2010年上映無煙映画大賞決定

  

日本禁煙学会無煙映画大賞審査委員長 見上 喜美江

 

 この賞は次のようなことを目的に設けられました。

映画に携わる俳優及びスタッフなどすべての働く人々をタバコの害から守る。

➁映画俳優の喫煙シーンがきっかけでタバコ依存症などになった人が多いので、喫煙シーンをなくすことで当事者だけでなく観客もタバコの害から守る。

➂このことにより、映画に携わる人々がいつまでも元気に活躍されること。また、タバコのない健康な社会となることを願うものです。

 

選考に当たっては、以下のことを考慮しました。

2010年中に一般公開された邦画であること。ただし、時代劇とアニメは除く。

作品にタバコの煙がでないこと。PP(注1)としてのタバコも登場しないこと。

誰でもが楽しめる内容であること。

 

無煙映画大賞作品賞 「アンダンテ 〜稲の旋律〜」

    監督=金田敬  製作=桂荘三郎

無煙映画大賞主演女優賞 成海璃子  出演作品「書道ガールズ わたしたちの甲子園」

「武士道シックスティーン」

無煙映画大賞主演男優賞 伊藤英明  出演作品「海猿 ザ・ラストメッセージ」

無煙映画大賞監督賞   熊澤尚人  監督作品「君に届け」

無煙映画大賞ファミリー賞  「ちょんまげぷりん」

 

<受賞理由>

「アンダンテ 〜稲の旋律〜」 喫煙シーンがなく、映画出演者や制作者の受動喫煙被害を予防しただけでなく、FCTC(たばこ規制枠組条約)13条を遵守しタバコの宣伝をせず、鑑賞者をタバコから守りました。また、映画の内容もひきこもりや農業問題そして家族の再生など重いテーマでありながらユーモアのある脚本と出演者の力演で見ごたえのある作品になりました。

成海璃子 「書道ガールズ わたしたちの甲子園」「武士道シックスティーン」で、それぞれの道にかける主人公をいきいきと演じました。これからもタバコとは無縁の作品を選んで出演し、いつまでも健康で映画界発展のためにご活躍されることを期待いたします。

伊藤英明 「海猿 ザ・ラストメッセージ」で、命をかけて人命救助をする海上保安庁職員を力強く演じました。この作品を見て「海猿」に憧れる子供たちのためにもタバコとは無縁の作品を選んで出演し、いつまでも健康で映画界発展のために活躍されることを期待します。

熊澤尚人 映画「君に届け」の製作にあたり、タバコを登場させず出演者やスタッフを能動喫煙、受動喫煙、残留タバコ煙の害から守りました。また、映画の中で「時代が変わればタバコ屋も変わる」ことをさりげなく表現しタバコに対する世界の潮流を観客に伝えました。これからも、映画に携わる人々をタバコの害にさらすことなく、末永く健康で映画界で活躍されることを期待します。

「ちょんまげぷりん」 貴作品は子役が大きな役割を持つ内容で子供とともに家族で楽しめる作品でしたが、喫煙シーンがなく無煙にしたことは大変素晴らしいことです。出演者やスタッフをタバコの害から守ったばかりでなく、映画が未成年者の喫煙への興味から遠ざけました。内容も無縁社会という言葉が流行語になるような年に、家族とはなにかを考えさせ時代に合ったものでした。

 

☆過去の受賞歴 2004年「父と暮せば」(黒木和雄監督 宮沢りえ主演)

        (2005年、2006年は該当作品なし)      

2007年「キサラギ」(佐藤祐市監督)     

2008年「ハンサム★スーツ」(英 勉監督)   

        2009年「おと な り」(熊澤尚人監督)

 

2010年 汚れた灰皿賞(モクモク賞) (注2)

 「人間失格」、「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」、「パレード」、「アウトレイジ」、「トイレット」、

 「ノルウェイの森」の各製作者

 ・以上6作品を代表して、「ノルウェイの森」に汚れた灰皿賞を授与します。

 

 

 

<2010年無煙映画大賞の授賞式は以下のとおり行います。>     

 日時:5月29日(日)14:00〜16:30 の中で       

 会場:文京区民センター2階(東京都文京区本郷4-15-14)         

 主催:NPO法人日本禁煙学会(理事長 作田学)         

    〒162-0063 新宿区市谷薬王寺町30−5−201          

    電話:090-4435-9673 FAX03-5360-6736

 

(注1)PP(product placement) とは、映画やテレビの番組内で、広告主の商品を使い、認知やイメージを高めようとする広告手法。広告主は、商品を製作側に提供する。CMよりも商品に対する視聴者の重要度が高いという長所がある。反対に、商品の表現について製作側から制限される場合もある。製作者側も広告主も共同のキャンペーンが張れるというメリットがある。(経済ビジネス用語辞典より)

 

(注2)「汚い灰皿賞」(Dirty ashtray award)は喫煙シーンの多い映画に対して授与されます。

 

(注3)この企画は、タバコ問題首都圏協議会(代表 中久木一乗)が後援しています。