ロビンとマリアン

英 1976年 107分

製作 レイ・スターク
監督 リチャード・レスター
脚本 ジェームズ・ゴールドマン
撮影 デヴィッド・ワトキン
音楽 ジョン・バリー
出演 ショーン・コネリー オードリー・ヘプバーン リチャード・ハリス ロバート・ショウ ニコル・ウィリアムソン イアン・ホルム ロニー・バーカー

関連映画

ショーン・コネリー

007/ドクター・ノオ

007/ロシアより愛をこめて

007/ゴールドフィンガー

オリエント急行殺人事件

アンタッチャブル

インディ・ジョーンズ/最後の聖戦

トゥルー・ナイト

オードリー・ヘプバーン

ローマの休日

麗しのサブリナ

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おしゃれ泥棒

いつも2人で

暗くなるまで待って

ロバート・ショー

・007/ロシアより愛をこめて

スティング

サブウェイ・パニック

ジョーズ

ブラック・サンデー

 ショーン・コネリーとオードリー・ヘプバーンが共演したロビン・フッドとマリアンのその後の物語。ロビン・フッドが主人公だから胸のすく中世チャンバラだと思うと肩透かしを食うが、それに目を瞑ればとても良く出来たロマンスだ。

 獅子王リチャードについて十字軍に参加したロビン・フッドとリトル・ジョンが20年ぶりにシャーウッドの森に戻ってくると、恋人マリアンは修道院に入っている。その修道院に赴いたことでかつての代官と再び戦うことになる。獅子王リチャードの後を継いだ(後の失地王)ジョンに苦しめられる村人たちはシャーウッドの森へ赴いてロビンを頼り、ロビンは心配するマリアンを尻目にジョン王の軍勢と代官に反旗を翻す・・・。

 という物語が中世ムード一杯に描かれていて、セットや衣装の見事さ、イギリスの広大な森を美しく描き出すカメラの見事さに心を奪われる。リチャード・レスターはビートルズ映画で有名になった、ポップなセンスを持った器用な職人監督といった印象が強いので、こうした古風な中世ロマンにそぐわない感じもないではないが、「新・明日に向って撃て」のようなロングショットの使い方のうまさや瑞々しいショットなど、持ち味を大いに発揮している。また、獅子王リチャードに捕らえられたロビンとリトル・ジョンが牢屋の岩をくりぬいたと思ったら、国王の使者がやってくるといったレスターならではの人を食ったようなお笑い場面もある。

 で、肝心のオードリーは「いつも2人で」以来9年ぶりの映画出演だが、かなり容貌が衰えていて、目が落ち窪みシワも多くかつての妖精の面影はないが、それが却って「ロビンとマリアンの20年後」という設定をリアルなものにしている。ショーン・コネリーもこの頃にはすっかり「脱ジェームズ・ボンド」しており、薄い頭髪と濃い胸毛で男性フェロモンを撒き散らす。リトル・ジョンのニコル・ウィリアムソンはこの映画で初めて知る役者だったが、ロビンとの喧嘩友だち的な友情がよかった。代官のロバート・ショーはやはり存在感があり、一応敵役ではあるがロビンに対してシンパシーを感じさせるところがよい。

 この映画にはめぼしいチャンバラシーンが2つあるのだが、意外と鈍重で颯爽としない。1回目の代官の城に乗り込む場面では、城から脱出するために城壁をロビンとリトル・ジョンが登るのだが、その動きの遅いこと。また、城壁へ上がってから代官の差し向ける剣士たちと二人が戦う描写も、何となく動きが重い。さらに2回目のロビンと代官が一騎打ちする場面も、剣豪同士の戦いというよりはスタミナを使い果たしたボクサーがノーガードで戦っているような感じでスカッとしない。

 これは演出がヘタクソなのではなく、敢えてそうした演出を狙っているのだ。ロビンはすでに年を取り往年の力はない。だからその戦い方は無様だ。それでもまだ往年のような力を持って戦えるという幻想を持っており、更なる戦いに赴こうとしている。やっと再会して静かな暮らしができると思っていたマリアンにはそれがたまらない。その想いがあの急転直下ともいえるラストに繋がるのだ。

 そうは言っても、チャンバラはチャンバラらしく颯爽と描いて欲しいという気持ちもなくはないが、中世イギリスの伝説を舞台に、中年男女の愛情とすれ違いの心理を情感たっぷりに描いた異色の秀作ではある。個人的には登場する役者たちや舞台となる風景も含めて相当気に入っている。

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