私は、ただいま提案されました議員定数の改正条例に関して、三つの問題点を挙げて、反対の意見を申し上げたいと思います。
まず第1は、この議会の定数はだれが決めるべき問題か、この問題であります。
先ほど、みわ議員の方から、少数会派、非交渉会派が排除されたというお話がございました。私はそれは小さい問題だろうと思うんです。私たちの意見を聞いてもらえない、それよりも、やはりこの議員の定数は県民が決めるべきじゃないですか。
県民の意思を公正に県政に反映させるために、定数は根幹となる問題ですから、県議会で例えば監査委員の選任などの場合には、当該の議員には外に出ていただく、除斥をするわけです。本来であれば、議員の報酬や定数というものは、みんなが除斥になって決まればいいんですけれども、実はそういうわけにはいかない。
ですから、定数や報酬を決める場合には、できる限り県民の意見を幅広く求め、その上で決定していく、これが必要なのではないでしょうか。
そのことから見て、今回の決定過程を見ますと、この検討委員会が置かれましたのが2月21日です。たった1カ月しかたっていない。県民の意見を広く求めるどころの話じゃないわけです。
今、県の方はパブリックコメントを求める基準を求めて、県政の根幹にかかわる問題に関してはすべてパブリックコメントを通さなければいけない、こういうふうにしているわけです。
しかし、県議会がこの構成、組織の根幹にかかわる問題を決めようというときに、県民の意見を全く聞くいとまもないまま、しかも非公開で、きょうこの採決に至った、この決定過程というものはまさに駆け込み、そしてつけ焼き刃の定数改正であるというふうに言わざるを得ません。これが第1点の問題。
前回のこの改正のときに、私は東京都議会ではこうしていますよ、検討委員会を設けて公開してやっていますよと、少数会派の意見も全部公開してやっていますよということを申し上げました。何ら改正をされていない。12近似都道府県においては、例えば愛知、兵庫、広島、正式の特別委員会としてこの定数の検討をしているわけです。本来であれば、このような対応が必要だったのではないか、このことを最初に申し上げたいと思います。
次、第2点は、先ほどもありましたけれども、この107名の定数を維持することが妥当か否か、この問題でございます。
この問題に関して、先ほども話が出ました98年の115名から107名への減員のときに、実は今回の委員長である斎藤達也議員が、こういうふうにここの壇上で提案説明されています。
「行政改革は執行機関だけの課題ではないという強い意識を議会としても認識をいたしている。現行の議員定数を削減することが、議会にかかわる最大の行政改革であり、地方公共団体は最少の経費で最大の効果を上げなければならないという基本理念に立脚する姿勢だ。」
先ほどの古沢議員のお話は、職員の方の定数と機械的に議員の定数の問題を比較しちゃだめだというお話でしたけれども、斎藤達也議員は8年前に、議会の行政改革の最大のものは議員の定数の削減だと、こういうふうにおっしゃったわけでございます。そして、みずからを含めた県の行財政改革を進めるに当たって、「先ず隗より始めよ」の精神なんですよというふうにおっしゃった。
で、議会が最初に115名から107名、6.9%削減をしました。そのことを、この「隗より始めよ」の精神が発揮されて、その後、今97年起点で見ると、職員の方は1万3,551人から1万1,720人、13.5%削減、こうなったわけですね。議会は最初に7%削減したけれども、今はもう職員に抜かれちゃったわけですよ。で、どうするか。
私は、斎藤達也議員が8年前におっしゃったように、議会が最大の行政改革を進めなければならないという精神に立つならば、今回、100人に減らすか、あるいはそれに見合う行政の議会の議会費の見直しを行って改革を行うか、どちらにしても、必ず今の職員が13.5%減っているんだ、それ以上の改革を議会はしなければなりません。
例えば、100人に減らした場合には、南足柄の配当率は0.501となりまして、どこかに強制合区をするということにはなりません。ですから、100人までは現行の選挙区を維持しながら、定数の削減ができるということがございます。
私は、この最大の行政改革、議会が取り組むべきだ、その立場に立って、定数の削減か、あるいは議会費の見直しか、このどちらかを最大限行うべきであろう、そういうような立場に今回の提案は立っておりませんので、反対をしなければならないと思っている次第でございます。
次に3点目は、この107人の定数、あるいは100人の定数、その定数の中で、どのように各選挙区の定数を割り振っていくのか、この問題でございます。
8年前、私はこの場で当時の斎藤達也議員に質問いたしました。107人に減員するから、一人区がすごく多くなっちゃうよ、今公選法が、その選挙区は、市あるいは郡、そして政令市は区に定めている、そして人口比例原則を定めている、これはこの神奈川県の現状から言えば、政令市が二つ大きくどっかり座っている、無理があるんじゃないですかということをただしてまいりました。
そのとき、斎藤達也議員は、「郡、市、区を単位とした制度は多様性を反映させるものとして定着しているが、分権が叫ばれる中で、検討すべき課題であるとの認識は私自身は持っている。」
当時は斎藤議員個人の認識だということで、ここで答弁をされたわけです。今回、この報告書の中で、この当時の斎藤議員の認識が今後の課題という形でここに出てまいりました。県土面積24%の指定都市2市に人口の55.8%が集中していると、これは議会としてどうするのか、人口比例の原則だけで議員の数を決めることが適切か、検討すべき時期に来ているんだということになったわけです。私はこのとおりだと思いますよ。本当は法の改正を求めなければいけない、そして、この原則に立つならば、この3減3増ではなくて、ほかの方法を選択するべきだということなんです。
最高裁の判決はこういっているんですね。
「公選法15条8項のただし書きで、人口比例の原則に修正を認め、特別の事情があるときは、おおむね人口を基準として地域間の均衡を考慮して定めることができる。定数配分規定が同項に違反するものでないかどうかは、当該規定が議会の裁量権の合理的行使として是認されるかどうかによって決するほかはない。」
この議会の裁量権の合理的行使、これを私はやるべきだと思います。
一次配当で、各整数部分に、今、政令市に47、それ以外に54議席が配分されている。小数点以下の二次配当を政令市に11、そしてそれ以外に5来ているわけですね。
私はこの小数点以下の部分は裁量権の合理的行使として政令市には原則認めない。その分を二次配当は政令市以外で積み上げる、こういう選択を私は今回はすべきだったのではないか。
報告書の中にあえてここまで今後の課題を書くのであれば、それに沿った定数の提案をするべきであったということを申し上げまして、ちょうど時間となりましたので、私の反対討論を終わります。
