憲法行脚の会  


【憲法行脚の会 声明】
   「特権の立場に立って戦争をする国をつくるのですか」




 憲法は人権の立場に立って特権を規制するものですが、自民党の新憲法草案は人権を規制して特権を復活させようとするものです。

 まず、前文で、イラク人質事件で問題になった「自己責任」の主張を国民に押しつけようとし、12条や13条において、やたらに国民の責任及び義務を強調しています。「公の秩序」などという言葉も登場していますが、その名の下に人権を制限しようとしていることは明らかでしょう。

 そして、何よりも9条の2項を削り、自衛軍の創設を謳ったことが特徴です。「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」を削除するのですから、これからは戦争をする国になるということでしょう。戦争ほど人権をないがしろにするものはありませんが、この案をつくった人たちは、自分は戦争に行かなくてすむ特権の立場に立っているのだと思います。

 20条の「信教の自由」にも例外を設け、「習俗的行為の範囲」を超えなければ宗教的活動は許されるとして靖国参拝を認めさせようとしています。

 63条の「国務大臣の議院出席の権利及び義務」にも例外を設けて原則を崩そうとしていますが、見逃せないのは86条の予算審議にも例外を設け、国民が税金の使途を決めるという財政民主主義を根本から覆そうとしていることです。

 総理をはじめとした大臣や官僚などの権力をもつ者の意のままにこの国を動かし、国民には自己責任を押しつけて人権を無視しようとするこの憲法案には、私たちはまったく賛成できません。これを読めば読むほど、人権重視の現憲法を変える必要はないと強く確信するばかりです。

   2005年10月29日

憲法行脚の会 呼びかけ人

落合恵子
姜尚中
佐高信
辛淑玉
城山三郎
土井たか子
三木睦子

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