1 紛争の解決手段には、どのようなものがありますか?

代表的な解決手段は「訴訟」ですが、その他に、「調停」、「支払督促」、
「示談」といった解決手段もあります。

訴訟
訴訟は、裁判官が、双方の言い分を聞いたり、証拠を調べたりして、
最終的に判決により紛争の解決を図る手続です。
ただし、訴訟になっても、裁判所では判決という形よりも、円満解決の方が
望ましいということで、多くの事件で裁判官に裁判上の和解を勧められます。

調停
調停の主なものは、簡易裁判所で行なわれる民事調停と、
家庭裁判所の家事調停です。

調停は、裁判所が当事者間の話し合いを仲介して、当事者の任意の
合意によって紛争を解決するものです。調停が成立しますと、
裁判所によって調停調書が作成されます。
この調書は確定判決と同一の効力を有します。
ただし、調停を成立させるか否かは当事者の自由で、
合意を強制されることはありません。

支払督促
支払督促とは、貸金、立替金、賃金等の金銭債務を相手方が支払わない
場合等に、申立人の申立だけに基づいて裁判所書記官が行う略式の手続です。
確定すると、判決と同様の効力が生じます。
ただし、相手方が異議を申し立てると、通常の訴訟手続に移行します。

示談
示談は、当事者が裁判外で交渉して合意することにより、紛争を解決することです。
合意に達すれば、通常、合意内容を示談書等の文書にします。
ただし、合意に達しない場合や、合意に達しても相手が合意内容を履行しない場合は、
訴訟・調停等の裁判手続による解決手段を取らざるを得ないことになります。



2 裁判の期間は、どれくらいかかりますか?


民事事件の審理期間は以前に比べて短くなっています。
最近では、証人尋問等の証拠調べを行わずに済んだ事件では1年かからずに終了し、
証人尋問等の証拠調べを行った事件でも2年かからずに終了しているのが大半です。

但し、医療過誤訴訟などの専門的な知識が必要な事件や複雑な事件では
もっと長くかかっています。



3 弁護士費用を相手に負担させることができるでしょうか。

自分が依頼した弁護士の費用はお互いに自分で負担するのが原則になっています。
確かに、不当に権利を侵害された者にとっては、権利を回復するための費用も
侵害した者に負担させなければ納得がいかないと考えるのももっともです。

しかし、もし裁判に負けたら相手の弁護士費用も負担しなければならないとすると、
権利があっても裁判に負けることを心配して裁判を控え、その結果、
請求を諦めてしまうケースが出てくることが心配されます。

裁判は証拠が不可欠で立証できなければ敗訴することもあります。
特に相手が資金や様々な情報を独占している場合強い人や企業である場合、
却って力でねじ伏せられることもないとは言えません。
その上、相手の弁護士費用まで請求されたら大変なことになります。

したがって、弁護士を立てなければ解決できない事件は、解決のための
費用として依頼者が負担することを原則としています。
但し、損害賠償の事件などについては、裁判所が被害者の弁護士費用を
損害として認容するなど、柔軟な対応をしています。

なお、平成16年に敗訴者に勝訴者の弁護士費用を負担させる法律案が
国会に出されましたが、上記の問題があるため廃案になりました。
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