こだわりの手順1 にんにくのみじん切り■「イタリアでは輪切りではなくみじん切りだ。しかも,絶対に焦げ色はつけない。きつね色に焦げた輪切りのにんにくが入ったパスタは,ペペロンチーノではない。」と,NHK番組でイタリア人が言っていました。
そのNHK番組では,その根拠を科学的に検証しました。その結果,次のことがわかりました。(http://www.nhk.or.jp/gatten/archive/2001q3/20010808.html)
・にんにくは切った面を通して空気中の酸素と反応してにおい物質が生成する
・におい物質は切ってからの時間経過とともに増大し,30分くらいでほぼピークに達する
・強く加熱するとにおい物質は分解される
■ペペロンチーノのウリはあの豊かなにんにくの香りです。したがって,におい物質の量がおいしさの決め手となります。におい物質を多く生成させるには,みじん切りにして切断面を増やし,干からびない程度に放置することが重要です(注1)。また,きつね色になるまで加熱すると,せっかくできたにおい物質が分解されてしまいます。弱火でじっくり加熱して,におい物質を効率良くオイルに抽出することが重要なのです。
■香りが命の料理ですから,みじん切りにする前に,にんにくの芽は取り除きます(写真)。にんにくを縦割りにして芽の部分をひっぱればすぐにとれます。
■にんにくをおろしてしまう(すりつぶす)という手も考えられますが,見た目と食感が変わってくるので,私はみじん切りが好きです。
(注1)後日,パスタの茹であがりに合わせてにんにくをみじん切りにし,放置せずにすぐにオイルと合わせて温め,パスタと混ぜ合わせてみました。悪くはないのですが,なんかありきたりの味になりました。後味にも不満が残りました。いつもは食べ終えてからも深みのある味と香りが口中に残っていて,満腹感と合わせて実に幸せな気分に浸れるのですが,この場合は後味にふくよかさが無いというか,すっきりしすぎていて物足りませんでした。せっかく手間をかけるのですから,十分に香りを引き出したいものです。あせって作ると後悔します。(2003.06.13)
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