たのしい理科こばなし2005年3月20日発売 増刷完了
 前作,『おもしろ理科こばなし』は,小学校高学年以上を読者と想定してました。
 小学5,6年生はもちろん,中学生にも好評を得ることができました。
 でも,3,4年生の子どもたちからも,「自分たちに読める本が欲しい」という意見をたくさん頂いてました。
 お待たせしました。そういう本ができます。
 小学3,4年生にも読める科学の本です。
『おもしろ理科こばなし』より読みやすく,図も多くてわかりやすい本です。
 ただ分かりやすいのではなく,5,6年生はもちろん,中学生でも「なるほどね」と思える内容があります。大人の人も,科学再入門用としてお子さんと一緒にどうぞ。
 お待たせいたしました。立ち読みコーナーを作りました。
  この本の一部をしょうかいします。
  ただし,本当の本の方が,絵や写真はきれいです。
  また,文章の一部,漢字の使い方がちがっています。ホームページでは,ふりがなをつけることができないためです。本では,ひらがなにするとかえって分かりづらいところは漢字で書いて,読みがなをつけてあります。 ここをクリック  書店のサイトへ  関連記事 
 ミスプリントがありました。申し訳ございません。 訂正(出版社のサイト
   1巻の訂正箇所 2巻の訂正箇所 直接リンク

 書店にお申し込みの際は,こちらのチラシをお持ち下さい。(PDF)

 秋田県南日々新聞に掲載されました。  中日新聞に掲載されました。
 東京新聞に掲載されました。
1 生き物とは 貝沼
2 植物と動物 玉井
3 サクラ 三浦
4 イチョウ 三浦
5 リンゴの仲間 荻野
6 ミカンの仲間 宮内
7 ドングリのなる木 三浦
8 キクの仲間 タンポポ など  竹前
9 ナデシコの仲間 ハコベ など 野田
10 シソの仲間 ホトケノザ など 荻野
11 アブラナの仲間 ナズナなど 竹前
12 イネの仲間 エノコログサなど 石渡
13 マメの仲間 カラスノエンドウ など 野村
14 たね集め たねのまかれ方 日外
15 海の中の植物 野村
16 どこを食べていますか 日外
17 何に変わりますか 宮内
18 草を食べる昆虫 小倉
19 木のしるをすう昆虫 市村
20 昆虫を食べる昆虫 辰見
21 昆虫の身のかくしかた 市村
22 昆虫のたまごの生み方 横須賀
23 さなぎは生きているの 宮内
24 昆虫の冬ごし 平松
25 シカと昆虫のつながり 野田
26 集団でくらすアリ 石渡正
27 ホタルとまわりのかんきょう 石渡
28 昆虫でない虫たち 鈴木勝
29 海の動物たち ヤドカリなど 三島
30 カタツムリ 市村
31 メダカとフナ 横須賀
32 オオクチバスとブルーギル 横須賀
33 カエルの仲間 横須賀
34 トカゲの仲間 平松
35 ツバメ 大森
36 カラス 市村
37 ネコ 横須賀
38 タヌキ 野田
39 ライオン 石渡
40 ヌー 宮内
1 光 かげで遊ぼう 日外
2 光 かがみで遊ぼう 木村
3 ふしぎなかがみの世界 野村
4 音が出ているとき 関口
5 音が出る物を作ろう 上田
6 ストローてんびんを作ろう 須藤
7 物の大きさ 重さは変わる? 須藤
8 重さはたし算できる? 須藤
9 金魚の体重をはかってみよう 木村
10 重さのない物はあるの? 須藤
11 王かんをこわさないで体積ははかれる? 横須賀
12 形が変われば体積も変わる? 宮内
13 体積のない物はあるの? 宮内
14 物の重さと体積のたし算 須藤
15 温度ってなあに? 貝沼
16 物の温度が変われば体積は? 貝沼
17 温度計をつくった人たち 加藤
18 物と物でないやつ? 須藤
19 空気は物かな? 鈴木勝
20 見えない空気にも体積がある 宮内
21 空気の体積をはかるには? 市村
22 おしちぢめられる空気のひみつ 市村
23 空気に重さはあるの? 大森
24 物の温度を上げていくと? 市村
25 物の温度を下げていくと? 貝沼
26 鉄やアルミのなかま 金ぞく 上田
27 金ぞくと電気はおともだち 上田
28 豆電球テスターで調べよう 関口
29 乾電池の二つのきょく +− 横須賀
30 豆電球を使って作ろう 日外
31 じ石につく物・つかない物 野村
32 砂鉄をさがそう 荻野
33 じ石のきょく NとS 野村
34 じ石の正体は? 荻野
35 鉄もじ石になる? 宮内
36 太陽の動きと方位 横須賀
37 月の見え方・動き方 北川
38 地球は回っている 三浦
39 星座を作る星たち 日置
40 星を見つけよう 日置
検討委員さん
清水祐樹
石川晋
青野裕幸
橋本頼仁
舩田優
水間 武彦
成田 直
安永卓生
原田二郎
はせゆうじ
吉田安規良
工藤良信
三橋 勉 
浅賀宏昭
小田泰史
鈴木 久
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絵 岩間佐和子
立ち読みコーナー 

1巻12 イネのなかま    石渡

【エノコログサ】
  「エノコログサ」という草の名前をきいたことがありますか。では、「ネコジャラシ」はどうでしょう。この2つは,同じしょくぶつの名前です。
 道ばたや花だんに生えてくるのですが,ざっ草としてぬき取られたり,じょ草ざいというくすりでからされたりします。でも,たくさん生えてくるので,夏から秋にかけてふさふさしたほをつけているようすをいろいろなところで見ることができます。 
【この名前はどうしてついたの?】
 「エノコログサ」は漢字では「狗尾草」と書きます。「狗」はむかしの「犬」をあらわす字なので、「エノコ」は犬の子になります。「ロ」は,おっぽの「尾」がなまったものです。つまり「エノコロ」は「犬の子の尾」といういみでつけられたといわれています。この草のほがゆれているのを見ていると,子犬のしっぽに見えてきませんか?
 「ネコジャラシ」という名前は、この草のほをネコの前でふるとよくじゃれついてくるところからきています。みんなの中にも,こうして遊んだ人がいることでしょう。
【エノコログサのなかまとイネ】
 エノコログサには「アキノエノコロ」「キンエノコロ」など,たくさんのしゅるいがあります。むかし話に出てくる「粟(あわ)」というしょく物もエノコログサのなかまです。むかしの人は粟を畑で育ててよく食べていました。

 みんなはイネをじっくりと見たことはありますか? 
 じつはイネもエノコログサとよくにているのです。葉は細長く,すじがまっすぐ入っています。くきは中が空っぽでふしがあります。根はひげのように細い根がたくさん出ています。このようなとくちょうをもつ植物は,どれもイネの仲間で「イネ科植物」といいます。それで,エノコログサもアワもイネ科植物に入れられています。(つづく)


こん虫の冬ごし  平松

 春から秋にかけて、私たちのまわりにたくさんいたこん虫たちも、冬になるとぱったりといなくなってしまいます。みんな死んでしまったのでしょうか?
 でも、また春になるとたくさんのこん虫に出会うことができます。寒い冬の間に、こん虫たちはどうしていると思いますか?
■次のいのちへバトンタッチ
  冬になると死んでしまうこん虫は、死ぬ前にちゃんとたまごをうんでおきます。 バッタやコオロギは、土の中にたまごをうみます。土の中は土の上よりもあたたかですし、つめたい風もあたりません土の中は土の上よりもあたたかです。たくさん雪がふれば、つもった雪がきびしいつめたさからたまごを守ってくれます。
 
 親は寒さで死んでしまいますが、土の中では新しいいのちが春をまっているのです。
 卵からかえって、幼虫で冬をすごすこん虫もいます。カブトムシのよう虫は、寒くなるとどんどん土の中へともぐっていきます。ふかいところにもぐれば、その分あたたかいからです。さむさのきびしい北海道では、1mももぐることがあります。そして、次の夏に成虫として地上にすがたをあらわします。
 モンシロチョウやアゲハチョウは、サナギで冬をすごします。モンシロチョウのよう虫はキャベツのなかまなどを食べるので、キャベツ畑の近くの木やかべに、モンシロチョウのサナギがくっついているはずです。(つづく)


 外国からきた生き物たち(オオクチバスとブルーギル)横須賀


 セイヨウタンポポやセイダカアワダチソウといえば、外国から日本に入りこんではえている植物です。 このように外国から入ってきて日本にすみついている植物をきか植物といいます。同じように外国から日本に入り、自然の中でふえている動物をきか動物といいます。
 みなさんはどんな動物がきか動物か知っていますか。
 じつはアメリカザリガニは,アメリカから持ち込まれたきか動物です。
 他にもたくさんのきか動物がいますが、ここでは、さいきんになって各地でふえすぎて問題になっている、オオクチバス(ブラックバスともいう)やブルーギルについてしょうかいしましょう。

1 きか動物が増えるのはなぜ
 オオクチバスやブルーギルといった魚が、日本の湖や沼でふえています。
 むかしから日本の湖にも魚はたくさんいたのに、魚がふえすぎて問題になったという話はきいたことがありません。なぜ、オオクチバスやブルーギルはふえすぎるのでしょうか。
 1つめは、小魚からこん虫まで,動きのある小動物なら何でも食べてしまうことです。このため、どんどん食べて早く大きくなります。
 2つめは、天てき※が少ないということです。オオクチバスやブルーギルをえさとする魚がいないためかくじつに数がふえていきます。
   ※ある生き物をとらえてころし、ふえるのをおさえるはたらきがある生き物
 3つめに、オオクチバスの親は生まれたたまごや小魚を親魚がまもるせいしつがあります。
 このようなせいしつから、オオクチバスやブルーギルがふえて、湖や沼にむかしからいた魚が食いころされてしまうのです。
 びわこでは、エビ、フナ、アユ、モロコなどがブラックバスによって食べられてしまい、年ごとにとれる量が少なくなっています。(つづく)   【オオクチバスとブルーギル】
9 金魚の体重をはかってみよう 木村

 教室でかっている金魚の水そうをみんなの前にもってきて、先生が質問しました。
「この金魚の体重をはかるには、どうしたらいいでしょうか?」
「かんたんだよ。金魚をとりだしてはかりにのせれば、すぐに体重が分かるよ。」

「それでは金魚がかわいそうよ。弱ってしまうかもしれないわ。」
「えーと。それじゃ,まず水そうごと金魚も一しょに重さをはかる。そして、あみでそうっと金魚をすくって、別の水そうにうつす。金魚のいなくなった水そうの重さをはかって、さっきの重さからひけば、金魚の重さが分かるんじゃないかな。」
「さんせい。それならいいわ。その方法できっと分かると思うわ。」
「金魚がくるしまないみたいなので、その方法でためしてみましょう。」

 さっそく先生は台ばかりをもってきて、教たくの上におむきました。水そうは重いので、理科室にあったビーカーを使いました。
 先生がビーカーに水を入れて、水そうの金魚をすくってその中に入れました。台ばかりの上にのせてしばらく目もりがとまるのをまってからよんでみると、507gありました。
 次に金魚をそうっとすくって、水そうにもどしました。水だけになったビーカーをまた台ばかりに乗せました。
 台ばかりの目もりを読むと、502gありました。
「分かった。金魚の体重は5gだ!」
「507−502=5で、5gというわけね。」
「そうですね。このように直せつはかりに乗せられない物でも、はかれる物をくふうして重さを調べて計算をすると、重さが分かることがあるのですね。」

26 《鉄やアルミのなかま 金ぞく》 上田

「ねえ、金ぞくってどんなものか 知ってる?」
「聞いたことはあるけど・・・」
「じゃあ、鉄は?」
「鉄なら、知ってる。針金とかは、鉄でできているでしょ?」
(写真2−26−1)
「そうだね。ほかにもあるよ。」
「はさみの、切るところも鉄だよね。」(写真2−26−2)
「そうそう。身の回りには、鉄でできている物がいっぱいあるよね。じゃあ、
アルミニウムは、知ってる?」
「アルミニウム? アルミホイルなら知ってるけど・・・」
「そうそう。そのアルミホイルは、アルミニウムでできているんだよ。」
「じゃあ、アルミ缶っていうのも、アルミニウム?」
「そう。アルミっていうのは、アルミニウムのことなんだ。」
「そうなんだ。」

■道具と材質と物質
 はさみの切る部分には鉄が使われています。(脚注)アルミホイルにはアルミニウムが使われています。鉄やアルミニウムの他に、つりのおもりには、なまりが使われています。電線の中の電気を通す部分には銅が使われています。

 「はさみ」や「つりのおもり」、「電線」などは道具の名前です。そして、これらの道具に使われている材料は、鉄・アルミニウム・鉛・銅などの物質です。このとき、鉄・アルミニウム・鉛・銅は、材料の物質ですから、材質とも言います。
 また鉄という材質は、はさみに使われていても、針金に使われていても、鉄という物質は同じです。ところが、たとえば針金には、鉄以外にアルミニウムや銅など、別の物質が使われている物もあります。
 これら道具の材質になる鉄・アルミニウム・鉛・銅といった物質は、かたさや重さ、色などがそれぞれちがっています。ところが、これらの物質には、次のような共通する性質があるのです。

脚注1 はさみの刃には、鉄以外に、ステンレスや、セラミックという非金属金属の材質も使われています。

■ピカピカ光る
 ひとつは、みがくとピカピカと光ることです。アルミホイルは、はじめからピカピカしていて、その特徴がよくわかります。くぎや針金も新しいときはピカピカに光っています。
 中には、アルミ缶のように、あまりピカピカしていないように見える物もあります。そんなときは、みがいてみましょう。アルミ缶の底に、ねり歯みがきを付けて、ぬのでこすってみましょう。しばらくこすっていると、ピカピカ光ってきて、物がうつってくるのが見えてきます。

 つりのおもりも、あまり光っているようには見えませんが、ぬのでていねいにこすっていくと、ピカピカに光ってきます。

32 砂鉄をさがそう 荻野

●磁石につく砂
「学校の砂場に、磁石につく砂があるの知っている?」
「磁石につく砂?」
「うん、砂鉄っていうの。」
「へえ。でも、その砂鉄って、砂なの?鉄なの?」
「砂でも、鉄でもないの。本当の名前を磁鉄鉱といって、鉄鉱石のなかまなの。」
「鉄鉱石?」
「そう。鉄の原料になる石のことよ。」
「でも、山地にあるはずの磁鉄鉱がどうして学校の砂場にあるんだい?」
「どうしてだと思う?」
「もしかして、学校がある所は昔、山だったの?」
「そういう学校もあるかもしれないわね。でも、多くの学校はそうでないの。磁鉄鉱が入っている砂を運んでくるのよ。」

●砂鉄のふるさと
「どこからだろう。砂がたくさんある所と言えば,海岸だけど。」
 砂の多くは、海岸や川原から運ばれてきます。砂は石が川の上流から流されてくる間に、石と石がぶつかり合って、だんだん石が小さくなってできるのです。また、海岸の岩などが波や風でけずられることでも砂はできます。
《32-2 砂鉄のとれる所の絵》
 海岸の砂浜を見渡してみると、砂の色が黒っぽく見える所があります。そこは、砂鉄の集まっている所です。砂鉄は、岩手県久慈地方、神奈川県三浦地方、島根県の奥出雲地方など、いろいろな所で見られます。
 また、砂鉄は砂だけでなく、土の中にも混ざっています。畑などに使う鹿沼土には1、00gの土の中に1gほど。赤玉土には100gの土の中に1.5gほどの砂鉄が含まれています。《32−3 土の中の砂鉄の割合の絵》
「少しは勉強になったでしょ!」
「うん。さっそく庭の土から砂鉄をさがしてみるね!」
 早速磁石を使って,たくさん砂鉄を集めました。
「たくさんとれたよ。」
磁石を使うと、砂鉄がたくさん集まりました。

●砂鉄が磁石につくのは
「それじゃ,なんで砂鉄は磁石につくか分かるかな。」
「鉄の原料だからでしょ。鉄が磁石にくっつくのだから、鉄の原料が磁石にくっつくのは、当たり前じゃない?」(31話)
「それはどうかなあ。鉄の原料ではあるけれど、鉄と同じ物だったらさびるよね。特に海にあったら,鉄は簡単にさびるはずだよ。」
 大人でも砂鉄を鉄だと思っている人がいるくらいですから,間違えるのは無理もありません。ただ,鉄が金属だということを思い出せば,分かります。
砂鉄はピカピカ光ってないし,川を流れていくうちに割れてしまうのが,金属ではない証拠です。そうです。砂鉄は鉄ではないのです。
*注 実際の本では,多少表記が異なります。ひらがなが多くなりますが,場合によっては漢字にふりがなが振られます。
*イラストの担当は 岩間佐和子さんです。
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