「格差社会」の是正を求める意見書
政府の月例経済報告では、「景気は回復している」と上方修正されたが、生活保護世帯が100万世帯を超える一方で、所得上位25%の層が全所得の75%を占め、ジニ係数は過去最大の0.498となるなど国民の間の格差が大きく広がりつつある。世論調査では、市場経済優先の「小泉改革」によって日本社会が「勝ち組」に象徴される「格差社会」になりつつあると感じる人が7割にものぼっている。
この間、大企業はリストラや非常用雇用を増やして業績を回復させてきたが、規制緩和、自由競争が礼賛される中で、ライブドア事件や一連の耐震偽造・不正改造事件で明らかになったように「ミニバブル」に酔いしれている一部の「勝ち組」が法をも犯して利益追求に走り、各方面に多大な損害を与えている。
首相は、「負け組の人にもチャンスがあれば勝ち組になれるかもしれない」と答弁しているが、この4年間で就学援助を受ける児童生徒は4割も増え、有効求人倍率は都市と地方では3倍も差が開くなど、「格差社会」の進行で教育の機会均等は奪われ、地方の暮らし、中高年の雇用はさらに厳しくなっている。
これ以上の格差拡大は、日本社会をゆがめ、ますます活力を失わせることは明白であり、一刻も早くその是正が求められるところである。
よって政府は、一連の民活・規制緩和によって行政府が本来の「公」の役割を失っていないか、制度・政策の総点検を早急に行うとともに、今後、著しい不安定雇用の拡大に歯止めをかけ、税制改革や社会保障制度改革等の中で「格差社会」の是正に最大限取り組まれるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
