運動(有酸素運動と無酸素運動)について)
ダイエットを成功させるうえで重要なことは、正しい食事方法を身につけること(栄養バランスのとれた食事、カロリーの削減)、運動を採り入れて脂肪を燃焼させることの2点である。このことはダイエットをしようとする人のほとんどは理解していると思う。理解していても実行するにはそれなりの努力が必要であり、出来るだけ簡単な方法でダイエットを実行してしまう人がいるのもわからなくはない。しかし、簡単なダイエットの多くは極端な食事削減によって体重を減らすものが多い。一時期流行した一品ダイエットは人間の体がどのようにして作られているのかを完全に無視した理解に苦しむダイエットであった。
最近は栄養バランスの採れた低カロリー食品が数多くだされて来た。通常の食事から栄養をバランス良く摂取しカロリーを削減するには食事の献立を良く考えないと難しいこともあり、僕自身もカロリー制限するときはプロテインやビタミン、ミネラルなどのサプリメントを利用している。しかしこれらサプリメントも質の悪いもの(値段の割に)も多く、ある程度の栄養に関する知識を身につける必要があると思う。また、これらサプリメントや低カロリー食品は通常の自然の食品にはかなわない。自然の食品は各栄養素が効果的に働くようにバランス良く含まれており、また、現在でも働きが良くわかっていない栄養素も含まれているからです。このことは理解しておいたほうがいいでしょう(栄養についての詳細はトップページのデータベースにアップしています)。
エアロビックトレーニング(有酸素運動)は筋肉まで消費してしまうという話を聞いたことがあるかもしれません。だが実際には、心臓血管系を強化するために行う程度の比較的少ない量では筋肉がぺちゃんこになるようなことはありません。むしろ、脂肪と不要なカロリーが燃焼され、引き締まった筋肉が浮き上がってくるでしょう。さらにそうした効果に加えて、代謝を高め、心臓と肺の機能を強化し、心臓疾患やある種のがんの危険性も低下させるといったプラス面もあります。
今ついている体脂肪を落としたい、これ以上脂肪がつくのを避けたいと常に考えている人もいるでしょう。エアロビックトレーニングを行い、体のコンディションが向上するにつれて、細胞ではより効果的に脂肪が燃焼されるようになっていきます。インシュリン感受性の改善にもつながり、成人発症型の糖尿病や心臓血管系疾患の危険性を低下させる可能性もあるといわれています。
運動は無酸素運動と有酸素運動に分けることが出来ます。
無酸素運動はウエイトトレーニングなどのような強度が高く、短時間に急激なエネルギーを消費するような運動で、心拍数と呼吸の上昇度が高く、エネルギーとして主に使われるのが、体内に貯蔵されているアデノシン3リン酸とクレアチンリン酸で、筋肉と血液中に乳酸がたまるため、長時間パフォーマンスを維持することが困難です。ウエイトトレーニングは筋肉や骨を強化するのに効果的です。筋肉量が増加すると、消費カロリーが増加し太りにくい体を作ることが出来ます。また、骨を強化するには適切な栄養摂取だけでは不十分で、ウエイトトレーニングで骨に負荷をかけることによって筋肉と同様に負荷に耐えられるように強化され、結果として骨密度の高い健康な骨を作ることが出来ます。ダイエットする人はウエイトトレーニングを採り入れることをお勧めします。
有酸素運動はウォーキング、ランニング、水泳、エアロビックダンスなど強度が比較的低い、または中程度で比較的長時間(20分以上)つづけられる運動といえます。有酸素運動は無酸素運動と比較して心拍数と呼吸の上昇が緩やかで炭水化物と脂肪が運動によって働いている筋肉にエネルギーが供給され使用されます。(しかし、どんな運動も完全にエネルギー源を無酸素性代謝だけに頼るとか、有酸素性代謝だけ行われると言うわけではなく、その割合が違うと言うことです)
ウエイトトレーニングは大部分、いやすべてが無酸素運動といってもよいでしょう。それでも、セット間の回復の度合いは、有酸素性能力のレベルによって決まります。カンザス大学(ローレンス)運動生理学研究室長のジェフリー・A・ポタイガー博士は、「有酸素性能力が高いと、ウエイトトレーニングで負荷をかけた筋肉の回復は促進される。休養している間に、酸素の働きでエネルギーが再合成され、筋肉から炭素、アンモニア、乳酸などの老廃物が取り除かれるからだ」と説明しています。
では、ウエイトトレーニングで成果を上げるためには、有酸素性能力をどの程度まで高める必要があるのでしょうか。この答えは、簡単には出せません。ポタイガー博士は「エアロビックトレーニングの強度、継続時間、体力レベル、遺伝、あるいはトレーニング前にいつ、何を食べたかなど、さまざまなことにかかわってくる」といっています。科学的に見て唯一絶対の方法でなくても、自分にあった方法を見つけていくことで、成果を上げることができます。
体質を考える
自分にとってベストのエアロビック・トレーニング・プログラムを決めるための魔法の公式はありません。好みも含めてさまざまな要素が関係するので、いろいろな運動を試してみて、なにが最も効果的かを見極める必要があります。といっても、いくつかのガイドラインを知っておくと、正しい方向に向けてスタートできるト思います。まず自分の体質が、次の3タイプのどれに最も近いかを考えてみましょう。
内胚葉型
体脂肪がつきやすく、落ちにくい。ハードだが安全に行えるエアロビックトレーニングが必要。関節や組織への負担が最小の方法を選びましょう。
体重の重い人は、ステア・ステッパーや自転車がよいでしょう。
徐々にトレーニングを進めていき、最初は20〜30分間ずつ、週3〜4回の頻度から始める。徐々に回数を増やして、週5〜6回までもっていき、時間を徐々に増やしていきます。
中胚葉型
筋肉質なので、身長のわりに体重が重い。内胚葉型の人と同じように、腰痛や関節の痛みを起こすような種目は避けること。クロスカントリースキー・タイプのトレーニング機器や自転車が勧められます。
エアロビックトレーニングを新たにスタートする人は、週4〜5回、1回当たり20〜30分までとする。
目標に応じてトレーニング・サイクルを設け、トレーニング強度に変化をつけるのも効果的です。
外胚葉型
痩せ型のこのタイプの人には、ウォーキングやランニングで関節を痛めるなどの問題を起こりにくいでしょう。だが、このタイプの人も自分が楽しめる方法を選ぶことが第一です。
エアロビックトレーニングをこれから新たに始めるという人は、強度は中程度で1回20〜30分間、週3〜4日までに抑える。
有酸素能力の向上に伴い、頻度と時間を増やしていく。余分な体脂肪に気を使わなくてもいいタイプだが、むしろエアロビックトレーニングをし過ぎないように注意しよう。トレーニングをしすぎると逆効果です。
ターゲット・ゾーンを知る
エアロビックトレーニングの用語では、ターゲットゾーンとは、トレーニングの効果を最大に得るための運動強度を指します。脂肪代謝を促進し、カロリーを燃焼させ、心臓血管系の機能強化するためには、心拍数がターゲットゾーン、つまり目標心拍数の範囲内に入るようにして運動するといいです。
心拍数のターゲットゾーン(目標心拍数の範囲)は、次の公式を使って算出します。
@220から年齢を引く。
Aその数値に0.6を掛けた数値と、0.9(0.85という専門家もいる)を掛けた数値を出す。この間が、1分当たりの目標心拍数となる。
例えば、30歳の人なら
220-30=190 (190が最大心拍数となる)
190×0.6=114
190×0.9=171
となり、30歳の人の目標心拍数は、1分間に114〜171の範囲ということになります。
ただし、体調が悪い人、健康状態に問題がある人、薬を服用している人は、この式によらず、かかりつけの医師にターゲットゾーン(目標心拍数)について相談すること。心拍数のゾーンがわかったら、運動中の心拍数を測ってみよう。一般的に行われているのは、次の3つの方法があります。
●脈拍をとる
エアロビックトレーニングの時間中の半ばで、手首か首で脈拍をはかる。6秒間の目脈拍を数え、この数値を10倍して、1分間の脈拍とする。この方法はお手軽です。わたしも、エアロビックダンスやサーキットトレーニングをやっていたときこの方法で測っていました。
●主観的運動強度
算定した目標心拍数の範囲上はかなり幅があるので、そのどのあたりで運動しているかを知るためには、自分の感じる運動のきつさ(主観的運動強度)で判断する方法もある。1〜20の数値できつさが示されているので、(最もきついのが20)、この中の13〜15の範囲で運動するとよいでしょう。この方法は運動なれしている人はよいが、初心者はわかりにくいでしょう。
●心拍数計
胸部、手首、耳たぶなどにセンサーを取り付け、心拍数をチェックする方法です。運動器具には、心拍数を測定できるセンサーがついているものも多い。これらは最も正確な方法です。私がよく行っているエアロバイクは、耳たぶなどにセンサーを取り付け、心拍数をチェックする方法です。心拍数に応じて負荷が変化するので効率よくトレーニングできます。
脂肪燃焼に関するまめ知識
脂肪燃焼させるためには軽い運動を長時間を行った方がいいのか、それとも時間は短くても、きつい運動を行った方がいいのか?と疑問に思われたことがあると思います。これは、場合によって違います。高強度、短時間の運動で使われるエネルギーが、低強度で長時間の運動と等しい場合もあるが、運動の継続時間が同じなら、運動の強度が高い方が総消費カロリーは多くなります。強度が高ければ、消費されるカロリーも脂肪も多い。一方、低い強度では、トータルの消費カロリーは少ないが、脂肪が使われる割合は多くなります。
一例として挙げてみると
| 1分当たりの消費カロリー | 使われる脂肪の比率 | 総消費カロリー | |
| ジョギング(20分間) | 10kcal | 50% | 200 kcal (うち脂肪:100 kcal) |
| ウォーキング(20分間) | 5 kcal | 80% | 100 kcal (うち脂肪:80 kcal) |
| ウォーキング(30分間) | ↑ | ↑ | 150 kcal (うち脂肪:120 kcal) |
ここで、ウォーキングでは、ジョギングより長時間運動しなければ、多くの脂肪が燃焼させられない。ウォーキングを同じ20分間で辞めてしまったら、脂肪の消費カロリーは80
kcalになり、この場合はジョギングの方が燃焼されられる脂肪が多い。だが、ジョギングはきつくて出来ない人もいるだろう。スピードウォーキングには有酸素運動としての効果もあるし、ひざや足首、足を痛める恐れも少ない。自分にあった無理なく続けられる運動を採り入れよう。
最大の効果を上げるために
有酸素運動は体力の向上にも、健康にもさまざまな効用を持つ。外見を変える効果も素晴らしいが、もっと長期的で、より重要な効果は、体内に現れる。心臓血管系の働きの効率が良くなるに伴って、代謝に変化が現れ、究極のフィットネスにさらに一歩近づくことができるのです。
有酸素運動を行うと、カロリーが消費され、運動の継続時間と強度に応じて脂肪が燃やされる。だが、運動を終えた後にも、脂肪の燃焼が続くことは知っているだろうか?トレーニングを終えた後に、筋肉のグリコーゲンを補充する必要があり、脂肪酸を使ってATPが作られる。次に大量のエネルギーが必要になる時の準備には、脂肪も使われるのです。行った運動がきつければきついほど、グリコーゲンを補充しなければならない量も多いので、それに使われる脂肪も多くなります。
心臓の強化についていえば、有酸素運動を行えば、安静時の心拍数が減少し、1回の拍動で心臓から送り出される血液の量(1回拍出量)が増加するという効果が得られます。つまり、心臓の効率が良くなるのです。心臓が強化されて、全身に血液を送るためにそれほどハードに働かなくても済むようになり、1回でより多くの血液を送り出すことができるようになる。エアロビックトレーニングを行うことによって血圧を下げ、その結果、心臓発作などの危険性を低下させることができる。こうした効果が、たった30分間のエアロビックトレーニングを、週に何回か行うことで得られるのです。健康的に痩せるためには、ぜひ、運動を採り入れていただきたいと思います。
自分にあったエアロビックトレーニングのプログラムを見つけるためには、まず目標はっきりさせる必要があります。何のためにトレーニングをするのだろうか? 考えて見ましょう。
●脂肪燃焼/心臓血管系の健康の向上
一般に、目標心拍数の範囲の低めの心拍数で運動すべきですが、運動時間の長さにもよります。20分間しか運動しないのなら、強度は上げる必要があるし、45分間続けるのなら低めで行うべきでしょう
●心肺能力の強化
心臓、肺の能力向上、つまり循環器系機能の効率を高めるためには、目標心拍数の範囲の中ほどから上限に近い数値で、20〜30分間運動するとよいでしょう。
●上級レベルのパフォーマンス向上
無酸素性代謝のエネルギー供給過程を主に使うようになる手前の高強度の運動は、有酸素的な持久力が最大限に高められるだけでなく、低強度の運動よりも消費カロリーが多い(より多くの脂肪が消費されることにもなる)。目標心拍数の範囲を上限近くの数値でトレーニングします。
私の場合のエアロビックトレーニング
私の場合、最初の1ヶ月半(7/17〜8/31)は心拍数120〜130の比較的低強度で運動を30分程度行っていました。まず、体に運動することをなれさせるためです。9月からは、さらなる体力の向上を目指して、心拍数150前後でトレーニングしています。
私の場合、エアロビックトレーニングにエアロバイクを使用していますが、上述した説明のように心拍数をターゲットゾーンにもって行ける運動であれば何でもよいのです。たとえば、家事をされている方であれば、掃除、洗濯、料理をするときに動作を大きくし、動くスピードを速くするように心がければ、運動効果が出るでしょう。毎日することに付加価値をつけてやればいいのです。家事をしながら、同時にエアロビックトレーニングをしているんだと思えば、少しは楽しめるかも。
また、エアロビクスやDDR、パラパラなど自分が楽しく出来るものを探して見ましょう。続けるのが一番重要です。
トレーニングを始めるにあたって
綿密な計画を立ててウエイトトレーニングをしている人は、さらにエアロビックトレーニングを組み込むのは面倒だとか、耐えられないとさえ思うかもしれません。ウエイトトレーニングをするはずの貴重な時間を割いているのだとは考えないことです。そうではなく、これは必死に作り上げた筋肉を浮き立たせるためのトレーニングであり、セット間の回復能力を高めるため、心臓や肺といった重要な器官の機能を高めるためにトレーニングをする時間であると思いましょう。
同じことを何度も繰り返すと思われるかもしれませんが、これまでのウエイトトレーニングのプログラムに、エアロビックトレーニングをいつ、どこで加えれば最も効果があがるのかは、各自が自分で見つけなければなりません。運動の組み合わせやスケジュールをいろいろと変えて、最高の効果につながる方法を見つけ出しましょう。
アドバイス
@自分にとって1番続けやすい時間帯にエアロビックトレーニングを行いましょう。
A最初の2〜3週間は時間を短くし、15〜20分間ずつ、週2〜3回としましょう。徐々に負荷を増やしていく。ウォームアップとクールダウンもしっかり行うことと、水分を十分にとることを忘れないようにしましょう。
B心から楽しんで行える種目を見つけよう(それが無理でも、嫌いな運動は避けること、上述参照)。
Cトレーニングについて、毎回詳しく記録しておく(時間帯、トレーニング時間の長さ、運動の種類、どう感じたかなど)。プログラムに変化を加えるときは、新しいプログラムと、それまでのものと比べてみましょう。
Dいろいろなことに挑戦して、自分に最も効果がある方法見つけましょう。
テストステロンを刺激する(補足)
エアロビックトレーニングの効果を知るために、科学の専門知識は必要ない。必要なのは運動することです。とはいえ、ここで研究結果を1つ紹介しておきます。シューらは、6人の男性を被験者とした研究で、トレッドミルでの30分間のランニング直後に、テストステロン量が平均27.4%増加したことを認めています。これまでは、テストステロンの生成を増やすためには高強度の運動が必要と考えられていた。しかし、この研究の被験者の運動強度は、最大酸素摂取量の80%だった。「Journal
of Strength and Conditioning Research」によれば、この研究では、運動を始めて20分後には血清テストステロン量の増加が見られ(20.7%)、運動終了10分後で25.7%、20分後でも21.6%増加していたという。だが、性衝動の上昇を期待しているのなら、長時間の効果は期待できない。運動終了30分後には、血清テストステロン量は元のレベルに戻っている。