯科医師に、これを管理させなければならない。

(2)病院又は診療所の開設者は、その病院又は診療所が、医業及び歯科医業を併せ行うものである場合は、それが主として医業を行うものであるときには医師に、主として歯科医業を行うものであるときは歯科医師に、これを管理させなければならない。

第一一条【助産所の管理者】

助産所の開設者は、助産婦に、これを管理させなければならない。

第一二条【開設者の管理、管理者の他施設管理の制限】

(1)病院、診療所又は助産所の開設者が、病院、診療所又は助産所の管理者となることができる者である場合は、自らその病院、診療所又は助産所を管理しなければならない。但し、病院、診療所又は助産所所在地の都道府県知事の許可を受けた場合は、他の者にこれを管理させて差支えない。

(2)病院、診療所又は助産所を管理する医師、歯科医師又は助産婦は、その病院、診療所又は助産所所在地の都道府県知事の許可を受けた場合を除く外、他の病院、診療所又は助産所を管理しない者でなければならない。

第一二条の二【特定機能病院開設者の報告義務】

特定機能病院の開設者は、厚生省令の定めるところにより、業務に関する報告書を厚生大臣に提出しなければならない。

第一三条【診療所の患者収容時間の制限】

診療所の管理者は、診療上やむを得ない事情がある場合を除いては、同一の患者を四十八時間をこえて収容しないようにつとめなければならない。

第一四条【助産所の収容妊婦等の数の制限】

助産所の管理者は、同時に十人以上の妊婦、産婦又はじょく婦を収容してはならない。但し、他に収容すべき適当な施設がない場合において、臨時応急のため収容するときは、この限りでない。

第一四条の二【管理者の掲示義務】

(1)病院又は診療所の管理者は、厚生省令の定めるところにより、当該病院又は診療所に関し次に揚げる事項を当該病院又は診療所内に見やすいよう掲示しなければならない。

一  管理者の名前

二  診療に従事する医師又は歯科医師の氏名

三  医師又は歯科医師の診療日及び診療時間

四  前三号に揚げるもののほか、厚生省令で定める事項

(2)助産所の管理者は、厚生省令の定めるところにより、当該助産所に関し次に揚げる事項を当該助産所内に見やすいよう掲示しなければならない。

一  管理者の氏名

二  業務に従事する助産婦の氏名

三  助産婦の就業の日時

四  前三号に揚げるもののほか、厚生省令で定める事項

(3)厚生大臣は、前二項の厚生省令を定めようとするときは、あらかじめ、医療審議会の意見を聴かなければならない。

第一五条【管理者の監督義務】

(1)病院又は診療所の管理者は、その病院又は診療所に勤務する医師、歯科医師、薬剤師その他の従業者を監督し、その業務遂行に欠けるところのないよう必要な注意をしなければならない。

(2)助産所の管理者は、助産所に勤務する助産婦その他の従業員を監督し、その業務遂行に遺憾のないよう必要な注意をしなければならない。

第一五条の二【業務委託についての基準】

病院、診療所又は助産所の管理者は、病院、診療所又は助産所の業務のうち、医師若しくは歯科医師の診療若しくは助産婦の業務又は患者、妊婦、産婦若しくはじょく婦の収容に著しい影響を与えるものとして政令で定めるものを委託しようとするときは、当該病院、診療所又は助産所の業務の種類に応じ、当該業務を適正に行う能力のある者として厚生省令で定める基準に適合するものに委託しなければならない。

第一六条【病院の医師の宿直】

医業を行う病院の管理者は、病院に医師を宿直させなければならない。但し、病院に勤務する医師が、その病院に隣接した場所に居住する場合において、病院所在地の都道府県知事の許可を受けたときは、この限りでない。

第一六条の二【特定機能病院の任務】

特定機能病院の管理者は、厚生省令の定めるところにより、次に揚げる事項を行わなければならない。

一  高度医療を提供すること。

二  高度の医療技術の開発及び評価を行うこと。

三  高度の医療に関する研修を行わせること。

四  第二十二条の二第三号及び第四号に揚げる諸記録を体系的に管理すること。

五  当該特定機能病院に患者を紹介しようとする医師その他厚生省令で定める者から第二十二条の二第三項又は第四号に揚げる諸記録の閲覧を求められたときは、正当の理由がある場合を除き、当該諸記録のうち患者の秘密を害するおそれのないものとして厚生省令で定めるものを閲覧させること。

六  他の病院又は診療所から紹介された患者に対し、医療を提供すること。

七  その他厚生省令で定める事項

第一七条【省令への委任】

第十三条から前条までに定めるもののほか、病院、診療所又は助産所の管理者が、その構造設備、医薬品その他の物品の管理並びに患者、妊婦、産婦及びじょく婦の収容につき遵守すべき事項については、厚生省令で定める。

第一八条【病院等の専属薬剤師】

病院又は医師が常時三人以上勤務する診療所にあつては、開設者は、専属の薬剤師を置かなければならない。但し、病院又は診療所所在地の都道府県知事の許可を受けた場合は、この限りでない。

第一九条【助産所の嘱託医師】

助産所の開設者は、嘱託医師を定めて置かなければならない。

第二〇条【病院等の清潔保持等】

病院、診療所又は助産所は、清潔を保持するものとし、その構造設備は、衛生上、防火上及び保安上安全と認められるようなものでなければならない。

第二一条【病院の法定人員及び施設等、罰則の委任】

(1)病院は、厚生省令の定めるところにより、次に揚げる人員及び施設を有し、かつ、記録を備えて置かなければならない。ただし、政令の定めるところにより、都道府県知事の許可を受けたときは、この限りでない。

一  療養型病床群を有しない病院にあつては、厚生省令で定める員数の医師、歯科医師、看護婦その他の従業者

一の二  療養型病床群を有する病院にあつては、厚生省令で定める員数の医師、歯科医師、看護婦及び看護の補助その他の業務の従業者

二  各科専門の診察室

三  手術室

四  処置室

五  臨床検査施設

六  エックス線装置

七  調剤所

八  消毒施設

九  給食施設

十一  暖房施設

十二  洗濯施設

十三  汚物処理施設

十四  診療に関する諸記録

十五  診療科名中に産婦人科又は産科を有する病院にあつては、分べん室及び新生児の入浴施設

十六  療養型病床群を有する病院にあつては、機能訓練室

十七  その他厚生省令で定める施設

(2)前項第一号又は第一号の二の規定に基づく厚生省令の規定によつて定められた人員を有しない者については、政令で十万円以下の罰金の刑を科する旨の規定を設けることができる。

第二二条【総合病院の法定施設】

総合病院は、前条に定めるものの外、左の各号に揚げる施設を有しなければならない。

一  化学、細菌及び病理の検査施設

二  病理解剖室

三  研究室

四  講義室

五  図書室

六  その他省令をもつて定める施設

第二二条の二【特定機能病院の人員・施設等】

特定機能病院は、第二十一条第一項(第一号、第一号の二及び第十四号を除く。)に定めるもののほか、厚生省令の定めるところにより、次に揚げる人員及び施設を有し、かつ、記録を備えて置かなければならない。

一  厚生省令で定める員数の医師、歯科医師、薬剤師、看護婦その他の従業者

二  集中治療室

三  診療に関する諸記録

四  病院の管理及び運営に関する諸記録

五  前条第一号から第五号までに揚げる施設

六  その他厚生省令で定める施設

第二三条【省令への委任、罰則の委任】

(1)前三条に定めるもののほか、病院、診療所又は助産所の構造設備について、換気、採光、照明、防湿、保安、避難及び清潔そのt衛生上遺憾のないように必要な基準を厚生省令で定める。

(2)前項の規定に基づく厚生省令の規定に違反した者については、政令で10万円以下の罰金の刑を科する旨の規定を設けることができる。

第二四条【施設の使用制限禁止命令等】

(1)都道府県知事は、病院、診療所又は助産所が清潔を欠くとき、又はその構造設備が第二十一条第一項若しくは第二十二条の規定若しくは前条第一項の規定に基づく省令の規定に違反し、若しくは衛生上有害若しくは保安上危険と認めるときは、その開設者に対し、期間を定めて、その全部若しくは一部の使用を制限し、若しくは禁止し、又は期限を定めて、修繕若しくは改築を命ずることができる。

(2)厚生大臣は、特定機能病院の構造設備が第二十二条の二の規定に違反するときは、その開設者に対し、期限を定めて、その修繕又は改築を命ずることができる。

第二四条の二【規則への委任】

特別の事情により第二十三条第一項の規定に基づく省令の規定を適用し難いときは、都道府県知事は、厚生大臣の承認を受けて、規則でこれらの事項に関し別段の定をすることができる。

第二五条【報告の徴取、立入検査】

(1)厚生大臣、都道府県知事又は保健所法(昭和二十二年法律第百一号)第一条の規定に基づく政令で定める市(以下「保健所を設置する市」という。)の市長は、必要があると認めるときは、病院、診療所若しくは助産所の開設者若しくは管理者に対し、必要な報告を命じ、又は当該官吏若しくは吏員に、病院、診療所若しくは助産所に立ち入り、その清潔保持の状況、構造設備若しくは診療録、助産録その他の帳簿書類を検査させることができる。

(2)前項の規定によつて立入検査をする当該官吏又は吏員は、その身分を示す証票を携帯し、且つ、関係人の請求があるときは、これを呈示しなければならない。

(3)第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第二五条の二【再審査請求】

前条第一項の規定により保健所を設置する市の市長が行う処分についての審査請求の裁決に不服がある者は、厚生大臣に対して再審査請求をすることができる。

第二六条【医療監視員】

(1)第二十五条第一項に規定する当該官吏又は吏員の職権を行わせるために、国、都道府県及び保健所を設置する市に医療監視員を置く。

(2)医療監視員は、官吏又は都道府県若しくは保健所を設置する市の吏員のうちから、厚生大臣又は都道府県知事若しくは保健所を設置する市の市長がこれを命ずる。

(3)前二項に定めるものの外、医療監視員に関し必要な事項は、省令でこれを定める。

第二七条【病院等の使用の制限】

病院、又は収容施設を有する診療所若しくは助産所は、その構造設備について、その所在地を管轄する都道府県知事の検査を受け、許可証の交付を受けた後でなければ、これを使用してはならない。

第二八条【管理者の変更命令】

都道府県知事は、病院、診療所又は助産所の管理者に、犯罪若しくは医事に関する不正行為があり、又はその者が管理をなすのに適しないと認めるときは、開設者に対し、期限を定めて、その変更を命ずることができる。

第二九条【病院等の開設許可の取消し等】

(1)都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、病院、診療所若しくは助産所の開設の許可を取り消し、又は開設者に対し、期間を定めて、その閉鎖を命ずることができる。

一  開設の許可を受けた後正当の理由がないのに、六月以上その業務を開始しないとき。

二  開設者が第二十四条第一項又は前条の規定に基づく命令又は処分に違反したとき。

三  開設者に犯罪又は医事に関する不正の行為があつたとき。

(2)都道府県知事は、総合病院が第四条第一項に揚げる要件を欠くに至つたときは、その承認を取り消すことができる。

(3)厚生大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、特定機能病院の承認を取り消すことができる。

一  特定機能病院が第四条の二第一項各号に揚げる要件を欠くに至つたとき。

二  特定機能病院の開設者が第十二条の二の規定に違反したとき。

三  特定機能病院の開設者が第二十四条第二項の規定に基づく命令に違反したとき。

四  特定機能病院の管理者が第十六条の二の規定に違反したとき。

(4)厚生大臣は、前項の規定により特定機能病院の承認を取り消すに当たつては、あらかじめ、医療審議会の意見を聴かなければならない。

第三〇条【弁明の機会の供与】

(1)都道府県知事は、第二十四条第一項、第二十八条又は前条第一項若しくは第二項の規定による処分をするに当たつては、当該処分を受ける者に、その指定した職員又はその他の者に対して弁明する機会を与えなければならない。この場合においては、都道府県知事は、当該処分を受ける者に対し、あらかじめ、書面をもつて、弁明をするべき日時、場所及び当該処分をするべき事由を通知しなければならない。

(2)前項の通知を受けた者は、代理人を出頭させ、且つ、自己に有利な証拠を提出することができる。

(3)弁明の聴取をした者は、聴取書を作り、これを保存するとともに、報告書を作成し、且つ、処分の決定について都道府県知事に意見を述べなければならない。

(4)都道府県知事は、衛生上又は保安上緊急の必要があると認めるときは、第一項の規定にかかわらず、直ちに当該処分をなすことができる。この場合においては、当該処分をなした後三日以内に、当該処分を受けた者に対し弁明の機会が与えられなければならない。

(5)第一項から第三項までの規定は、厚生大臣が第二十四条第二項又は前条第三項の規定による処分をする場合について準用する。この場合において、第一項及び第三項中「都道府県知事」とあるのは、「厚生大臣」と読み替えるものとする。

第三〇条の二【政令への委任】

この章に特に定めるものの外、病院、診療所及び助産所の開設及び管理に関して必要な事項は、政令でこれを定める。


第二章の二 医療計画

第三〇条の三【医療計画の作成】

(1)都道府県は、当該都道府県における医療を提供する体制の確保に関する計画(以下「医療計画」という。)を定めるものとする。

(2)医療計画においては、次に揚げる事項を定めるものとする。

一  主として病院の病床(次号に規定する病床及び第七条第二項に規定するその他の病床以外の病床を除く。)の整備を図るべき地域的単位として区分する区域の設定に関する事項

二  二以上の前号に規定する区域を併せた区域であつて、主として厚生省令で定める特殊な医療を提供する病院の第七条第二項に規定するその他の病床であつて当該医療に係るものの整備を図るべき地域的単位としての区域の設定に関する事項

三  第七条第二項に規定するその他の病床に係る必要病床数及び同項に規定するその他の病床以外の病床に係る必要病床数に関する事項

(3)医療計画においては、前項に規定する事項のほか、次に揚げる事項を定めることができる。

一  その機能を考慮した病院の整備の目標に関する事項

二  へき地の医療及び休日診療、夜間診療等の救急医療の確保に関する事項

三  病院、診療所、薬局その他医療の関する施設の相互の機能及び業務の連携に関する事項

四  医師及び歯科医師並びに薬剤師、看護婦その他の医療従事者の確保に関する事項

五  前各号の揚げるもののほか、医療を提供する体制の確保に関し必要な事項

(4)第二項第一号及び第二号に規定する区域の設定並びに必要病床数に関する標準は、厚生省令で定める。

(5)厚生大臣は、第二項第二号及び前項の厚生省令を定めようとするときは、医療審議会の意見を聴かなければならない。

(6)都道府県は、医療計画を作成するに当たつては、他の法律の規定による計画であつて医療の確保に関する事項を定めるものとの調和が保たれるようにするとともに、公衆衛生、薬事、社会福祉その他医療と密接な関連を有する施策との連係を図るように努めなければならない。

(7)都道府県は、医療計画を作成するに当たつて、当該都道府県の境界周辺の地域における医療の受給の実情に照らし必要があると認めるときは、関係都道府県と連絡調整を行うものとする。

(8)都道府県は、少なくとも五年ごとに医療計画に再検討を加え、必要があると認めるときは、これを
変更するものとする。

(9)都道府県は、医療に関する専門的科学的知見に基づいて医療計画の案を作成するため、診療又は調剤に関する学識経験者の団体の意見を聴かなければならない。

(10)都道府県は、医療計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県医療審議会及び市町村(救急業務を共同処理する一部事務組合を含む。)の意見を聴かなければならない。

(11)都道府県は、医療計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを厚生大臣に提出するとともに、その内容を公示しなければならない。

第三〇条の四【大臣の助言】

厚生大臣は、医療計画の作成の手法その他医療計画の作成上重要な技術的事項について、医療審議会の意見を聴いて、都道府県に対し、必要な助言をすることができる。

第三〇条の五【病院・診療所等の整備】

(1)国及び地方公共団体は、医療計画の達成を推進するため、病院又は診療所の不足している地域における病院又は診療所の整備その他必要な措置を講ずるように努めるものとする。

(2)国は、前項に定めるもののほか、都道府県の区域を超えた広域的な見地から必要とされる医療を提供する体制の整備に努めるものとする。

第三〇条の六【病院設備の利用】

病院の開設者及び管理者は、医療計画の達成の推進に資するため、当該病院の医療業務に差し支えない限り、その建物の全部又は一部、設備、器械及び器具を当該病院に勤務しない医師、歯科医師又は薬剤師の診療、研究又は研修のために利用させるように努めるものとする。

第三〇条の七【病院の開設等に関する勧告】

都道府県知事は、医療計画の達成の推進のため特に必要がある場合には、病院を開設しようとする者又は病院の開設者若しくは若しくは管理者に対し、都道府県医療審議会の意見を聴いて、病院の開設又は病院の病床数の増加若しくは病床の種別の変更に関して勧告することができる。


第三章 公的医療機関

第三一条【公的医療機関】

この章において、「公的医療機関」とは、都道府県、市町村その他厚生大臣の定める者の開設する病院又は診療所をいう。

第三二条 削除

第三三条【国庫補助】

国庫は医療の普及をはかるため特に必要があると認めるときは、都道府県、市町村その他厚生大臣の定める者に対し、その開設する公的医療機関について、予算の定める範囲内においてその設置に要する費用の一部を補助することができる。

第三四条【設置命令】

(1)厚生大臣は、医療の普及をはかるため特に必要があると認めるときは、医療審議会の意見を聴いた上、 前条に規定する者に対し、公的医療機関の設置を命ずることができる。

(2)前項の場合においては、国庫は、予算の定める範囲内において、その設置に要する費用の一部を補助する。

第三五条【命令、指示】

(1)厚生大臣又は都道府県知事は、公的医療機関の開設者又は管理者に対して、左の事項を命ずることができる。

一  当該病院は診療所の医療業務に差支えない限り、その建物の全部又は一部、設備、器械及び器具を当該公的医療機関に勤務しない医師又は歯科医師の診療又は研究のために利用させること。

二  医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第十一条第二号若しくは歯科医師法(昭和二十三年法律第二百二号)第十一条二号の規定による実地修練又は医師法第十六条の二第一項の規定による臨床研修を行わせるのに必要な条件を整備すること。

(2)前項各号に揚げる事項の外、厚生大臣又は都道府県知事は、公的医療機関の開設者に対して、その運営に関して必要な指示をすることができる。

第三六条【公的医療機関運営審議会】

(1)都道府県は、都道府県知事の諮問に応じ公的医療機関の運営に関する重要事項を調査審議させるため、条例で、公的医療機関運営審議会を置くことができる。
公的医療機関運営審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、条例で定める。

第三七条【診療報酬】

厚生大臣は、公的医療機関の開設者が請求することのできる診療の報酬に関して必要な定をなすことができる。

第三八条【同前】

厚生大臣は、前条の規定による定をなすに当つては、あらかじめ医療審議会の意見を聞かなければならない。

第三九条【医療法人】

(1)病院、医師若しくは歯科医師が常勤勤務する診療所又は老人保健施設を開設しようとする社団又は財団は、この法律の規定により、これを法人とすることができる。

(2)前項の規定による法人は、医療法人と称する。

第四〇条【名称独占】

医療法人でない者は、その名称中に、医療法人という文字を用いてはならない。

第四一条【資産】

(1)医療法人は、その業務を行うに必要な資産を有しなければならない。

(2)前項の資産に関し必要な事項は、医療法人の開設する医療機関の規模等に応じ、厚生省令で定める。

第四二条【業務】

医療法人は、その開設する病院、診療所又は老人保健施設の業務に支障のない限り、定款又は寄附行為の定めるところにより、次に揚げる業務の全部又は一部を行うことができる。

一  医療関係者の養成又は再教育

二  医学又は歯科学に関する研究所の設置

三  第三十九条第一項に規定する診療所以外の診療所の開設

四  精神保健法(昭和二十五年法律第百二十三号)第十条に規定する精神障害者社会復帰施設の設置

五  疾病予防のために有酸素運動(継続的に酸素を摂取して全身持久力に関する生理機能の維持又は回復のために行う身体運動をいう。次号において同じ。)を行わせる施設であつて、診療所が附置され、かつ、その職員設備及び運営方法が厚生大臣の定める基準に適合するものの設置

六  疾病予防のために温泉を利用させる施設であつて、有酸素運動を行う場所を有し、かつ、その職員、設備及び運営方法が厚生大臣の定める基準に適合するものの設置

七  その他保健衛生に関する業務

第四三条【登記、広告】

(1)医療法人は、制令の定めるところにより、その設立、従たる事務所の新設、事務所の移転、その他登記事項の変更、解散、合併、精算人の就任又はその変更及び精算の結了の各場合に、登記をしなければならない。

(2)前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することはできない。

(3)登記所は、医療法人に関して登記をしたときは、その登記した事項を遅滞なく広告しなければならない。

第四四条【設立、定款・寄附行為】

(1)医療法人は、都道府県知事の認可を受けなければ、これを設立することができない。

(2)医療法人を設立しようとする者は、定款又は寄附行為をもつて、少なくとも左に揚げる事項を定めなければならない。

一  目的

二  名称

三  その開設しようとする病院、診療所又は老人保健施設の名称及び開設場所

四  事務所の所在地

五  資産及び会計に関する規定

六  役員に関する規定

七  社団たる医療法人にあつては、社員たる資格の得喪に関する規定

八  解散に関する規定

九  定款又は寄附行為の変更に関する規定

十  広告の方法

(3)医療法人の設立当初の役員は、定款又は寄附行為をもつて定めなければならない。

(4)この章に定めるものの外、医療法人の設立認可の申請に関して必要な事項は、厚生省令で定める。

第四五条【認可】

(1)都道府県知事は、前条第一項の規定による認可の申請があつた場合には、当該申請にかかる医療法人の資産が第四十一条の要件に該当しているかどうか及びその定款又は寄附行為の内容が法令の規定に違反していないかどうかを審査した上で、その認可を決定しなければならない。

(2)都道府県知事は、前条第一項の規定による認可をし、又は認可をしない処分をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。

第四六条【成立】

医療法人は、その主たる事務所の所在地において制令の定めるところにより設立の登記をすることによつて、成立する。

第四六条の二【役員】

(1)医療法人には、役員として理事三人以上及び監事一人以上を置かなければならない。ただし、理事について、都道府県知事の認可を受けた場合は、一人又は二人の理事を置くをもつて足りる。

(2)次の各号の一に該当するものは、医療法人の役員となることができない。

一  禁治産者間又は準禁治産者

二  この法律、医師法、歯科医師法その他医事に関する法令の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終り、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者

三  前号に該当する者を除くほか、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終り、又は執行を受けることがなくなるまでの者

第四六条の三【理事長】

(1)医療法人(次項に規定する医療法人を除く。)理事のうち一人は、理事長とし、定款又は寄付行為の定めるところにより、医師又は歯科医師である理事のうちから選出する。ただし、都道府県知事の認可を受けた場合は、医師又は歯科医師でない理事のうちから選出することができる。

(2)前条第一項ただし書の規定に基づく都道府県知事の認可を受けて一人の理事を置く医療法人にあつては、この章(第四項を除く。)の規定の適用については、当該理事を理事長とみなす。

(3)理事長は、医療法人を代表し、その業務を総理する。

(4)理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、定款又は寄附行為の定めるところにより、他の理事が、その職務を代理し、又はその職務を行う。

第四七条【管理者たる理事】

(1)医療法人は、その開設するすべての病院、診療所又は老人保健施設の管理を理事に加えなければならない。ただし、医療法人が病院、診療所又は老人保健施設を二以上開設する場合において、都道府県知事の認可を受けたときは、管理者の一部を理事に加えないことができる。

(2)前項の理事は、管理者の職を退いたときは、理事の職を失うものとする。

第四八条【監事】

監事は、理事又は医療法人の職員(当該医療法人の開設する病院、診療所又は老人保健施設の管理者その他の職員を含む。)を兼ねてはならない。

第四九条【理事の補充】

理事のうち、その定数の五分の一をこえるものが欠けたときは、一月以内にこれを補充しなければならない。

第五〇条【定款・寄附行為の変更】

(1)定款又は寄附行為の変更(厚生省令で定める事項に係るものを除く。)は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

(2)都道府県知事は、前項の規定による認可の申請があつた場合には、第四十五条に規定する事項及び定款又は寄附行為の変更の手続が法令又は定款若しくは寄附行為に違反していないかどうかを審査した上で、その認可を決定しなければならない。

(3)医療法人は、第一項の厚生省令で定める事項に係る定款又は寄付行為の変更をしたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

第五一条【決算の届出】

(1)医療法人は、毎会計年度の終了後二月以内に、決算を都道府県知事に届け出なければならない。

(2)前項の規定により届け出るべき事項の細目及び届出の手続きは、厚生省令で定める。

第五二条【財産目録等の作成、閲覧】

(1)医療法人は、毎会計年度終了後二月以内に、財産目録、貸借対照表及び損益計算書を作り、常にこれを各事務所に備えて置かなければならない。

(2)医療法人の債権者は、医療法人の執務時間以内はいつでも、前項の書類の閲覧を求めることができる。

第五三条【会計年度】

医療法人の会計年度は、四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終るものとする。ただし、定款又は寄附行為に別段の定めがある場合は、この限りでない。

第五四条【剰余金配当の禁止】

医療法人は、剰余金の配当をしてはならない。

第五五条【解散】

(1)社団たる医療法人は、左の事由によつて解散する。

一  定款をもつて定めた解散事由の発生

二  目的たる業務の成功の不能

三  総会の決議

四  他の医療法人との合併

五  社員の欠亡

六  破産

七  設立認可の取消

(2)財団たる医療法人は、左の事由によつて解散する。

一  寄附行為をもつて定めた解散事由の発生

二  前項第二号、第四号、第六号又は第七号に揚げる事由

(3)第一項第二号又は第三号に揚げる事由による解散は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

(4)都道府県知事は、前項の認可をし、又は認可をしない処分をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。

(5)精算人は、第一項第一号若しくは第五号又は第二項第一号に揚げる事由によつて医療法人が解散した場合には、都道府県知事にその旨を届け出なければならない。

第五六条【残余財産の帰属、処分】

(1)解散した医療法人の残余財産は、合併及び破産の場合を除くほか、定款又は寄附行為の定めるところにより、その帰属すべき者に帰属する。

(2)社団たる医療法人の財産で、前項の規定により処分されないものは、精算人が総社員の合意を経、且つ、都道府県知事の認可を受けて、これを処分する。

(3)財団たる医療法人の財産で、第一項の規定により処分されないものは、精算人が都道府県知事の認可を受けて他の医療事業を行う者にこれを帰属させる。

(4)前二項の規定により処分されない財産は、国庫に帰属する。

第五七条【合併】

(1)社団たる医療法人は、総社員の合意があるときは、他の社団たる医療法人と合併をすることができる。

(2)財団たる医療法人は、寄附行為に合併することができる旨の定がある場合に限り、他の財団たる医療法人と合併をすることができる。

(3)財団たる医療法人が合併をするには、理事の三分の二以上の同意がなければならない。但し、寄附行為に別段の定がある場合は、この限りでない。

(4)合併は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

(5)第五十五条第四項の規定は、前項の認可について準用する。

第五八条【財産目録等の作成】

医療法人は、前条第四項に規定する都道府県知事の認可があつたときは、その認可の通知のあつた日から二週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作らなければならない。

第五九条【債権者の異義】

(1)医療法人は、前条の期間内に、その債権者に対し、異義があれば一定の期間内に述べるべき旨を広告し、且つ、判明している債権者に対しては、各別にこれを催告しなければならない。但し、その期間は、二月を下ることができない。

(2)債権者が前項の期間内に合併に対して異義を述べなかつたときは、合併を承認したものとみなす。

(3)債権者が異義を述べたときは、医療法人は、これに弁済をし、若しくは相当の担保を提供し、又は債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む銀行に相当の財産を信託しなければならない。

第六〇条【合併による医療法人の設立事務】

合併により医療法人を設立する場合においては、定款の作製又は寄附行為その他医療法人の設立に関する事務は、各医療法人において選任した者が共同して行わなければならない。

第六一条【権利義務の承継】

合併後存続する医療法人又は合併によつて設立した医療法人は、合併によつて消滅した医療法人の権利義務(当該医療法人がその行う事業に関し行政庁の認可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。

第六二条【合併の効力の発生】

合併は、合併後存続する医療法人又は合併によつて設立した医療法人が、その主たる事務所の所在地において政令の定めるところにより登記をすることによつて、その効力を生ずる。

第六三条【業務・会計の報告、立入検査】

(1)都道府県知事は、医療法人の業務若しくは会計が法令、法令に基づく都道府県知事の処分、定款若しくは寄附行為に違反している疑いがあり、又はその運営が著しく適正を欠く疑いがあると認めるときは、当該医療法人に対し、その業務若しくは会計の状況に関し報告を求め、又は当該吏員に、その事務所に立ち入り、業務若しくは会計の状況を検査させることができる。

(2)第二十五条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

第六四条【業務の停止・役員の解任】

(1)都道府県知事は、医療法人の業務若しくは会計が法令、法令に基づく都道府県知事の処分、定款若しくは寄附行為に違反し、又はその運営が著しく適正を欠くと認めるときは、当該医療法人に対し、期限を定めて、必要な措置を取るべき旨を命ずることができる。

(2)医療法人が前項の命令に従わないときは、都道府県知事は、当該医療法人に対し、期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は役員の解任を勧告することができる。

(3)都道府県知事は、前項の規定により、業務の停止を命じ、又は役員の解任を勧告するに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。

第六五条【設立認可の取消し】

都道府県知事は、医療法人が、成立した後一年以内に正当の理由がないのに病院、第三十九条第一項に規定する診療所又は老人保健施設を開設しないときは、設立の認可を取り消すことができる。

第六六条【同前】

(1)都道府県知事は、医療法人が法令の規定に違反し、又は法令の規定に基く都道府県知事の命令に違反した場合においては、他の方法により監督の目的を達することが出来ないときに限り、前立の認可を取り消すことができる。

(2)都道府県知事は、前項の規定により設立の許可を取り消すに当たっては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。

第六七条【弁明の機会の供与】

第三十条第一項から第三項までの規定は、都道府県知事が、第四十四条第一項、 第五十五条第三項若しくは第五十七条第四項の規定による許可をしない処分をする場合、第六十四条第二項の規定により業務の停止を命じ、若しくは役員の解任を勧告する場合又は前二条の規定により設立の許可を取り消す場合に準用する。

第六八条【準用規定】

民法(明治二十九年法律第八十九号)第四十条から第四十四条まで、第五十条、第五十一条第一項(法人の設立のときに関する部分に限る。)及び第二項、第五十二条第二項、第五十五条から第五十七条まで、第五十九条から第六十六条まで、第六十九条、第七十条、第七十三条から第七十六条まで、第七十七条第二項(屈出に関する部分に限る。)、第七十八条から第八十三条まで、商法(明治三十二年法律第四十八号)第百二十五条及び第百三十一条並びに非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第三十五条第二項、第三十六条から第三十七条まで、第百三十八条及び第百三十八条ノ三の規定は、医療法人ついて準用する。この場合において、民法第四十条及び第五十六条中「裁判所ハ利害関係人又ハ検察官ノ請求ニ困リ」とあるのは「都道府県知事ハ、利害関係人ノ請求ニ困リ、又ハ職権ヲ似テ」と、同法第四十二条第一項中「法人設立ノ許可アリタル時」とあるのは「医療法人設立ノ時」と、同法第五十九条第三号、第七十七条第二項及び第八十三条中「主務官庁」とあるのは「都道府県知事」と、同法六十条及び第六十一条中「理事」とあるのは「理事長」と、同法第七十四条中「破産ノ場合」とあるのは「合併及破産ノ場合」と読み替えるものとする。

第六八条の二【広域医療法人に係る読替適用】

(一)二以上の都道府県の区域において病院、診療所又は老人保健施設を開設する医療法人に係るこの章の規定の適用については、第四十四条第一項、第四十五条、第四十六条の二第一項ただし書、第四十六条の三第一項ただし書及び第二項、第四十七条第一項ただし書、第五十条、第五十一条第一項、第五十五条第三項、第四項(第五十七条において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)及び第五項、第五十六条第二項及び第三項、第五十七条第四項、第五十八条並びに第六十四条から第六十八条まで中「都道府県知事」とあるのは「厚生大臣」と、第四十五条第二項、第五十五条第四項、第六十四条第三項及び第六十六条第二項中「都道府県医療審議会」とあるのは「医療審議会」と、第六十三条第一項中「都道府県知事は」とあるのは「厚生大臣又は都道府県知事は」と、「都道府県知事の」とあるのは「厚生大臣の」と、「当該吏員」とあるのは「当該官吏若しくは吏員」とする。

(二)前項の規定により読み替えて適応される第四十四条第一項、第四十六条の二第一項ただし書、第四十六条の三第一項ただし書、第四十七条第一項ただし書、第五十条第一項、第五十五条第三項、第五十六条第二項及び第三項並びに第五十七条第四項の規定による許可の申請は、都道府県知事を経由して行わなければならない。この場合において、都道府県知事は、必要な調査をし、意見を付するものとする。

第六八条の三【政令への委任】

この章に特に定めるものの外、医療法人の監督に関し必要な事項は、政令でこれを定める。


第五章 医業、歯科医業又は助産婦の業務等の広告

第六九条【医業等に関する広告の制限】

(1)医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関しては、文書その他いかなる方法によるを問わず、何人も次に揚げる事項を除くほか、これを広告してはならない。

一  医歯又は歯科医師である旨

二  次条第一項の規定による診療科名

三  次条第二項の規定による診療科名

四  病院又は診療所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項

五  常時診療に従事する医師又は歯科医師の氏名

六  診療日又は診療時間

七  入院設備の有無

八  前各号に揚げる事項のほか、第十四条の二第一項第四号に揚げる事項

九  その他厚生大臣の定める事項

(2)厚生大臣は、適正な医療を受けることができることを確保するため、前項第八号及び第九号に揚げる事項の広告について厚生省の定めるところにより、その広告の方法及び内容に関する基準を定めることができる。

(3)厚生大臣は、医療に関する専門的科学知識に基づいて第一項第九号に揚げる事項の案及び前項に規定する基準の案を作成するため、診療に関する学識経験者の団体の意見を聞かなければならない。

(4)厚生大臣は、第一項第九号に揚げる事項及び第二項に規定する基準を定めようとするときは、あらかじめ、医療審議会の意見を聞かなければならない。

(5)第一項各号に揚げる事項を広告する場合においても、その内容が虚偽にわたり、又その方法若しくは内容が第二項に規定する基準に違反してはならない。

第七○条【広告することができる診療名】

(1)前条第一項第二号の規定による診療名は、医業及び歯科医業につき政令で定める診療科名とする。

(2)前条第一項第三号の規定による診療科名は、前項の規定による診療科名以外の診療科名であつて当該診療に従事する医師又は歯科医師が厚生大臣の許可を受けたものとする。

(3)厚生大臣は、第一項の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、医学医術に関する学術団体及び医道審議会の意見を聴かなければならない。

(4)厚生大臣は、第二項の許可をするに当たつては、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。

(5)第二項の規定による診療科名を広告するときは、当該診療名につき許可を受けた医師又は歯科医師の氏名を、併せて広告しなければならない。

第七一条【助産婦等に関する広告の制限】

(1)助産婦の業務又は助産婦所に関しては、文章その他いかなる方法によるを問わず、何人も次に揚げる事項を除くほか、これを広告してはならない。

一  助産婦である旨

二  所産所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項

三  常時業務に従事する助産婦の氏名

四  就業の日時

五 収容施設の有無

六  前各号に揚げる事項のほか、第十四条の二第二項第四号に揚げる事項

七  その他厚生大臣の定める事項

(2)厚生大臣は、適正な助産婦を受けることができることを確保するため、前項第六号及び第七号に掲げる事項の広告について、厚生省令の定めるところにより、その広告の方法及び内容に関する基準を定めることができる。

(3)第一項各号に揚げる事項を広告する場合においても、その内容が虚偽にわたり、又はその方法若しくは内容が前項に規定する基準に違反してはならない。


第五章の二雑則

第七一条の二【医療審議会】

(1)この法律の規定によりその権限に属された事項を調査審議するほか、厚生大臣の諮問に応じ、医療を提供する体制の確保に関する重要事項を調査審議するため、厚生省に医療審議会を置く。

(2)この法律の規定によりその権限に属させられた事項を調査審議するほか、都道府県知事の諮問に応じ、当該都道府県における医療を提供する体制の確保に関する重要事項を調査審議するため、都道府県に都道府県医療審議会を置く。

(3)都道府県医療審議会の組織及び運営に関して必要な事項は、政令で定める。

第七一条の三【経過措置】

この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。


第六章 罰則

第七二条【秘密漏泄】

(1)当該官吏若しくは吏員又はその職にあった者が、故なく第五条第二項又は第二十五条第一項の規定による診療録又は助産婦の検査に関し知得した医師、歯科医師又は助産婦の業務上の秘密又は個人の秘密を漏らしたときは、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

(2)職務上前項の秘密を知得した他の公務員又は公務員であった者が、故なくその秘密を漏らしたときも、前項と同様である。

第七三条【禁止違反】

次の各号の一に該当するものは、これを六月以内の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。

一  第七条第一項、第六十九条第一項若しくは第五項、第七十条第五項又は第七十一条第一項若しくは第三項の規定に違反した者

二  第十四条の規定に違反した者

三  第二十四条、第二十八条又は第二十九条第一項の規定に基づく命令又は処分に違反した者

第七四条【届出義務違反等】

次の各号の一に該当する者は、これを十万円以下の罰金に処する。

一  第三条、第四条第二項、第四条の二第三項、第八条から第十二条まで、第十六条、第十八条、第十九条、第二十一条第一項第二号から第十六号まで、第二十二条第一号から第五号まで、第二十二条の二第二号若しくは第五号又は第二十七条の規定に違反した者

二  第五条第二項若しくは第二十五条第一項の規定による報告若しくは提出を怠り、若しくは虚偽の報告をし、又は第二十五条第一項の規定による当該官吏若しくは吏員の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

三  第十四条の二第一項又は第二項の規定による掲示を怠り、又は虚偽の掲示をした者

第七五条【両罰規定】

法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。

第七六条【医療法人役員の責任】

次の各号の一に該当する場合においては、医療法人の理事、監事又は清算人は、これを二十万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。

一  この法律に基づく政令の規定による登記を怠り、又は不実の登記をしたとき

一の二  第五十条第三項又は第五十一条第一項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

二  第五十二条第一項の規定による書類の備付けを怠り、その書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは不実の記載をし、又は正当の理由がないのに同条第二項の規定による閲覧を拒んだとき。

三  第五十四条の規定に違反して剰余金の配当をしたとき。

四  第五十八条又は第五十九条第一項若しくは第三項の規定に違反したとき。

四の二  第六十三条第一項の規定による報告を怠り、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

五  第六十四条第二項の規定による命令に違反して業務を行ったとき。

六  第六十八条において準用する民法第五十一条第一項の規定による財産目録の備付けを怠り、又はこれに記載すべき事項を記載せず、若しくは不実の記載をしたとき。

七  第六十八条において準用する民法第七十条又は第八十一条第一項の規定による破産の宣告の請求を怠ったとき。

八  第六十八条において準用する民法第七十九条第一項又は第八十一条第一項の規定による公告を怠り、又は不実の公告をしたとき。

第七七条【名称冒用】

第四十条の規定に違反した者は、これを十万円以下の過料に処する。


附則

第七八条

この法律は、医師法施行の日(昭和二三・一○・二七)から、これを施行する。

第七九条

(1)国民医療法(昭和十七年法律第七十号、以下旧法という。)第二十一条の規定により開設の許可を受け、又は国民医療法施行規則(昭和十七年厚生省令第四十八号、以下旧規則という。)第七十四条の規定による許可を受けたとみなされた診療所又は患者二十人以上の収容施設を有する病院であって、この法律施行の際現に存するものは、これを第七条又は第八条の規定により病院又は診療所の開設の許可を受け、又は診療所の開設の届出をしたものとみなす。

(2)旧法第二十一条の規定により開設の許可を受け、又は旧規則第七十四条の規定により許可を受けたとみなされた患者十九人以下の収容施設を有する病院であって、この法律施行の際現に存するもの、これを第七条又は第八条の規定により診療所の開設の許可を受け、又は開設の届出をしたものとみなす。但し、この法律施行の日から六月間は、第三条第二項の規定にかかわらず、なお従来の名称を用いることができる。

(3)前二項に該当する病院又は診療所の構造設備については、この法律施行の日から三年間は、なお旧法の規定によることができる。但し、構造設備に重大な変更を加える必要がある場合において、その病院又は診療所所在地の都道府県知事の許可を受けたときは、この法律施行の日から三年を経過した後においても当分の間は、なお旧法の規定によることができる。


附則(昭和六○・十二・二七法一○九)(抄)

(施行期日)

第一条

この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日(昭和六一・六・二七)から施行する。ただし、第五条の二を削る改正規定、第七条の二の改正規定、第二章の次に一章を加える改正規定、第三十二条、第三十九条第一項及び第四十五条第二項の改正規定、第四十六条の次に二条加える改正規定(第四十六条の二第一項ただし書及び第四十六条の三第二項に係る部分に限る。)、第五十五条第四項の改正規定、第六十四条の改正規定(同条第三項に係る部分に限る。)、第六十六条に一項を加える改正規定並びに第六十八条の二を第六十八条の三とし、第六十八条の次に一条を加える改正規定並び附則第五条及び第十五条の規定は公布の日から起算して一年を越えない範囲内において政令で定める日(昭和六一・六・二七、八・一、一○・一−昭和六一政二一三)から、次条から附則第四条までの規定は公布の日から施行とする。

(検討等)

第二条政府は、今後の人口動向、医学医術の進歩の推移等を勘案し、病院及び診療所の在り方並びに老人保健施設等の位置付け及びその適正な配置を含め、医療を提供する体制に関し、速やかに検討を加え、その結果に基づいて法制の整備その他の必要な措置を講ずるものとする。

第三条政府は、今後の医療の需要に対応した医師、歯科医師及び薬剤師の養成の在り方に関し、速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第四条政府は、地域における適正な医療を確保するために医療機関が果たしている社会的役割の重要性にかんがみ、医療機関の経営基礎の安定及び業務の円滑な継続を図るための必要な措置を講ずるものとする。

(経過措置)

第五条

改正後の第七条の二第一項各号に掲げる者が都道府県知事に第七条第一項又は第二項の許可の申請をした場合における許可又は不許可の処分であって、改正後の第三十条の三第十一項の規定により当該都道府県の医療計画が公示される日までの間にされるものについては、改正前の第七条の二第一項から第四項までの規定は、附則第一条ただし書の政令で定める日以後も、なおその効力を有する。この場合において、改正前の第七条の二第三項中「医療機関整備審議会」とあるのは、「都道府県医療審議会」とする。

第六条

この法律の施行の際現に存ずる医療法人については、改正後の第四十六条の二から第四十七条まで及び第六十八条の規定にかかわらず、この法律の施行の日から二年間は、なお従前の例による。

第七条

附則第一条ただし書の政令で定める日の前日までの間において、都道府県知事は、改正後の第六十四条第二項又は第六十六条第一項の規定に基づく処分を行うに当たっては、あらかじめ、医療機関整備審議会の意見を聴かなければならない。

第八条

改正前の医療法の規定及び前条の規定によつてした処分又は手続は、改正後の医療法の相当によつてしたものとみなす。

第九条

この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


附則(昭和六二・九・二六法九八)(抄)

(施行期日)

第一条

この法律は、公布の日から起算して一年を越えない範囲内において政令で定める日(昭和六三・七・一−昭和六三政八八)から施行する。(後略)

(経過措置)

この附側に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。附則(平成四・七・一
法八九)(抄)

(施行期日)

第一条

この法律中第一条、次条から附則第十二条まで、附則第十四条、附則第二十条及び附則第二十一条の規定は公布の日から、(中略)第二条(中略)の規定は公布の日から起算して一年を越えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討等)

第二条

政府は、医師、歯科医師、薬剤師、看護婦その他の医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係をより促進するため、医療の担い手が、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう配慮することに関し検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第三条

(1)政府は、患者の症状に応じて適切な医療を提供することができるよう、総合病院その他の病院及び診療所の在り方、家族医療能の充実等地域における医療を提供する施設相互間の業務の連係の在り方等医療を提供する体制に関し、引き続き検討を加え、その結果に基づいて法則の整備その他の必要な措置を講ずるものとする。

(2)政府は、看護婦その他の医療従事者の養成及び確保に努めるとともに、医療従事者の病院における人員配置等に関し検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第四条

政府は、医療を提供する施設の機能の体系化を推進するに当たっては、国民の必要かつ適切な受診が抑制されることのないよう配慮するものとする。

(第一条の規定による改正に伴う経過措置)

第五条

第一条の規定による改正後の医療法(以下この条において「新法」という。)第五十二の規定は、医療法人の第一条の規定の施行の日以後に始まる会計年度に係る新法第五十二条に規定する書類について適用し、医療法人の同日前に始まる会計年度に係る第一条の規定による改正前の医療法第五十二条に規定する書類については、なお従前の例による。

(第二条の規定の施行前の準備)

第十四条

(1)第二条の規定による改正後の医療法(以下この条において「新法」という。)第十四条の二の厚生省令の制定又は第六十九条第一項第九号に掲げる事項若しくは同条第二項に規定する基準の設定については、厚生大臣は、第二条の規定の施行前においても医療審議会の意見を聴くことができる。

(2)新法第六十九条第一項第九号に掲げる事項の案又は同条第二項に規定する基準の案の作成については、厚生大臣は、第二条の規定の施行前においても診療に関する学識経験者の団体の意見を聴くことができる。

(3)新法第七十条第一項の政令の制定については、厚生大臣は、第二条の規定の施行前においても医学医術に関する学術団体及び医道審議会の意見を聴くことができる。

(罰則に関する経過措置)

第二十条

この法律の施行前にした行為及び附則第五条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における第一条の規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)

第二一条

この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。


附則及び関係法令

医療法施行令 昭和二三・一○・二七政 三二六
昭和二三・一○・二七施 行
医療法施行規則 昭和二三・一一・ 五圧 五○
昭和二三・一一・ 五施 行
保健所法 昭和二二・ 九・ 五法 一○一
昭和二三・ 一・ 一施 行
採血及び供血あつせん業取締法 昭和三一・ 六・二五法 一六○
昭和三一・ 六・二五施 行
社会福祉・医療事業団法 昭和五九・ 八・一四法 七五
昭和六○・ 一・ 一施 行
国立病院等の再編成に伴う特別 昭和六二・一○・一七法 一○六
措置に関する法律 昭和六二・一○・一七施 行
看護婦等の人材確保の促進に関する法律 平成 四・ 六・二六法 八六
平成 四・一一・ 一施 行

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