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準備編(用具と弦の解説)
音叉か,それとも電子チューナーか?
最近は電子チューナーが普及して,小さな楽器屋さんでも入手できるようになりました。むしろ音叉(おんさ)を取り揃えている方が少ないかもしれません。世の中もずいぶんと変わったものです。
音叉とチューナー,どちらでも調弦できますが,次の通り方法が違います。
用具 調弦の方法 特徴 電子チューナー 開放弦で弾いたときの各弦の音を,チューナーの表示に従って合わせる (1)表示に従うだけで音を合わせられる
(2)ギター調弦で一般的な440Hz以外(442Hzなど)の基準音にも対応できる
(3)手に持たなくてもよい音叉 第5弦(Aの音)を耳で確認しながら音叉に合わせ,第5弦をもとにしてその他の弦を合わせる (1)電源がいらない
(2)ギターに直接振動を伝えて音を出すことができる
(3)電子チューナーよりも廉い調弦の基本は耳で聞いて合わせることだと私は思っています。音楽は耳で聞くもの(場合によっては体全体で感じるもの)ですから,音を出す演奏者側もどんな音が出るのかを耳で確認するのが理屈にかなっています。耳で聞き分けるには,コツとちょっとした練習が必要です。でも,あえて困難に挑戦するのがきら星のポリシーなので(ほんとかなー (^^; 大汗),ここでは音叉を使う方法を解説しようと思います。ただし音を出せるチューナーを音叉のかわりに使うのは,音叉を使う方法に含めます。チューナーを使う方法とは,あくまでも音が合ったかどうかの判断をチューナーに頼る方法です。このチューナーを使う場合の注意などはこちら→チューナーで調弦
音叉の購入
440Hzの音叉であれば,たいていの楽器屋さんで手に入ると思います(写真右:上は442Hz,下は440Hz)。音叉は直径4mmくらいの鉄の棒をU字形に曲げて柄を付けたものです。柄の先端は丸くなっています。U字形の部分が丸棒と角棒の場合がありますが,どちらでもOKです。価格は1000円程度と考えておけばよいと思います。 ![]()
ピアノはA=442Hzで調律されていることが多いので,ピアノを使って指導を受ける場合や,ピアノその他のA=442Hzで調律されている楽器と重奏する場合などには,442Hzの音叉を入手しておくといいでしょう。この場合,店頭在庫があるのは稀ですから,電話で予め確認・予約することをお勧めします。440Hzと442Hzとで,外観の差はほとんどありません。刻印で確かめることになります。 ![]()
音叉の使い方
学校の理科の授業で音叉の共鳴実験をしたことがあるでしょうか?共鳴箱がついた大型の音叉の場合は,ゴムがついた付属のハンマーで叩いて音を出します。しかし,ギターの調弦に使う小型の音叉には,ハンマーが付属していません。
そこで私は左足のひざ頭で音叉を軽く叩いて音を出しています(本来の使い方はこちら)。別に右足でもかまわないのですが,足台にのせている左足の方が使いやすいと思います。実際の調弦のやり方はあとで詳しく書きます。
はずれ弦の調弦は無理
「はずれ弦」の存在をご存知でしょうか?市販されている弦の中には,かなりの確率で「はずれ弦」があります。弦の直径が不均一なので,弦全体が均一に振動しないのです。その結果,フレットを押さえても正規の音程が出ず,いくら調弦しても音が合いません。ひどいものになると,開放弦でも音がにごり,全くお手上げということもあります。はずれ弦の調弦は時間の無駄ですから,あきらめましょう。
このような弦が売られていること自体が問題だとは思いますが,現状では買った中からいい弦を選んで使うしか方法がありません。はずれ弦はほとんどが第1,2,3弦のどれかですから,これらの弦は常に何本か手元に置いておくようにします。もしはずれ弦を発見したら即座に捨てましょう。勘違いして使ってしまったら大変です。
はずれ弦の見分け方
はずれ弦かどうかを簡単に見分けるには,次の2つの方法があります。いずれにしても,いったん張ってはずれ弦かどうかを確かめることになります。
(1)12フレットの実音とハーモニクスを比べてみる
正常な弦の場合は,12フレットの実音とハーモニクスの音程は一致します。はずれ弦の場合は弦の太さが均一でないので,これらの2つの音程が違うことが多いのです。(2)弦の振動の様子を観察する
ギターを自分の正面において12フレット付近をはじいて弦を振動させます。弦の振れ幅は,弦の長さの半分の位置にある12フレットで最も大きくなり,弦の端に近くなるにつれて小さくなります。振れている中の左右の両端は,振動している弦が左から右,あるいは右から左へ方向を変える(Uターンする)部分なので,ほんの一瞬ですが弦は止まっています。それでUターンの瞬間の弦の輪郭が薄く見えます。正常な弦では振動が安定しているので,この輪郭がはっきりしています。しかしはずれ弦は振れ幅が最も大きい部分が12フレット以外にあって,なおかつ安定していません。それで弦の輪郭がぼやけます。弦を取り替えたあと,弦の伸びが安定しても調弦がうまくいかないという場合は,上記の2つの方法を試してみてください。どちらか一つでも該当する場合は,はずれ弦の可能性が大です。もちろん中にはギター自体の調整が不充分で,12フレットの実音とハーモニクスの音程が合わない(トラブルシューティング参照)ということもあります。しかしこの場合は,どの弦にも同じ傾向の音程の狂いが出るので,それとわかります。
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