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畑貯水池
  八幡西区畑  [2008/08/16]
 

畑貯水池は、遠賀川支流の黒川の上流を堰き止めた貯水池です。
北九州市には、この地と門司区に畑(はた)の地名があります。この地の畑は、北南東の三方を山に囲まれ、南東部の標高608mの尺岳を源とする黒川の谷間にあります。江戸時代から1889(明治22)年まで畑村で、明治22年近隣4村が合併して香月村となり、1931(昭和6)年香月町となり、1955(昭和30)年八幡市に併合されました。
国道211号線の香月東口の交差点を東に、山手に入って行きます。この道路は県道61号小倉・中間線です。坂を上ると、畑貯水池の堰堤に着きます。
畑貯水池は、旧八幡市と八幡製鐵所の共同事業として、1939(昭和14)年に重力式コンクリートダムの築造に着工しましたが、戦時中の物資や労働力不足で遅れ、戦後の資金不足で5年間中断し、1955(昭和30)年にやっと竣工されました。
堰堤の南側の山は畑城跡です。
畑城は、香月秀則が源平の合戦の時期に築いたといわれています。香月氏は香月を中心に支配する豪族でした。南北朝時代には、市瀬城との間で、後継者争いで合戦がありました。そのとき一時城主が途絶えた時があります。室町時代になると、大内氏の後ろ盾で家は再興され、香月氏が城主となりました。安土桃山時代になると、豊臣秀吉により九州も支配下に入り、香月氏は領地を失うこととなり、畑城も廃城となりました。
こちらからは分かりませんが、山の西半分は採石場になっているため、城跡はほとんど残っていません。
畑貯水池は周囲6.2kmで、水道用水・工業用水・灌漑用水に使われます。
これは堰堤からの眺めです。中央は半島のように張り出しています。その右側奥は、中畑橋の方向になります。半島の左側に畑キャンプセンターがあります。左奥は白木橋方向になります。
堰堤下の眺めです。貯水池から流れ出た黒川は、香月の町を流れて中間市に入り、遠賀川に流れ込みます。
香月の黒川では、5月下旬から6月上旬にかけてホタルを見ることができます。都市高速下の上香月橋から下流の錦水橋にかけては、その乱舞を見ることができます。
また、貯水池の堰堤下や周囲は桜の名所でもあります。堰堤下の桜の花は「北九州の催事」の「花見」をご覧ください。
県道小倉・中間線は南側の貯水池沿いを通ります。奥に進んで行きますと、道路脇に川魚の料理店があり、道は手前の中畑橋を渡って貯水池を巡る道と、更に山の奥に進む道に分かれます。
橋を渡って貯水池を巡る道は後ほど訪ねます。真っ直ぐ県道を山の方に上って行きます。高架の九州自動車道の下をくぐって進むと、左手に猿渡橋駐車場があります。駐車場の先に黒川に架かる猿渡橋があります。道路の駐車場の反対側から黒川河川散策路に入ります。
県道小倉・中間線は、この先、畑観音の前を通って、つづら折りの坂を過ぎ、奥畑隧道を通って、田代に到ります。田代で二つに分かれて、一方は八幡東区河内に、県道小倉・中間線は小倉南区合馬に到ります。
県道の猿渡橋駐車場の反対側に、黒川河川散策路の入口があります。尺岳を源に発した黒川の上流沿いを通る散策路です。散策路の出入口部分が木道になっています。川を渡り、香月老人ホームの裏を通って、更に川を渡って先に進み、三度目は川の流れに置かれた岩の上を渡り、栗林の中を通って県道に出ます。
片側一車線で、歩道もない坂道の県道を少し上ると、畑観音の入口に着きます。谷川に沿った山道を登って行きます。程なく畑観音釈王寺に着きます。石段の上に、本尊の十一面観音菩薩が安置された観音堂が見えてきました。
観音堂の右背後には滝があり、不動明王が祀られ、滝に打たれる修行の場になっています。

ここには次のような話が伝わっています。
戦国時代、企救郡西谷の落城寸前の城内で、目の不自由な華姫が許婚者の桜丸を探していました。桜丸がいないため華姫は城を立ち退きません。家来の六郎太は喉を切り、声を変えて桜丸になり、二人で、この近くに逃げて来ました。
そんなある日、二人は追手に見つかります。華姫を逃がし、六郎太は戦いますが、大勢の追手のため殺されます。華姫は、逃げる途中、谷底に落ちてしまいます。気がつくと、不思議にも目が見えるようになっていました。
華姫は桜丸を探しますが、死んでいたのは六郎太でした。後、華姫は尼となり、六郎太の菩提を弔いました。
盲目の姫君の伝説により、畑観音は瞽女(ごぜ)観音とも呼ばれます。
観音堂の左手には洞窟があります。ここの水は眼病に効くと伝えられています。
中畑橋まで戻ります。橋を渡り、貯水池を一周します。車が通れる道路の他、貯水池の周囲6.2qは遊歩道が整備されています。中畑橋の先は上り坂になり、鬱蒼とした林の中を通ります。上り詰めた所に畑キャンプセンターの入口があり、左に下りて行くとキャンプ場になります。道をさらに進み、坂を下りて行きますと、右手に白木橋駐車場があります。
駐車場前の白木橋からの眺めです。貯水池の奥から堰堤方向を望んでいます。
駐車場の先はカーブが続き、堰堤の横に着きます。そこからは下り坂になり、国道211号線に出ます。


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