状態変化

 どんな物でも,温度によって,固体,液体,気体と姿を変えます。
 例外は,熱分解する物です。砂糖の気体を作ろうと思っても,普通,加熱すると分解してしまいます。
 教科書通りに学習すると,「温度によって物の姿が変わる」という認識が得られません。それは,「まさか,こんな物でも状態変化するの」というのをやらないからです。水を中心にして学習することの問題点です。
 では,食塩を液体にしたり,鉛の固体→液体→固体をやったりいろいろ確かめた子どもたちは,どんな感想を持ったでしょうか。
 どうぞ,お読みください。

○ダイヤモンドの沸点(炭素)が4200度だから,原爆の熱で一瞬のうちに気体になってしまう。もし,広島や長崎にダイヤがあったら,気体になってたかもしれないと思いました。(Tさん)
 *そうなったでしょう。ただし,そこにいた人間もただではすみませんでした。その当時なくならなくても,50年以上たった現在でも治療を続けている人たちがいます。 宮

○印象に残っているのは,エタノールを気体にしたこと。
 ほんの少しのエタノールだったのに,ふくろがふくらんですごかった。500倍もの気体が出るとは思わなかったし,ビックリした。
 理科の実験は,自分の想像よりもすごいことが起きるから楽しい。
(Iさん)
 *自分が想像するから,予想外のことが起きて楽しいと思えます。実は,科学の出発点は,実験ではなく想像・空想・予想なんだ。 宮

○エタノールが,熱すると何百倍にもなるのがスゴイと思った。
 でも,分子が飛び回っているだけなので,ふくろに入っているエタノールは,さわるとブニプニしていた。 (Nさん)
 *このように,1億分の1のミクロの世界と,見えるマクロの世界を結びつけて考えることは大切。分子が「見える」ようになるといい。 宮

○特に実際に実験を見た食塩が液体になるのがスゴイと思った。
 その食塩の液体の入った試験管にマッチを近づけたら,火がついたのがすごかった。しかも,その試験管は,形が変わってしまった。
(S君)
*800℃という温度は,食塩にとっても見ている人にとってもただごとではない温度だね。 宮

○小学校のころは,塩が液体や気体になるなんて考えなかったけど,今はいろいろな物の融点や沸点を知りたい。それで液体や気体になるのが分かるから。固体から液体になるとき温度が上がらないのは,不思議だった。(S君)
*熱は温度を上げるだけでなく,状態変化をさせるために使われることもある。だから,状態変化しているときには温度は変わらない。 宮

○食塩は液体になるかを考えて,私は絶対水などを入れない限り液体にならないと思っていた。けれど,融点が800℃だから,800℃になれば液体になることを知ってすごいなあと思った。融点は物質によって違うから,低い温度でも液体になっちゃう物があるんだなあとおもった。 (Oさん)
*今ある気体は,沸点がきわめて低いということだね。とんでもなく低い温度で沸騰したから,今,気体なんだ。 宮

○鉄さえ気体になってしまうなんて,あんな重い鉄が気体になるのを見たいと思った。太陽に地球を丸ごとほおりこんだら,海の水が全部なくなって,食塩も気体になってしまうのかな。太陽はおそろしいと思った。(K君)
*確かに太陽の表面ではそういうことになります。私たちはどうしても地球上のことで想像しがちですが,宇宙に目を向けると変わった視点から想像できます。   宮

 融点・沸点をこんな感じで理解できるのは,素晴らしいことだと思いませんか。


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