花と実

 花は何のために咲くの? 実や種はどうしてできるの?
 それに答えるには,小・中学校の理科教育はあまりにも貧弱です。それは,花から実へというつながりが分かりやすい教材だけ,全国どこでも扱える教材だけ扱うからです。このような事例は,数多く扱うことで,身の回りの植物がいろいろ見えてくるのです。残念ですが,現在の教科書では豊かな教材を与えることを規制されていて,世の中がよく見えないようになってしまっているのです。せめて,このサイトでは,私が提供しうる写真を豊かに載せます。
 なお,具体的な授業プランについては,『最新小学理科の授業5年』(民衆社)をご覧ください。

 これは,シクラメンです。シクラメンの花が終わった後,まるい物ができていました。
 職員室の同僚が,「これは何ですか。」と聞いてきたので,私は答えました。
 そう,これはシクラメンの実なのです。私も初めて見ましたが,花が咲いたら実ができるということを改めて実感しました。


 稲の実は見たことのある人が多いと思います。稲の種ならもっと多くの人が見ているかな。
 となれば,花は咲くのでしょうか。

 白く小さい物が出ています。これが,稲の花です。
 目立たない花なので,風媒花だと思っている人がいますが,実は自家受粉しています。ですから,品種改良の時には,花が咲く前にというか白い花が外に出る前に受粉させてしまうのです。
 コシヒカリが風媒花なら,隣の田んぼで安い品種を作られてしまうと,最悪。ちゃんとしたコシヒカリにならなくなってしまいます。
 では,ツバキはどうでしょうか。ツバキの花を知っている人はたくさんいると思いますが,ツバキも花が終わったら実がなるのでしょうか。

 ツバキの花は右だと分かるでしょう。左はというと,これがツバキの実です。リンゴではありません。
 よくよく葉を見ると,ツバキだと分かるでしょう。
 次は,スオウです。

 スオウはマメ科の植物です。
 木の枝を見る限り,「どこがマメ科だ」とぼやきたくなるところですが,実を見れば一目瞭然。マメのような実がなるのです。
 次は,カリン酒などでお馴染みのカリンです。

 カリンは大きな実を付ける植物ですが,花もきれいです。
 次は,サンゴ樹の花と実です。
 赤い実が印象的なので,サンゴ樹というのでしょう。でも,実だけがなるようなことはありません。
 実の前には,必ず花の時期があるのです。

 赤い実といえば,ナンテンを忘れてはいけません。
 誰でも知っている赤い実,ナンテン。
 これも実がなる前には,花を咲かせるのです。

 まだまだ赤い実はありました。
 これは,百両です。
 百両の赤い実がなる前には,ちゃんと花が咲いているのです。

 赤い実ばかりではありません。
 いろいろな実があるので,これは実が何であるかを当ててみましょう。
 私の左手と同じぐらいの大きさの花。何の花でしょう。

 そこから落ちた1つの花がこれです。
 これだけ大きくすれば,おしべやめしべが分かるでしょう。
 さて,答えはこれです。

 答えはこれです。バナナ。
 バナナの実がなる前にも,ちゃんと花が咲いていたわけですね。
 野菜の花も見てみましょう。

 これは,ハクサイの花。ほとんどアブラナと一緒です。
 畑には,他にもいろいろありまして,こんなのも咲きました。

 これは,コンニャクの花です。 詳しくはこちら
 コンニャクは芋を食べるのですが,種子植物の仲間だと分かります。芋は実ではありません。
 コンニャクは,サトイモ科です。
 同じサトイモ科のミズバショウ,サトイモの花も見てください。  ミズバショウ サトイモ

 では,この実はなんだと思いますか。

 トマトと思った人,残念でした。
 これは,ジャガイモの実です。
 ジャガイモの花が咲いた後,なかなか実がなることはありません。ですから,芋が実だと思っている人もいるくらいです。
 実がなかなか出来ないということは,品種改良も大変です。詳しくはこちら
 今までに実がなったのは,キタアカリ,トウヤという品種でした。左がキタアカリ,右がトウヤです。トウヤの方が実が大きいです。

 ちなみに,これらの花と実は,バナナを除き茨城県内で撮影した物です。(バナナは,オーストラリアの熱帯圏内) 季節ごとの植物の様子を見たい方は,「庭の植物図鑑」をごらんください。

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