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■03 北朝鮮による拉致とは何か(長文) ■07 旧日本軍の慰安婦問題〜対日非難決議案を阻止すべし(長文) ■09 現代中国をどうとらえるか〜ファシズム的共産主義の脅威 ■14 核大国化した中国、備えを怠る日本〜日中戦後のあゆみ(長文) ■15 中国の日本併合を防ぐには(長文) ■20 インドへの協力・連携の拡大を〜シン首相の国会演説と日印新時代(長文) ■22 慰霊と靖国〜日本人を結ぶ絆(長文) ■25 9・11〜欺かれた世界、日本の活路(長文) |
●NEW ●日本精神 ●公と私 ●歴史再考 ●共産主義 ●心と健康 ●国際関係 |
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■米・中・韓――売国と自虐の構造を断つ
2005.4.24 アメリカは、貿易赤字と財政赤字の双子の赤字を抱えている。それゆえ、金がたくさんあるわけがなく、普通は金融引き締め政策を行うべきところである。ところが、アメリカの投資会社は、ありあまる金をもって、日本への金融や銀行の増資などにどんどん進出している。その金はどこからくるのか。日本からである。日本の金が還流して、日本企業の買収に使われているのである。 実は日本はバブルの時以上に、金あまり状態になっている。大企業は、銀行にどんどん借金を返している。逆に、銀行は、いろいろ理由をつけて中小企業から融資を引き上げている。そのため、日本国内では金を融資するところがない。そのためジャパン・マネーは、アメリカに流れていく。 その金で日本は、アメリカ国債を買っている。アメリカ国債を買うことによって、アメリカの赤字を日本が埋め合わせているのである。ここで重要なのは、日銀が、金利ほとんどゼロの政策を取り続けていることである。これは、日本の金をアメリカに誘導し、アメリカ国債を買うように仕向ける政策だろう。日本の指導者が、アメリカに強制されて行っている政策だろう。 日本から流出した金は、形を変えてアメリカ人の金となって、日本の買収に使われている。アメリカは貿易で損をした分を金融で取り返しているのである。最も典型的な例は、日本国が3兆円の援助をした新生銀行を、アメリカの投資会社が10億円で買って7千億円儲けた話だ。これは日米間に出来上がってしまった国際経済の仕組みによる。 既に日本の優良企業の株を40%、50%と持つアメリカ企業が多数出ている。そのうえさらに、日本は、アメリカ企業が一銭の金も払わなくとも日本企業を買収できるという、恐るべき株式交換の方法を実施するよう、アメリカから求められている。今の日本は、これを拒むことができない。せいぜい実現を遅らせて、衝撃を和らげるのが精一杯である。 現在、日本は膨大なるアメリカの債権を持っていながら、経済にも外交にも生かせない。持っているだけで、使えない債権だからである。今後もアメリカの貿易赤字が増え続けると、ドルの価値は年々下がっていく。そうなれば、日本の銀行が持っている債権は、何十兆円という膨大な損失を蒙ることになる。宗主国と保護国の関係のようだ。
根本原因は、わが国は、国防に決定的な弱点を持つ欠陥国家だということにある。現行憲法は国防を自ら規制している。そのため、ソ連を崩壊に追いやったと喜んだのもつかの間、軍事大国化した中国や核開発を進める北朝鮮の脅威に対し、自分で自分を守る力がない。責められれば、してもいないことまで謝罪してご機嫌を取り、いざという時にはアメリカに守ってもらうしかない。それも絶対的な保証はない。日米安保条約には、必ず守るなどとは書いてないからだ。
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■領土問題は、主権・国防・憲法の問題
2005.4.20 戦後、日本は、独立を回復すると、失われた領土の問題に取り組んできました。米国との間では、昭和43年に小笠原諸島、47年には沖縄の返還が実現しました。しかし、旧ソ連、現在のロシアとの間では、北方領土問題が依然として未解決です。 さらにそのうえに、新たな領土問題が発生しました。周辺国から次々と領土要求を突き付けられているからです。韓国からは竹島、中国からは尖閣列島および沖縄です。領土問題は、中国・韓国の反日運動の争点の一つとなっており、わが国は危機に直面しています。 ◆領土問題の本質 領土問題は、独立国家としての主権を維持することに関わる問題です。その本質は、主権・国防・憲法の問題です。主権には、対内的な権利と、対外的な権利との両面があります。対内的な権利とは、国内の統治に関する権利です。これに対し、対外的な権利は、領土や関税や在留外国人に関する権利です。対外的な権利としての重要な要素が、領土に関する権利です。 領土なくして国家は存在しません。欧州には「一寸の領土を奪われて黙っている国民は、全部の領土を奪われても黙っている」という言葉があるほどです。領土問題においては、その国民がどこまでを自国の領土だと意識しているかが重要です。そして、他国に対して国家主権を明確に主張し、それを維持する努力をすることが必要です。国際法上、領土と認められている地域であっても、国民が自国の領土だと積極的に認識していない場合は、他国の侵犯を受けても、鈍感になります。それどころか、他国が不法占拠し、実効支配しても、それを排除するための行動を起こさなくなってしまいます。戦後のわが国は、まさにそういう状態にあります。国防について、憲法で大きく規制しているからです。私は領土問題の根本原因は、現行憲法にあると考えています。 ◆竹島・尖閣諸島の次は、対馬・沖縄・九州 竹島は、明治38年(1905)、日本政府は内務省訓令により、“隠岐島の西北八十五里にある島嶼”を「竹島」と命名し、島根県の所管としました。ところが、大東亜戦争後、韓国の大統領となった李承晩が、李承晩ラインを引き、竹島を自国の領土・領海に含めようとしました。これに対し、わが国は有効な抗議・行動をせず、不法占拠を許し、実効支配を受ける状態となってしまいました。韓国では国民に竹島は自国の領土だと教育・宣伝し続けてきており、現在ではほとんどの韓国人が竹島は韓国領だと主張します。 尖閣諸島は、明治28年(1895)1月14日の閣議決定により、沖縄県の所轄としました。日本領土に編入して以来、いかなる国からも異議申し立てはありませんでした。ところが、昭和43年(1968)、国連アジア極東経済委員会(エカフェ)が、この地域に石油、天然ガス等の埋蔵資源があると発表すると、台湾・中国があいついで同諸島は数百年来、わが国の領土であったと主張しはじめました。現在、中国は、尖閣諸島(中国名は釣魚島)は「中国の不可分の領土である台湾省の一部」であると主張しています。 韓国の民間団体は、対馬を非公式の場では、「北九州も山陰も韓国の領土だ」と主張しています。中国では、沖縄は中国領として地図に記載して学校で教育しており、九州の一部も本来中国領だという議論さえされているようです。竹島・尖閣諸島から対馬・沖縄・九州へと、領土問題は拡大するおそれがあるのです。 ◆北方領土問題はどうして起こったのか? 今日の周辺諸国との領土問題を考える際、北方領土問題がなぜ未解決のままなのかを深く認識する必要があると思います。この問題の認識を通じて、国際社会における主権の維持を真剣に考える必要があるでしょう。 そもそも北方領土問題の発端は何だったのでしょうか。 大東亜戦争の終戦間近、アメリカの原爆投下で日本が決定的に弱まったとき、ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄して、対日参戦しました。昭和20年8月8日のことですそれは背後から袈裟懸けに斬りつけてくるような不意打ちでした。ソ連は満州・樺太等に侵攻し、略奪の限りを尽しました。日本は、8月15日に「ポツダム宣言」を受け入れて、条件つき降伏をしました。すると、ソ連はその3日後の8月18日から、千島列島に攻め込んできました。 ソ連が列島北端の占守島に上陸し始めたとき、日本軍はこれに応戦し、激しい戦いを繰り広げました。しかし、日本軍は北部方面司令官の命令で23日に局地停戦協定を結び、降伏しました。アメリカが侵攻してきていないことを確認したソ連軍は、8月28日に択捉島、9月1日に国後島、色丹島に上陸し、9月3日には歯舞群島まで、ことごとく占領しました。 当時四島にはロシア人は一人もおらず、日本人は四島全体で約1万7千人が住んでいました。島で生活していた人々の中には、着の身着のまま逃げてきた人もいます。住み慣れた土地を離れられなかった人々も、昭和22年にはソ連軍によって強制的に日本へ送還されました。以後、旧ソ連及びロシアは、北方四島をそのまま不法占拠し続けているのです。 ◆北方四島は、歴史的にも条約上も日本領 北方四島がわが国固有の領土であることは、歴史的に明らかなことです。北方領土は、歴史的に、一度も外国の領土になったことがない我が国固有の領土であり、また、国際的諸取決めからみても、我が国に帰属すべき領土であることは疑う余地もありません。 幕末の1854年2月7日に、「日露通好条約」が結ばれ、千島列島は択捉島とウルップ島の間を国境とし、樺太は両国民混住の地と決められました。明治維新後、わが国は、1875年に、千島列島をロシアから譲り受ける代わりに、樺太全島の権利を放棄する「千島樺太交換条約」を結びました。この条約では、譲り受ける千島列島として、シュムシュ島からウルップ島迄の18の島があげられています。そのうちに国後島、択捉島、色丹島、歯舞群島は入っておらず、これらの島々が日本領であることを物語っています。 しかし、北方四島は、大戦後、現在もなお、ロシアの不法占拠の下に置かれています。北方四島の返還を一日も早く実現することは、まさに国家の主権にかかわる重大な課題です。 ◆戦後処理の「領土不拡大の原則」に違反 ソ連の行為は、連合国の第二次大戦の処理方針である「領土不拡大の原則」に反しています。 連合国は、「領土不拡大の原則」を度々宣言しています。昭和16年(1941)の英米共同宣言(大西洋憲章)や、昭和18年(1943)、アメリカ・中華民国・イギリスの指導者が集まって協定を発表したカイロ宣言もそうでした。カイロ宣言では、「われわれは、日本の侵略をやめさせるために戦争をしているのであって、自国の領土を拡大する意図はない。日本が、暴力(戦争)でとった領土は返される」と述べています。「領土不拡大の原則」は、日本が受諾し、降伏のきっかけとなったポツダム宣言のなかにも引き継がれています。 この原則に照らすならば、わが国固有の領土である北方領土の放棄を求められる筋合いはありません。またそのような法的効果を持つ国際的な取り決めも存在しません。 わが国が主権を回復したサンフランシスコ平和条約では、わが国は千島列島に対する領土権を放棄しました。しかし、わが国固有の領土である北方領土は、千島列島には含まれていません。また、アメリカは、北方四島は常に固有の日本領土の一部をなしてきたものであり、かつ、正当に日本の主権下にあるものとして認められなければならない旨の公式見解を明らかにして、日本の立場を一貫して支持しています。 ◆ヤルタ密約とスターリンの野望 ソ連が北方領土の領有を主張する最も有力な根拠としているのが、ヤルタ協定です。この協定は、昭和20年(1945)2月、アメリカのルーズベルト大統領、イギリスのチャーチル首相、ソ連のスターリン元帥が、クリミヤ半島にある保養地ヤルタに集まって取り決めた秘密協定です。その内容は、「ソ連が、日本に対する戦争に参加すること。日本の敗戦において、樺太の南部とこれに隣接するいっさいの諸島はソ連に返還され、千島列島はソ連に引き渡される」というものでした。 平成9年10月に米国立公文書館で「米ソ密約地図」が発見されました。それによると、米ソ両国が対日戦における軍事行動の範囲を定めた秘密合意では、千島列島のソ連軍占領地域を北千島四島に限定、北方領土を含む残りの千島中・南部は米軍の占領地域と指定しており、ソ連軍の全千島占領は、米ソの密約に反して行われた事実が、明らかになりました。北方四島の占拠は、米との合意を破ったソ連の膨張主義的軍事行動だったのです。 スターリンのねらいは、全千島だけではなく、北海道を武力制圧することにありました。米軍がこれを察知し、すばやく対処したために、すんでのところで北海道は守られ、北方四島だけで収まったというわけです。 ◆北方領土返還運動と交渉の遅滞 日本はサンフランシスコ講和条約で、多くの国と講和条約を結び戦後処理を行いました。日本は千島列島、樺太の一部の権利、権原、請求権を放棄しました。そこには、北方四島は含まれていません。 北方領土返還動は、終戦の年、安藤根室町長がマッカーサーに直訴したことに始まります。以後、返還要求の声は全国に広まり、各地で様々な団体による返還運動が展開されています。返還を求める署名は約7千万人にも上っています。 わが国は、北方領土の返還を求めて交渉を続けてきましたが、旧ソ連及びロシアは、日本との間に領土問題は存在しない、といって問題そのものを認めない姿勢を続けました。ようやく平成5年(1993)、エリツイン大統領が訪日した際、北方四島の帰属問題を「法と正義の原則に基づいて解決する」と確認した「東京宣言」が宣言されました。宣言では、北方四島の島名を列挙して、領土問題はその帰属に関する問題と位置づけられました。 しかし、日本政府もロシア政府も本格的に解決に取り組もうという姿勢でなく、いっこうに進展が見られません。領土問題が解決していないため、わが国は、今もロシアとは正式な平和条約を結んでいません。戦後は終わっていないのです。 北方四島では、ただ同然の価格で私有化が進められているといいます。人の土地を不法占拠して返さないどころか、住み着いた者で分けてしまおう、というのでしょう。そのため、日本政府は領土問題交渉で、ロシア中央政府、サハリン州行政府、さらには土地所有者にも配慮しなければならなくなっています。 ◆ねばり強い返還交渉を わが国は、2月7日を北方領土の日としています。北方四島がわが国固有の領土であることを日露両国が初めて確認した日露通好条約の調印された日を記念して、昭和56年に定められたものです。 日露両国間の最大の懸案は北方領土問題です。この問題が解決されなければ、両国間に、真に友好的な関係は生まれないでしょう。わが国は北方四島の主権がわが国にあることを機会あるごとに主張しつつ、ねばり強く領土問題の解決をはかっていく必要があります。それは、単に北方四島という領土を回復するということだけでなく、わが国が主権独立国家として、侵害されている主権を回復するという意味があります。 今日の韓国・中国の日本に対する法外な領土の主張は、北方領土に対する日本の弱腰の姿勢を見て、強引に主張・行動すれば、日本は言いなりになる、という認識をもって迫っているものと思われます。 わが国は北方四島の主権がわが国にあることを機会あるごとに主張しつつ、ねばり強くロシアとの領土問題の解決をはかっていくべきでしょう。そのことが、竹島・尖閣諸島を巡る問題においても、主権国家としてのあり方を明確にしていくことになると思います。 ◆領土問題の根本は憲法問題 大東亜戦争の終戦時のどさくさにまぎれて侵攻したソ連は、北方四島を不法占拠し、ロシアもまたそのまま居座っています。返還交渉は、半世紀以上たって、いまだに解決を見ません。そういう体たらくのわが国に、韓国や中国が領土侵犯を行ってきているのです。 北方領土返還問題が解決しないのは、わが国に主権を裏付ける実力、すなわち国防力が整備されていないことに原因があります。竹島・尖閣諸島についても、わが国が領土の侵犯、領海の侵犯を強く主張できないのは、ここに根本原因があります。 対外的な主権は、実力つまり武力によってのみ裏付けられます。国民に国防の意思が薄弱であれば、対外的な主権意識は低下します。日本国憲法を審議した帝国議会において、当時の憲法学者・佐々木惣一は、「第9条が独立性を失った卑屈な国民を形成していくのではないか」と危惧を述べていました。その懸念のとおり、戦後憲法制定後、国防をおろそかにし、国民の国防意識が低下してきたことが、主権意識の低下を生じています。それがそのまま領土意識の希薄さに結びついているのです。その希薄さにつけこんで、他国が領土を不法占拠しつづけ、また領土や領海を侵犯しているのです。これに対して、わが国は言葉による抗議だけで、実力による行動を出来ない状態です。 実力の裏づけのない外交は、相手国になんら圧力を感じさせません。現行憲法の第9条をそのままにしながら、領土の返還交渉をいくら続けても、埒があかないのです。多くの日本人は、この点を自覚していないのではないでしょうか。憲法の放置と共に、不法占拠された領土を放置してきてしまったのです。そのことが、日本人の主権意識・領土意識を薄弱なものにしています。 領土問題は主権の問題、国防の問題であり、つきつめると憲法問題であることを、認識したいと思います。侵されているのは、北方四島・竹島・尖閣諸島より以上に、1億2千万の日本人の精神そのものなのです。 (ページの頭へ) |
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■北朝鮮、制裁後のシナリオ
2006.10.25 北朝鮮に対し、非軍事的制裁が行われている。国際社会がこの制裁を継続して実施していった場合、今後、どういう展開が考えられるか。 ●5つのシナリオの検討 一体、わが国の政府は、厳しい経済制裁実行後の展開をどのように予想しているのだろうか。 北朝鮮への経済制裁によって、今後考えられる展開に関し、海外や民間では、さまざまなシナリオが発表されている。しかし、わが国の政府は、今後起こりうることを国民に示し、理解・協力を求めようとする姿勢が見られない。政府は、具体的な予想をもっていないのだろうか。それとも国民に知らせずに対応するつもりなのか。
●軍事的制裁の場合――北朝鮮の反応とわが国の対応 |
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■日本統治時代の真実――朝鮮と台湾
2005.4.20 日韓併合は、国内の腐敗した事態に手をやいた当時の朝鮮の指導者層と日本の指導者たちが合意して行なったものでした。日本は決して武力で朝鮮を侵略したのではない。そして欧米の植民地政策と異なり、日本は朝鮮で学校をつくり、河川工事をし、植林等を行ないました。そのため、併合前と比べて朝鮮では生活が大きく向上し、庶民の多くは喜んでいたのです。しかし、旧支配階級、すなわち併合前は特権をほしいままにし庶民の生活を顧みなかった貴族・両班(ヤンパン)階層は、それができなくなったため、日本に恨みを抱いていました。とくに戦後、支配層に属していた李承晩が大統領になってから、反日的な姿勢が強くなりました。李承晩は日本統治時代の大半を海外で過ごし、日本の統治時代を実際には知らなかったのですが、自身の勢力基盤を築くために反日政策・反日教育を行ないました。今日、問題となっている竹島問題も彼が仕掛けたものです。
ここにおいて近年、韓国人の中からも日韓併合や日本の統治を評価する人たちが出てきています。呉善花氏、金完燮氏、崔基鎬氏、韓昇助氏等です。とりわけ、崔基鎬氏の本(「日韓併合ーー韓民族を救った『日帝36年』の真実」(祥伝社)等)は、詳細なデータをもとにしており、説得力があるものです。崔氏は、過去500年以上の朝鮮の歴史がいかに悲惨だったかから書き起こし、日本のお陰で韓国がいかに助けられたかを力説しています。彼らが掛け橋となって、歴史の真実が知られ、日韓関係が好転することを願いたいと思います。 ところで、韓国では戦後、反日的な傾向が強くなったのに対し、台湾では全く正反対です。台湾はもともと大陸の一部ではなく、シナの支配を受けたこともありません。明治以降、日本に50年間統治されたあと、台湾にやってきたのは、共産軍との戦いに敗れて大陸から追われた蒋介石政権でした。日本の統治時代にも差別はありましたが、日本人は台湾のために教育・衛生・建設などさまざまな貢献をしました。ところが、国民党は台湾人を一方的に搾取し、殺戮し、暴虐の限りを尽くしたのです。こうして、日本とシナという二つの国に植民地化された台湾は、その結果、日本とシナを相対的に眺めることになりました。日本と蒋介石政権とを対比し、日本の統治時代のよさが再評価されていったのです。台湾出身の金美齢氏によると、台湾人は戦後、日本時代を懐かしむようになり、その思い入れのすべてが、「日本精神」という言葉の中に凝縮されているといいます。 「台湾には今でも『日本精神』という言葉が残っている。‥‥台湾語で『リップンチェンシン』と言う。‥‥台湾では生きている言葉でも、日本では聞かれなくなった言葉であろう。‥‥台湾における『日本精神』は、勤勉、向学心、滅私奉公、真面目、約束事を守る、時間を守るといった諸々の価値を包括している。それはたとえば『この人は日本精神″で店を経営している』と言われる商店主は、大いに信用できるということなのである」と金氏は書いている。(金美齢著『今こそ『日本精神』の再生を』(月刊『日本』平成10年5月号 特集『日本人よ、しっかりしなさい!』) このように、台湾では、日本人が示した精神が高く評価され、受継がれてさえいるのです。 日本が台湾で行ったことは、朝鮮で行ったことと基本的には同じです。しかし、同じことが台湾では日本による恩恵として感謝と敬愛をもって受け止められ、韓国では恩恵としてではなく侵略として、怨恨と憎悪をもって受け止められています。そこには、それぞれの歴史や政治や民族性等の違いがあるのでしょう。 一体、反日的な韓国人のいうことが真実なのか、それとも親日的な台湾人のいうことが真実なのか、その答えは金美齢氏の言葉のなかに見ることができると私は思っています。 (ページの頭へ) |
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■戦後賠償問題は、決着済み
2007.8.10 平成19年7月30日米下院で慰安婦問題に関する対日非難決議の採択を実現したマイク・ホンダ議員は、今度は中国系反日団体とともに、米兵捕虜の補償問題に取り組むという。 ●連合国は、政府も国民も請求権を放棄した ●個人賠償の請求には根拠がない |
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■共産中国の覇権主義
2006.10.31 21世紀の人類の最大課題――それは、世界平和の実現と地球環境の保全である。これら二大課題への取り組みにおいて、私は日本と中国の緊密な連携が極めて重要になると考えている。もはや近代西洋が生み出した文明は自壊に進むしかない。東洋アジアの文明が、現代文明の欠陥を補い、新たな文明を創造する必要がある。
ところが、現在、世界平和の実現と地球環境の保全にとって、最大の障害になりつつあるのは、中国である。その原因は、中国を支配している共産主義であり、とりわけ近年、その性格を変貌させてきたファシズム的共産主義にある。
世界平和の実現と地球環境の保全への取り組みを成功させるには、中国が自由化・民主化され、東洋の伝統的な思想・文化が再興されることが不可欠である。そのために、日本が果すべき役割は大きい。私は、このように考えている。
しかし、東欧・ソ連では、巨大な崩壊が起こった。同じ年、ポーランドで自主管理労組「連帯」が選挙で圧勝し、民主化革命が起こった。これをきっかけに、東欧諸国では、次々にソ連型の一党独裁体制が放棄された。11月には、東西ベルリンを隔ててきた壁が取り払われ、翌年(1990)10月、東西ドイツが統一された。共産圏の盟主・ソ連では、この年、ゴルバチョフが共産党の一党独裁を放棄し、翌年(1991)12月、ソ連は崩壊した。
平成5年(1993)に国家主席となった江沢民のもと、愛国主義の政策が推し進められ、反日的な教育が徹底された。その教育は、文化大革命の時代に毛沢東が、紅衛兵世代に行ったのと同じような、徹底的な統制の中での洗脳教育である。
軍拡は、こうした動きと並行して行われてきた。5年間で軍事費が倍増という猛烈さである。単なる軍拡ではなく、国民の意識を排外的・好戦的にさせており、共産党の指導による国家全体のファッショ化と見ることができる。
すべての大国、または列強と呼ばれる国々は、本質的に力を拡大する傾向を持っている。ある程度の『パワー(人口力・軍事力・経済力の三位一体)』を得ると、必ず世界覇権国の地位を目指しはじめる。なぜなら世界覇権を手に入れてしまえば、誰も逆らうものがいなくなってしまうからである。ところがどの大国にとっても世界覇権を完全に達成することは不可能だから、せめて周辺国家を服従させて、自国の安全保障を確実なものにしておきたいと考える。だから、大国は、機会があれば他国よりもなるべく多くの力を得ようとして、攻撃的に振舞うようになる、と。
潜在覇権国とは、ある地域ですべての大国を支配する可能性がある大国をいう。(『諸君!』平成17年9月号、「20XX年―中国はアメリカと激突する」)
近未来小説『ショーダウン』は、副題を「なぜ中国は米国との戦争を欲するか」としている。同書は中国の猛烈な軍拡が、やがては米国と対決するためのものだという前提に立って、シミュレーションの形で予測されるシナリオを打ち出している。
『ショーダウン』の著者たちは、中国がアジアからやがては世界覇権を目指し、米国と正面から対決する意思を固めている、と断じている。
中国が1980年代以降、兵器を供与している国は、イスラム系中東諸国、産油国と世界の戦略的要衝となる国であり、わが国のシーレーンに沿った国やアメリカの世界政策と抵触する国々である。石油以外にも、経済成長に必要な様々な資源を確保するため、中国はアフリカ、中南米等にも貪欲に手を伸ばし、世界各地で資源確保に躍起になっている。 石油を中心とする資源の争奪と軍拡によって、中国はアメリカの最大のライバルとなっている。その成長・拡大の勢いは強い。既に米中冷戦の時代に入ったと見る識者は多い。こうした中国が、やがて北東アジアにおける地域覇権の確立のために軍事行動を起こす可能性は、高い。
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■共産中国の国家目標
2006.11.02 現代中国は、共産主義国家である。マルクス=レーニン主義、毛沢東思想に基づく国家である。現在の中国は、ファシズム的共産主義に変質しているが、マルクス・レーニン・毛沢東は否定されていない。 参考資料 ・平松茂雄書『中国は日本を併合する』(講談社インターナショナル) |
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■人類史上最も危険な思想〜中国の積極的核戦争論
2006.12.1 ●中国の核開発 ●ヒトラー・毛沢東を超えた危険思想
朱の発言が画期的なのは、外国人記者団に対して意思を表したことである。その発言には、米国指導層に台湾から手を引かせるだけでなく、米国の国民に厭戦気分をかもし出す狙いがあるだろう。その点では、計算された政治的メッセージである。
「国連の統計によれば、今世紀の中葉ごろには人口は150億人に達し、今世紀中には人口過剰の問題が爆発する。(略)ことにインドは人口、経済、パキスタンとの領土紛争をめぐり、核戦争を行なう可能性はきわめて高い。そのドミノ現象で世界核戦争が起こる。(略)だからこの未来の核戦争に対し、我々は受動的でなく、主導的に出撃するべきだ。(略)人口問題を解決するには、核戦争が最も有効にして手っ取り早い方法だ」
朱はこういう認識の下に、中国人の生き残りと将来の優位を説く。核先制攻撃の戦略思想は、シナの伝統的な人命軽視の思想と結びついている。
朱は、「国家民族の生存発展」「未来の人類の新しい進化」というナチス顔負けの思想をもって、核戦争を唱導する。 「もし我々が被導的でなく主導的に出撃すれば、計画的に全面核戦争に出れば、情勢はきわめて有利である。(略)政府はすべての幻想を捨て、あらゆる力を集中して核兵器を増やし、10年以内に地球人口の半分以上を消滅できるようにしなければならない。(略)人口をもっと増やし、そして計画的に周辺諸国に浸透させるべきだ。(略)全面核戦争が起こったら、周辺諸国に疎開した人口の半分と、農村に疎開した人口の半分があるから、他国に比べて多くが生き残ることができる」
核戦争によって人類の人口を半減させる。その中で中国人が生き残って、核戦争後の地球を支配するための人口政策を説いている。
自国民以外を減らすために、核戦争を起こすべきだというのである。人口減少の対象に、日本もアメリカも入っている。
これは、ヒトラーと毛沢東の思想を超えた極めて危険な思想である。私は、人類史上最も危険な思想だと判定する。
その同じ人物が、国内向けには、「私が核戦争を鼓吹するのは、国家民族の生存発展に有利だからである」「歴史は必ず私の所説の正しさを証明してくれる。(略)核大戦のなかで、我々は百余年来の重荷を下ろし、世界のすべてが得られる。中華民族は必ず核大戦のなかで、本当の復興を得られる」と述べているのである。
共産主義は極度の合理主義であり、ファシズムは啓蒙が野蛮に転じたものである。権力は欲望を最大限に肥大させる。道徳を否定した欲望は、自然と生命の消尽に向かう。
私は、自滅・破壊の思想から、人類と地球を守るには、日本の役割は重大だと信じている。米中が激突する核大戦を避けるため、日本人は、共存共栄の日本精神を発揮して、東洋精神文化を興隆し、物心調和の道を指示し、世界を平和に導く使命があると思う。またその使命を果すために、この国を滅ぼしてはならないと思っている。日本を守るために、日本人は元気を振起し、国民の総意を結集すべきである。(ページの頭へ) |
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■『ショーダウン』〜米中冷戦・両雄対決
2006.10.18 『ショーダウン(対決)』――副題は「なぜ中国は米国との戦争を欲するか」。北京オリンピックが終わった翌年2009年の7月。中国が日本にミサイルを撃ち込み、尖閣諸島への攻撃を開始した。米国の新大統領は日米安保条約の発動を拒み、日本を支援しないと言明した。そして、新たな日中戦争が始まるーーーこのような軍事シナリオを描いた本が、本年(平成18年)6月アメリカで刊行された。 ●尖閣諸島侵攻にはじまるシミュレーション
●なぜ尖閣諸島が狙われるか 『ショーダウン』は、中国がわが国に尖閣諸島の放棄を迫るというシナリオを書いている。戦争には目的が必要である。中華人民共和国は、台湾侵攻を国家的課題としている。尖閣諸島は、これとは直接関係がないように見える。その点を補足したい。 ●日米安保条約の時代は「終わった」 参考資料 ・拙稿「『フランス敗れたり』に学ぶ〜中国から日本を守るために」 『ショーダウン』に関心を持った方は、さらに『フランス敗れたり』に関する拙稿をもとに、わが国の現状について考えていただけると幸いである。 |
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■中国の反日政策にどう対処するか
2005.4.20 今日(平成17年4月現在)、中国で反日行動が高揚しているが、その原因には、歴史教科書・尖閣諸島・靖国神社参拝に、国連安保理の常任理事国入り等の問題が重なっている。 中国の反日行動には、歴史教科書・尖閣諸島・靖国神社参拝に、国連安保理の常任理事国入り等の問題が重なっている。これらに共通することの一つに、日本に対する「正義と優位」を維持しようという中国指導層の意思があると思う。
しかし、人民の支配・愚民化のために行ってきた愛国反日教育の結果、人民の行動をだんだんコントロールしにくくなってきている。海外から批判が出て国際社会で不利益を生じたり、日本企業からの経済利益に影響が出たり、また政府より過激な大衆的な反日行動が高まると、為政者は苦しくなってくるだろう。
貧富の差が増大し、汚職や不正の横行に不公平感が高まり、各地で農民・貧民による暴動が多発しているようである。毛沢東思想に戻れば、革命のやり直しになる。反政府運動を抑えるには、さらに愛国反日を訴えるしかない。他に指導原理がないのだから。 シナ人の反日は近年の愛国反日教育によるのみではない。戦前からその傾向がある。台湾人の評論家・黄文雄氏は、「中国人の排日・侮日運動が日中事変の最大の原因であり、大東亜戦争にまで発展した最大の元凶ではないか」と見ている。(『大東亜共栄圏の精神』祥伝社)
戦前の日本の大陸政策の方にも、いろいろとまずい点はある。外交の稚拙、軍部の暴走、相手の民族性への理解不足等であり、おごりや甘さがあったと思う。しかし、物事は一方からの見方だけでは、全体像をとらえられない。 黄氏の引用を続けよう。「満州事変以後の日中間で生じたさまざまな事件は、むしろ中国人、ことに国民党と共産党のすすめる排日・侮日運動の加熱から引き起こされたものがほとんどである」「国民党革命軍が北伐途中、日本居留民に対して行った略奪、暴行、虐殺事件で、よく知られているのは、南京事件(1927)、漢口事件(1927)、済南事件(1928)である。中国人の虐殺はきわめて残虐で、パターンは決まっている。皮を剥ぎとり、目玉を抉りだし、鼻を切り、内蔵を抉りだし、性器を切り落とす」というものだった。 日中戦争の発端となった盧溝橋事件(昭和12年(1937)7月7日)は、かつて日本軍が侵略のために起こした事件だといわれていた。しかし、現在においては、中国共産党が日本軍と国民党軍の双方を罠にはめ、漁夫の利を占めようと図ったのだという謀略を行ったことを、自ら認め、成果を誇ってさえいる。
この事件に続く通州事件(7月29日)では、中国保安隊約3千名が突如、日本軍守備隊を攻撃すると同時に、日本人居留民を襲撃した事件だった。在留邦人385名のうち、女性、子供を含む224名が虐殺された。ある者は耳や鼻を削がれ、女性は陰部に棒切れを挿し込まれ、あるいは生き埋めにされ、手をワイヤーロープにしばられ、つながれ、素裸にされて池に投げ込まれた。居留民の家屋はすべて焼かれ、家財は略奪された。近年になって、通州事件は蒋介石政権下の冀東保安隊第一、第二総隊の計画的行動であることが中国側新資料によって明らかとなった。また、背後には、中国共産党の策謀があったと指摘されている。
こうした事件の連鎖の中で、日本人は憤激して大陸に深入りし、泥沼に引き込まれていった。日本もまずかったが、相手も激しく、またしたたかだったのである。 私は今日の中国における反日運動の拡大・激化を見るにつれ、こうした戦前の歴史を思い起こし、憂慮を禁じえない。日本人は、痛恨の過去を教訓として、この高い誇りと老練の知恵を持つシナ民族に対し、おごることも、おもねることもなく、冷静にしてかつ毅然とした態度をもって、接していく必要があると思う。 われわれ日本人は、海外でエスカレートする反日行動にたじろがずに、じっくり自分を見つめ、日本人としての精神を取り戻すべき時期と心得る。(ページの頭へ) |
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■中国の反日デモと権力闘争
2005.5.28 反日行動の高揚によって、中国で現政権よりさらに強硬な考えを持つグループが台頭することを、私は懸念してきた。 中国やソ連・北朝鮮等の対外情報収集の専門家である菅沼光弘氏によると、中国で広範に高揚した反日行動の背景には、胡錦濤と江沢民系のグループによる権力抗争があると見られる。党中央政治局常務委員会は、いまも江沢民人脈が多数を占め、軍指導部もほとんどは江沢民が引き上げた連中である。上海など中南海における胡氏の立場は、まだ安定しているとはいえない。 産経は、6月27日の記事にて、人民解放軍で不穏な動きをした首謀者とは、劉亜州空軍中将であることを明らかにした。劉氏は、故李先念元国家主席の娘婿。中国空軍の戦略理論家で、空軍の副政治委員。江沢民政権以来、軍や政権の国際戦略に影響力を及ぼしており、胡錦涛政権にも影響力を持つと伝えられる。若手将校のリーダーとして声望も高いようである。 胡錦濤が、短期的また長期的にどのような対日外交をしてくるか、まだ私にはよくわからない。専門家にもいろいろな意見があるようだ。いずれにせよ権力基盤が確立されないと、独自のものは強く打ち出せないだろう。ただし、それが従来より、日本に対して柔軟なものになるという安易な期待はできない。 註 (1)現代中国をどう見るかについては、以下の拙稿をご参照下さい。 「現代中国をどう見るか〜ファシズム的共産主義の脅威」 |
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■中国「反国家分裂法」は他人事ではない
2005.4.20 平成17年3月、中国で「反国家分裂法」が制定された。同法は台湾が独立に動けば非平和的手段、すなわち武力を行使するとしている。台湾進攻に自国内の法的根拠を与えるものだ。まずは台湾の独立勢力に圧力をかけ、統一派を後押しし戦わずして統一を勝ち取ろうという作戦だろうが、いざとなったら中国共産党政権は武力を行使するだろう。
「反国家分裂法」には、20世紀前半の世界を覆った帝国主義ないしファシズムの発想に近いものがある。台湾は民主的な総統や議会を持ち、実質的に独立国として機能している。なにより台湾人の多数は「統一」を望んでいない。そもそも歴史上、中国が台湾を領有したことは一度もない。日清戦争後に日本に割譲され、清朝崩壊後は大陸から中華民国の蒋介石亡命政権が入り込んで、今日に至っている。それなのに中国が台湾を自国領だと主張することには、無理がある。領土拡張・資源確保の野心が感じられるのだ。 日本にとっても、「反国家分裂法」は人ごとではない。中国は、尖閣諸島(中国名は釣魚島)は「中国の不可分の領土である台湾省の一部」であると主張している。江沢民に代わって権力を掌中にした胡錦濤は、江沢民の愛国主義を継承したようだ。愛国主義とは、反日政策にほかならない。中国の民衆には、日本が国連安保理の常任理事国となることに反対し、反日感情が沸騰している。「反国家分裂法」の矛先は、やがて尖閣諸島に向かってくるだろう。 中国と台湾が武力でぶつかり合えば、東シナ海が戦場になる。タンカーなどの海上輸送に影響が出るだろう。仮に台湾が独立を宣言し、これに中国が武力を行使して、国際社会がそれを黙認したならば、世界の秩序はびん乱する。そして、石油と食糧をめぐる新たな資源争奪戦が繰り広げられ、修羅場のような世界が再現されかねない。 日本にとっての中国・台湾問題は、わが国自体の存立に関わる問題である。また、21世紀の世界を道義に基づく平和の世界となし得るかどうかが、かかっている問題だと思う。 日本は、二つの21世紀の大国の間に位置するという不変の事実がある。 (ページの頭へ) 註 (1)現代中国をどう見るかについては、以下の拙稿をご参照下さい。 |
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■中国偏重からインドへのシフト
2005.6.21 近年インドの経済成長は目覚しく、昨年の第4四半期のGDP成長率は、中国を抜いて10.4%となった。人口も、2035年には中国を上回ると見られている。国連安保理の理事国の候補の一角に上がっているだけの裏づけがあるのだ。 中国との関係は程ほどにし、インドとの関係を深めていくほうがよいという人が増えている。私も中国からインドに重点をシフトしたほうがよいと思う。そうは言っても、多くの日本人にはピンとこないだろう。極貧の国、不衛生の国というイメージが強いからだろう。しかし、そのまた昔には、唐(から)・天竺(てんじく)といわれ、インドはシナより上だった。
ピーター・ドラッガーは、「インドへの投資のほうが中国より魅力的である」と予想した。「巨大な軍と農村の余剰を都会の製造業が吸収するという社会構造の変化を中国に望むのは無理だろう」と述べ、「なによりも教育を受けたエンジニア、スペシャリストがインドに大量に育っている」と指摘している。
IT時代にインドが急速に発達してきたことには、十分な理由がある。インドはゼロを発見した国として有名だが、「マハーバーラタ」の時代からインド人には数理的に特異な能力がある。小学校高学年の子だと、3桁の暗算ができるのが普通というのだから、驚異的である。インドの大学進学率は、既に中国を上回っている。またインド人の公用語は英語で、概念的に高度な内容のことも英語で会話できることが、情報通信産業では非常に有利になっているようである。
インド人の人生観には、深遠な宇宙哲学があり、精神的な価値を重んじる。高い精神性がうかがわれる。自己主張が強くて身勝手なシナ人と違い、穏やかで親和的だ。シナ人のように即物的・拝金的でなく、インド人は物欲や金銭欲だけでは動かないと聞く。商取引でも、順法精神が見られるようだ。当然のことのように約束を破るシナ人とは異なり、まともな付き合いができると言うわけだ。
関連掲示 ・拙稿「インドの独立にも日本人が貢献」 ・拙稿「パール博士の『日本無罪論』」 ・拙稿「ネールは愛国者・頭山満に感謝した」 |
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■日米印の戦略的協力の強化を
2007.4.23 平成18年12月、日本はインドと共同声明を発表した。この日本とインドの連携・協力の拡大は、日本が独自に行なっていることではなく、アメリカの世界戦略と深く結びついた動きだと思う。その点について述べたい。
昨年(平成18年)3月、ブッシュ大統領が、インドを訪問した。ブッシュは、核拡散防止条約(NPT)に加盟していないインドに、民生用の核開発分野で協力を行うという協定に合意し、「戦略的パートナーシップ」の拡大等にも合意した。その年の12月、安倍首相が、来日したインドのマンモハン・シン首相と、「戦略的パートナーシップ」を結ぶ共同声明を発表した。これは、アメリカの動きに連動した外交だと私は思う。
今年(平成19年)3月には、安倍首相は、オーストラリアのハワード首相と、安全保障を中心とする日豪共同宣言を発表した。これも当然、アメリカとの連携が基礎にある。 今月(4月)16日、わが国の海上自衛隊は、米印両海軍との間で初の3カ国による親善訓練を実施した。この防衛交流には、海軍力を増強し海洋進出を図る中国を牽制する狙いがあるだろう。当然、わが国が主導した訓練ではなく、アメリカが主導したはずである。日米印の合同訓練は、わが国が、アメリカの世界戦略の変化に応じて、外交・安全保障を展開していることの一つの現れだと思う。
(2)イラクへの対応 (3)中国への対応
そうしたなかで仕掛けたのが、イラク戦争だったが、形だけ終結はしたものの泥沼化している。米国内での政府批判が高まっている。アラブ諸国との関係は難しくなり、反米的な諸国の反発も強まっている。 アメリカは、世界情勢に対応するために、世界規模でトランスフォーメイション(軍隊の配置転換)を行っている。米軍の大半を米国本土に引き揚げ、必要なときは本土から世界各地に出撃する態勢を取るという布陣に切り換えている。
このような世界戦略の変化は、9・11以後のテロリズムとの戦争という従来の国家を単位とした戦争とは異なる戦いへの構えである。 さらに、これは、米中が冷戦の時代に入ったための構えでもある。中国は、急速に軍事力を増大し、共産主義でありながらファシズム的な思想と行動を露にしている。中国は、世界各地で資源・エネルギーの確保に躍起になり、世界規模で米中の主導権争いが行なわれている。とりわけ米中両軍が対峙しているのが、東アジアだ。台湾をめぐる緊張関係は、わが国に厳しい意思決定を迫っている。 ●インドの重要性の増大
また、インドがイランと友好関係を持っていることも、アメリカには重要なのだろう。イランは、アメリカが支持するイスラエルに対抗するために、核開発を行なっている。アメリカは、イランを押さえ込みたいのだが、イランと戦えば苦戦は必至である。対決は避けたい。インドをアメリカの側に引き寄せ、インドからイランに核技術が流出することを、防ぎたいところだろう。 それゆえ、インドは、アラブ諸国や中国との関係に重大課題を抱えるアメリカにとって、経済的にも軍事的・政治的にも、重要な存在になったのだと私は思う。
昨年(平成18年)3月、ブッシュ米大統領は、インドのシン首相と民生用の核開発分野で協力を行うという協定に合意した。このことは、インドを米露中英仏に加えて、6番目の核保有国として認知したことになる。核の時代に突入して以後、第2次世界大戦の戦勝国であり、かつ国連安全保障理事会の常任理事国5カ国が、核を独占する体制が確立された。アメリカは、従来、核の寡占体制を維持し、核不拡散政策を取ってきたが、インドの認知によって、この政策を転換したことを意味する。
しかも、ブッシュ大統領とシン首相は、米印間の「戦略的パートナーシップ」の拡大にも合意した。「戦略(ストラテジー)」は、もともと軍事用語だが、現在では、ある目標を達成するために立案された総合的な行動計画をいう。「パートナーシップ」は、提携・共同・協力を意味する。「パートナー」は、協力者・協調国を意味する。
米印両国は、強大化する中国に向けて、政治・経済・軍事にわたる協力関係を強化することを、アピールしたものと見られる。アメリカ側には、中国と連携を深めているロシアやイランへの牽制の意図もあるだろう。
わが国は、中国との経済関係が深い。その中国でトラブルが多く、そのうえ中国経済は先行きが危ぶまれている。他の国々へのシフトを進めなければならない。また、わが国は、アメリカ以上に中国から軍事的脅威を受けている。シーレーン諸国との関係を深める中国に対抗しなければ、中東からの石油を安全に確保できなくなる。こうした時、インドの存在は重要だが、日本単独でインドに接近することは出来ない。ブッシュ政権がインド重視に転換したことで、わが国は、有利な条件を手にしたと思う。
ただし、インドも一筋縄でいくような国ではない。インドは、非同盟諸国の指導国として独自の外交をしてきた誇り高い国である。ロシアとは旧ソ連時代から関係が深く、最新鋭兵器を購入している。今月24日からは合同演習を行なう。また、中国との間も、一方では対抗し、一方では連携するという関係を取っている。インドは、中央アジアの共同安全保障の仕組みである上海協力機構に加盟し、中国・ロシアと同盟関係に入った。このように、インドはインドとして、自分の意思で、したたかな外交を行なっているのである。
仮にそうなっても、わが国は、中国に対して、歴史認識や靖国参拝等で、自主的な態度を明確にしなければならない。そうした主体的な外交のためには、有効なカードの一つとして、インドとの連携・協力を拡大していくべきである。
両国は、安保分野の協力と経済関係の拡大を2本柱に「包括的な戦略的関係(リレイションシップ)」の強化を目指している。この動きもまたアメリカの世界戦略に対応したものと思うが、これもアメリカの国益への奉仕ではなく、わが国の国益の実現のために生かしたいものである。 インドに対するにも、オーストラリアに対するにも、主体的な戦略をもって行動することが必要である。
これに対し、自由とデモクラシーの価値を共有する日米印豪が、安全保障で連携・協力を強めることは、重要な動きだと思う。この国際的な協力関係を、東南アジア諸国などのアジア太平洋諸国に広げていけば、中国・北朝鮮・ロシア・イラン等の軍事行動への抑止力を高められるだろう。逆に、日米印豪の側に引き付ける力が弱ければ、中国を中心とした体制に、アジア太平洋諸国の多数がなびくだろう。その場合、インドもロシアやイランとともに、中国の側に付くかもしれない。国際関係、各国の戦略とはそういうものである。
早期に憲法を改正して国防を整備するととともに、主体的な戦略を立て、アジア太平洋地域に新しい集団安全保障体制を創出することが、わが国にとって、死活に関わる課題であると思う。
わが国は、地球規模の集団安全保障のために、「戦略的パートナー」であるアメリカとオーストラリアに対し、京都議定書の批准を求め、地球的(グローバル)な協力関係の質を高めていく役割も持っていると思う。(了)
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拙稿「中国の日本併合を防ぐには」 http:// |
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■日本と国連――旧敵国条項と国連の本質
2005.6.4 ◆旧敵国条項は、ようやく削除か 本日(平成17年6月4日)の共同通信の配信記事によると、「国連憲章」からの「旧敵国条項」の削除がようやく実現しそうだ。 ◆中国の国連加盟と台湾の脱退 国連創設時は「中華民国」が加盟していたが、昭和46年(1971)10月に、北京政府(中華人民共和国)が台北政府にかわって代表権を認められた。 国連はいい加減な機関だと書いたが、国連憲章では、今も安保理常任理事国は「中華民国」のままである。中共の加盟、蒋介石政府の脱退後も、「中華民国」を「中華人民共和国」と読み替えることにして、ずっと放置してきたからである。 中国の国連加盟の翌年2月、ニクソン=キッシンジャーが、日本の頭越しに、電撃的な米中国交回復を行った。昭和40年代は、共産主義陣営は、中ソが対立を強めた時代だった。世界の左翼もそのため四分五裂。中ソ国境紛争もあった。文革を潰すためにソ連が侵攻しようとしていたところ、中国が支援を求めたらしく、間に入ったアメリカがソ連を制した。これでアメリカは東側を分断させることに成功し、米中の急接近となったわけである。結果として、第3次世界大戦も避けられた。 ◆国連中心主義の愚 「国連中心主義」を政策に掲げている政党があり、政治家がいる。国連での外交を重視するということならわかる。しかし、国連を「中心」にするというのであれば、国連自体に中心というものが、なければならないだろう。国連に中心はあるのか。いや、ないのである。中心のないものを中心にするというのは、どういう了見なのだろう。 (ページの頭へ) |
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■国連安保理常任理事国入りより憲法改正が先
2005.10.1 わが国の政府・外務省は、国連安保理の常任理事国入りを目指して、外交努力を行っている。わが国は、「C4」と呼ばれる国々、日本、ドイツ、インド、ブラジルと共同で常任理事国の拡大を提案した。だが、アメリカの態度がもう一つ一貫しないうえに、わが国には中国・韓国が激しく反対し、ドイツ等の提案国も利害関係のある国々から反対を受けている。このままでは、外交努力は徒労に終わりそうだ。
私はそもそも現在のわが国が安保理常任理事国入りを求めていることに、不賛成である。わが国自身の条件が整っていないと思うからである。常任理事国入りより憲法の改正が先であり、国連においては敵国条項の削除と分担金の比率是正から行うべきと思う。 ◆安保理入りより憲法改正が先
9月17日から18日の共同通信社のニュースは、以下のように伝えている。いろいろ重要な内容があるが、日本関連のことに絞る。
「成果文書」は、最大の焦点である安全保障理事会改革について、「早期改革」に支持を表明しつつも、常任理事国入りを目指す日本など4カ国(G4)が求める「年内決着」の期限を明記しななった。また、「成果文書」は、第2次世界大戦の敗戦国である日本などを現在も国連憲章で「敵国」と規定している「旧敵国条項」について、「『敵国』への言及の削除を決意する」と明記はしたが、「決意」は「決定」とは違う。
今後、削除を望む国が現行の国連憲章を改正する決議案を総会に提出、国連加盟国の3分の2(128カ国)以上の支持を得て採択、批准されて初めて削除が実現する。
わが国の政府は、安全保障理事会の常任理事国入りを目指しており、安保理改革と併せて憲章改正を必要とする旧敵国条項の削除を求める方針である。 町村信孝外相は17日夜(日本時間18日午前)、国連総会で「新しい国連と日本」と題した演説を行った。外相は、安全保障理事会改革について「国連全体の刷新を達成するための鍵」と重要性を指摘、「わが国は改革実現のため最大限の努力を続ける。今次総会で早期に決定に至るよう求める」と、1年以内の安保理改革実現と日本の常任理事国入りに向けた不変の決意を表明したという。
しかし、安保理改革は難航しており、敵国条項も、すぐ削除が実現する状況にはない。 報道の内容は大要、以上である。
国連は、基本的に軍事同盟である。第2次世界大戦期の連合国が母体になって、今日の国連に発展した。英語では、the United Nations と書く。戦前も戦後も変わらない。「連合国=国連」である。ところが、わが国は、いわゆる「戦争放棄」を定めた憲法を保持している。前文からその主旨が盛られているが、具体的な条項としては、第9条に以下のとおり定めている。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
自衛権については、国連は当然、自然権と認めている。かつまた個別的自衛権も集団的自衛権もともに認めている。しかし、わが国の政府は、集団的自衛権は「権利はあるが行使できない」という特異な見解を取っている。理由は、憲法の規定によってだという。その一方、日米安保は「憲法の範囲内で」と明記されているので違憲ではないとしている。憲法の条文のどこにそのような定めがあるのだろうか。いかにも無理がある。
2 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。
「連合国=国連」は集団安全保障機構であり、加盟国に共同防衛の義務を課している。加盟国は相互の安全保障のために軍事力を提供する義務がある。それゆえ、わが国は集団的自衛権の行使として、この義務を誠実に果たさねばならない。政府の集団的自衛権は「権利はあるが行使できない」という見解は、支離滅裂である。
もしかすると、わが国の政治や官僚は、国連安保理入りを果たすことで、国民の意識を変え、その上で憲法を改正しようという方法を考えているのかもしれない。そうだとすると、これは正当な方法ではない。国民を騙し、国際社会を欺くものとなる。
改正についての私見を述べると、侵攻戦争の放棄と自衛戦争の肯定の主旨を明記する。自衛のために国軍を持ち、個別的・集団的自衛権を行使することを定める。交戦権否認を削除する。内閣総理大臣が国軍の指揮権を持つ。国際的な安全保障のための国際貢献を行うことも盛り込む。国民の義務として、国を守る義務を明記する。非常事態条項を定める。このようにすべきと思う。このほか、防衛庁を国家安全保障省に改めて機能を強化すること、また防衛関連法規の整備も必要と思う。また、これに関連して、前文は全面的に新しいものを書き下ろさねばならない。前文が第9条だけでなく、憲法全体をしばってきたからである。
具体案の小差はあれども、まず矛盾に満ちた憲法の改正を日本人自らが実行した上で、安保理常任理事国入りを求めるのが、本筋と思う。
◆まず敵国条項と分担金 次に、旧敵国条項と分担金の比率是正について述べたい。
わが国が国連で最初に実現すべきは、国連憲章から「旧敵国条項」を削除することである。昭和45年(1970)の第25回国連総会以来、わが国はたびたび総会などの場で、「旧敵国条項」を削除すべしと主張してきたが、35年たっても未だに実現していない。今回の国連の「成果文書」は、本条項の削除を「決意する」とまでは記載した。ただし、「決定する」ではない。また、いつまでにという期限は定められていない。 「旧敵国条項」は、第2次世界大戦中に連合国の敵国であった国々について定めたものである。わが国は、国連に加盟した後も、その「連合国=国連」に対する旧敵国という地位のままである。国連憲章には明記されていないが、他にドイツ、イタリア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、フィンランドの計7か国を指すと考えられている。
しかし、旧敵国とされていた国はすべて国連加盟国となり、「旧敵国条項」が存在することは実態と合わなくなって久しい。このような条文と実態の乖離を、ずっと放置してきたのが、「連合国=国連」という組織なのである。
日本の負担率は現在、米国の22%に次ぐ、約19.2%である。これは米国以外の他の常任理事国、イギリス、フランス、ロシア、中国4カ国の合計15.3%を上回っている。
負担率第一位のアメリカは、分担金をまともに支払っていない。連邦議会が、現在の国連に不満を持ち、アメリカの国益にならないとして不払いを決めているからである。税金にたとえれば、堂々たる滞納である。納税義務違反である。町村外相が分担金の「より公平かつ公正な分担率」をめざし、「加盟国の地位と責任が分担率に適切に考慮されるように最大限の努力を行う」と言うのであれば、アメリカにこそ責任ある態度を求めるべきである。
現在の国連に不満を持つ人々の中には、わが国は国連を脱退すべしという極論もある。確かにいろいろ問題の多い国連ではあるが、脱退論はよくない。一国が国際社会で生き延びるためには、孤立しないということが重要である。かつてわが国は、昭和7年の満州国建設がきっかけで、翌8年に国際連盟を脱退し、国際的孤立化の道に踏み出した。連盟では満州国について非難は受けたものの満州国の放棄や除名を決議されたわけでもないのに、自分から連盟を脱退してしまったのである。このことでわが国は進路を大きく誤った。孤立した挙句、あろうことかナチスと軍事同盟を結んで、英米を敵に回してしまった。こういう歴史を二度と繰り返してはならない。
現代世界では、約190カ国の国または地域的等の団体が国連に加盟している。経済的にも世界の単一市場化が進んでいる。わが国は石油も資源も食糧も海外に依存している。この世界で孤立することは、大きなリスクを負う。
わが国は国連の一員という地位を保ちながら、その中で言うべきことを言って発言力を強め、自国の国益と国際社会の公益を追及する外交に努力すべきと思う。
次に、日本が国際的な安全保障で積極的な役割を担うには、明確な国家目標を立てることが不可欠だと思う。これから国際社会において、どういう国であろうとするのか。その目標である。
私は、第2次世界大戦後の戦勝国を中心とした体制を是正し、大国の自己中心的な行動を抑えて国際協調を図り、世界唯一の被爆国として完全核廃絶を押し進め、これまでの主義・民族・宗教等の対立を超えた国際平和の実現に貢献することを、わが国の国家目標とすべきと思う。日本古来の「和」の精神、日本精神を発揮して、地球に共存共栄の指導原理を確立し、人類文明の維持・発展に寄与することが、日本人に課せられた重大な役割だと考える。
こうした国家目標を打ち立てるためにも、自らの手で憲法を作り上げることが必要だと思う。 (ページの頭へ) |
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