揮毫=茅 誠司(第二代沖縄協会会長)



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沖縄平和祈念像のできるまで

〜立体堆錦の技法〜


 通常の漆工芸は、漆を“塗って乾かす”という作業を数十回繰り返し、一定の厚さにして 加飾しますが、沖縄の堆錦(ついきん)は、漆と顔料をまぜてコネた“漆のモチ”を平らにのばし、 紋様に切り取ってはりつける技法です。

 たった1回の作業で厚さと紋様をつくることができます。この技法を立体に応用した「立体堆錦」によって 沖縄平和祈念像はつくられました。


@ 原型像を作ります。

A 原型から石膏により寄型をとります。
(平和祈念像の場合は1,000個の寄型をとりました)

B 漆と顔料を混ぜ、堆錦モチを作ります。

C たたいて練った堆錦モチをローラーで平らに延ばします。寄型にあわせて、平たく延ばした堆錦モチを指で押していきます。

D 「さび」(沖縄産出の俗名ニービ=けいそう土の一種を漆と混ぜたもの)を作ります。

E さびを堆錦モチの上に貼ります。(補強のため)

F さらに麻布を貼り、更にさびを塗り、交互に重ねて厚くし、強度を強め、鉄筋も入れます。

G 寄型をはずし、でき上がった像の表面、裏面を仕上げます。

平和祈念像の組み立てにあたっては、立体堆錦をさらに強化するためFRP(ポリエステル加工)で補強製作しています。