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司法書士業務の内容
 
 司法書士は、明治5年の制度化以来130年を超える長い間、不働産や会社・法人に関する登記業務、裁判手続きに必要な書類作成業務等をとおして、国民の権利を保全する役割を担ってきました。
 
 司法書士の具体的業務については、司法書士法によって、他人の依頼を受けて、
@登記または供託に関する手続きについて代理をすること。
A裁判所、検察庁または法務局に捷出する書類を作成すること。
B法務局・地方法務局の長に対する登記または供託に関する審査請求の手続きを代理すること。
と定められていました。
 
 以上に加えて、平成14年4月に成立した司法書士法の一部を改正する法律により、平成15年4月1日から、従前の業務に対する相談と簡易裁判所の訴額の範囲内における調停、和解を含む簡易裁判所における民事訴訟の代理、ならびに簡易裁判所の訴額の範囲内における訴訟外の和解ならびに法律相談(以下、簡裁訴訟代理関係業務という)が、司法書士の受任業務に加わりました。ただし、簡裁訴訟代理関係業務を行える司法書士は、一定の研修を修了して、法務大臣の認定を受けている必要があります。
 
 新しい簡裁訴訟代理関係業務も含め、いくつかの業務内容を簡単に例示すれば次のとおりです。
 登記業務は、不動産登記と商業・法人登記の二つに分かれています。不動産登記の場合は、近年、土地・建物の売買代金の決済と住宅ローンの実行が同時に行われるように、登記の実行と不動産取引とが不可分となっています。取引自体を円滑に進行させ、後日、当事者間で紛争が生じないようにするために、司法書士は、当事者が必要とする登記とその手続きを選択し、登記の基礎となる実体関係の整序・確認をし、その過程における一定の判断、行うべき登記をめぐる関係当事者の手続上の意思確認等をし、さまざまな説明・助言を交えて業務を遂行しています。
 
 商業・法人登記においては、会社の設立はもとより、役員の変更や増資などに際し、司法書士が会社法に従ったさまざまな助言や指導を行い、議事録や必要な書類を作成しながら登記の手続きをしています。さらに、議事録等の作成に付随して、中小企業における法務部的役割を担っていることもあります。
 
 司法書士のもう一方の大きな柱として裁判所や検察庁に提出する書類の作成があります。実際の業務にあたっては、書類作成のための打合わせや調査をし、その後に書類作成をすることになりますが、それだけにとどまらず、作成した書面の提出や期日指定の打合せなど、裁判所書記官との事務的なやり取りも日常的な業務として行い、ときには法廷の傍聴席まで同行し、裁判官の質問に答えるなど、事実上の弁論補助等も行い、本人訴訟を支援しています。
 以上の登記手続や裁判所に振出する書類の作成とそれらの相談は、すべての司法書士が行うことができます。
 
 ところで、平成15年4月以降に誕生する簡裁訴訟代理関係業務を行うことができる司法書士となるためには、研修を修了した後に法務大臣の認定を受ける必要があります。認定を受けた司法書士は、簡易裁判所における民事訴訟について代理人になることができます。
 今まで、高齢のため法廷に出顕することができない、あるいは多忙なために法廷に出廷できない、しかし弁護士に頼んでやるほどの訴額でもないために訴訟提起を見送らざるを得ない人々がいました。今後は、そのような人々に代わって司法書士が法廷に出頭することにより、訴訟を維持することができるようになります。また、前述のとおり、簡裁の訴額の範囲ならは訴訟外での和解(示談交渉)もできますし、法律相談も受けることができます。