写真:エゾヨツメ1令(5/13) 6mmくらい
5月2日に生まれた卵、紙の箱に入れておいたら12日に孵っていました。何を餌にすればいいのか、 手がかりがありません。図鑑にはブナ科/ハンノキ科と書いてあるので、とりあえずヤママユガと同じ
アラカシの若葉を入れたら少しはかじっているようでした。元の産地ではミズナラなどの落葉広葉樹を食べていると 思われるので、13日に山でアベマキ(クヌギに良く似たブナ科の落葉樹)の枝を取ってきて与えたら良く食べました。
写真は孵化後1日めですが最初の日は餌をほとんど食べなかったので、孵化直後の状態とほぼ同じです。新しいデジカメ(DC-4U)を
買ったので、こんな接写も出来るようになりました。体長の2/3ほどもある5本の突起が特徴です。
写真:エゾヨツメ1令(5/14)
アベマキの枝を箱に入れて半日ほどして裏返してみたら、葉脈にそって幼虫が行儀良くならび、 見ていると葉脈の先にいって葉をかじり、食事が終わるとまた葉脈の中程に戻っていました。
とても礼儀正しいですね(笑)。
写真:エゾヨツメ3令?(5/28)
ヤママユやヒメヤママユに比べて、エゾヨツメはちょっぴり餌を食べてすこしずつしか 大きくなりません。もう何回か脱皮しましたが、一番大きな幼虫でも20mm位の大きさです。
形は1令の頃と変わっていません。頭の色は脱皮ごとに黒からしだいに緑色に変わり、 体の色も緑色が濃くなりました。
写真:エゾヨツメ3眠?(5/31)19ミリくらい
エゾヨツメは活発に歩き回るので写真を撮るのもなかなか大変です。でも寝ている時なら じっとしているのでこんなにくっきり接写が出来ます。歩き回ってカゴの外にでてしまったり、敷き紙の下に
迷い込んだりして、だんだん数が減って来ました。気が付くと怪我をして体液を流していることもあります。 なぜ怪我をしているのでしょう?
写真:エゾヨツメ4令?(6/2)
エゾヨツメの突起はけっこう固く、しかも先が釣り針のようになっています。 写真のように幼虫同士がすれ違う時、2匹は激しく頭をふってとても攻撃的でした。とげとげの外観どおり、
激しい性質のようです。怪我をして体液を流している幼虫がいるのは、仲間同士のけんかのためかもしれませんね。
写真:エゾヨツメ4眠?(6/9)
図鑑ではエゾヨツメの終令は突起がまったくない写真がでています。 カイコもヤママユも5令が終令だったので、今度脱皮するとこんなに長い突起が
全部なくなるのかあ、と楽しみにしていました。
写真:突起の長さいろいろ(6/14)40ミリくらい
脱皮した5令と思われる幼虫の突起の長さは、小さいこぶのような ものから、白っぽいけれど長い突起まで、様々でした。 5令は終令ではないのでしょうか? いろいろな長さの突起ができるのが普通なんでしょうか?
それとも栄養状態が悪いので、4.5令になってしまったのでしょうか? (4.5令は私の造語です。餌が足りなかったりすると、カイコやアゲハなどで
5令よりも小さな幼虫が出来てしまうことがあります。5令から緑になるアゲハでは、 緑と4令までの黒白の微妙に混じった変な幼虫になります。しばらくすると、また眠に入り、
こんどはちゃんと5令のような姿の幼虫になります)。
このまま、あがりになるのか、もう一度幼虫として脱皮するのか、注目しています。
写真:エゾヨツメあがり(6/23)
突起がほとんどなかった「5令」3匹は6月23日の朝に液状糞をして、体色が茶色っぽく変わっていました。 あがりの時に体色が変わるのは、カイコやヤママユではそれほどはっきりしませんが、他の種類ではよくあることです。
液状糞が終わると歩き始めますが、カイコとは違って敷紙の下などにもぐりこみますので、あがりでなくて「さがり」かもしれませんね(笑)。
紙の下に潜ることが分かったので、その後はヒメヤママユのときと同じようにペーパータオルにはさんで箱に入れました。本来の生息環境は、雪のたくさんつもる山地なので、落ち葉の下で
雪のおふとんを被って冬越しをするのでしょう。
写真:エゾヨツメ6令?脱皮中(6/18)
突起の長かった幼虫は6月18日から順次再度の脱皮をはじめました。なかにはそれでも突起が長くて、6回目の脱皮をして「7令」
になるものもいましたが、最後にあがる時には、突起のほとんどない幼虫になりました。このように令の数がばらついたのは、 アベマキは本来の食樹でないので、成長が悪い
・ 飼育密度が高すぎてストレスが多かった ・ 元来令数にばらつきが多い種かも?
などと考えられますが、真の原因はわかりません。とにかく、終令の形態は突起がないことは分かりました。
写真:エゾヨツメさなぎ(6/28)
あがってから5日め、さなぎになりました。さなぎのまわりに網状に見えているのがまゆです。 繭と言っても、上下の紙(自然界ではたぶん落ち葉)をつづりあわせただけの、そまつな網です。
たぶんヤママユガの仲間で一番粗末な繭かもしれませんね。このまま夏、秋、冬をすごし、エゾヨツメが 成虫になるのは来年の春です。
6令、7令になった幼虫は順次あがっていますが、病気で死ぬ個体も多く、最終的なさなぎの数は10数個 かなあ、と予想しています。最初の80匹から数えるとずいぶん減りました。