〜富山城下町の発掘〜
(2) 2006年度調査【一番町地区】
A出土品にみる城下町の生活

 総曲輪地内の発掘調査で検出された武家屋敷内からは、18〜19世紀頃とみられる生活用具が多数出土しました。これらは主として上級藩士戸田氏邸宅の片隅に掘られたゴミ穴の中から出土したものです。

 伊万里・唐津・瀬戸・越中瀬戸などの陶磁器、漆器、曲物、柄杓、鏡箱など容器類、下駄・櫛などの衣料具、木札・絵札、刷毛、杓字、煙管、飾金具、銭貨、硯、石臼、墓石など多種多様な出土品があり、富山藩上級武家社会の生活の様相が明らかになりました。

 特に200点以上に及ぶ各種下駄の出土は注目されました。下駄の種類はさまざまで、差歯下駄という組合式の下駄が約8割を占めることが注目されます。また2,3割は漆塗りの高級なものでした。

 また木札や木製品には、墨書文字や焼印などは見られるものが多く、城下町にあった数々の商家の屋号・屋印が確認されました。特に「福澤屋」とみえる木札には、「越中富山」、番号や商品等が書かれており、他所から送られてきた商品の荷札、あるいは藩の鑑札の類ではないかと考えられます。
(古川)
出土した越中瀬戸焼