李歐

高村薫:講談社文庫



2年程前に読みかけておいていたのですが、急に読みたくなったので本棚の奥から引っ張りだして読みました。ちなみに愚弟も持っているらしく、1つの家に同じ本が2冊…。(もったない)しかし2年前は面白くないと思っていたのに、今読むと面白いってどういうことでしょうか?愚弟には「年とったからや」と言われました。確かに若いコが読む内容じゃないかもなぁっと。私のオフライン友達は絶対こういうの読まないな。(ということはみんな若い?/笑)

内容は一言で言うと、吉田一彰の一生。冒頭では吉田は大学生なのですが、中国マフィアなどの裏の世界に巻き込まれていきます。と言ってもいきなり巻き込まれるわけではなく、幼少時代を過ごした環境に関係があります。その事件に巻き込まれた時に、出会った中国人の青年・李歐との出会いが彼の一生を左右します。その場ではほとんどすぐに李歐別れてしまうのですが、お互いの心の中にはいつまでもお互いのことがあって…。22歳の吉田と李歐が次に再会するのは…!という感じでした。

2年前に読みかけたと言いましたが、冒頭あたりがあまり面白くなかったからだと思います。以前読んだ時は李歐が出てもなかったし(爆)。今回も冒頭部分はあまり良いとも思いませんでしたが、李歐と出会ってからがとにかく面白くて…。李歐自身はほとんど出番ないに等しいのですが、遠い異国の彼を思う吉田とか、その周りの裏の世界の様子とかが面白かったです。基本的にマフィアの話は好きでないのですが、この話は別格だと思いました。吉田の心情が読んでいて心に響きました。暗い話だけではなく、心にジッーンとくるシーンもあり、ほのぼのするシーンもあり、笑いもありと最高でした。極道の世界に嫌悪を抱かない方は一読ありです。

この中の登場人物はみんな好きですv(一応)敵っぽい人も含めて、人間味があって、どこか共感が抱ける部分があります。もちろん李歐が文句なしに1番かっこいいと思いますが(笑)。でも笹倉さんも好き〜。守山さんも好き〜v(ビバ・おじぃさん!)

※高村薫の「高」は難しい方の「高」ですが、文字コードにないためこちらを使わせて頂きました。