ブタの解剖
学校での解剖が,あまり行われていないという話を聞きます。
でも,やればやっただけのことはありますよ。
では,とりあえず,手始めにブタの解剖から紹介いたしましょう。
ブタの解剖をすると,魚類の解剖で生えられない感動があります。哲学があります。
ブタは,雑食のほ乳類です。つまり,ヒトと同じです。
肉屋さんから,舌,食道,胃,小腸,大腸などのつながった内臓を買ってきて解剖すると,人間そっくりだと分かります。しかも,雌ブタの子宮なんかは,保健体育の学習で見る人の子宮そっくりです。
一生動き続けるために丈夫な筋肉でできた心臓,子孫をがっちり守るための丈夫な筋肉でできた子宮,などなど何のためにそうなっているのかがはっきり分かります。
確かにグロテスクですが,やって得られるものはその感情を乗り越えるでしょう。

小学6年生で,ブタの解剖の授業をしました。
2時間続きの授業で,ブタの内蔵を解剖していくものです。
みんなが小腸を持っています。
このように脂肪を切り取って腸を伸ばして持つと,その長さにビックリするわけです。
(この子達は,すでに高校を卒業した年齢。中には医学部に進んだ子もいます。)
<配慮事項>
写真をよく見れば分かるように,白衣,マスクを準備させています。
それ以外に,手が重要。
だって,初めて見るブタの内蔵なんか,触りたいと思わないでしょ。
ですから,ポリ袋を輪ゴムで止めた簡単な手袋をさせています。
これは,万が一ブタの内蔵に何かしらの菌その他がついていたとき,手を守ることにもつながります。
手袋は,すべて回収,焼却処分にします。その後,手袋を外してからも手洗いを良くさせます。
実は,外す瞬間が,一番汚れが付く危険があるときなのです。
予算があるなら,手術用の手袋を使わせますが,ない場合はスーパーのポリ袋と輪ゴムで十分です。
ぜひ,素手ではやらせないようにしてください。
切る作業は,基本的にはさみで行います。
メスはとりあえず必要ありません。
ところで,何を切っているか,つまり体のどの部分を切っているか分かりますか。
このように,すぐにラベルを置くと良いです。
肝臓の上の部分に黄色いものが見えますが,それは胆嚢です。胆汁がそこから出ていきます。
肝臓の隣にあるのが,舌。そうです。ベロです。
かなり長いんですよ。
では,解剖にトライしようと思っている方,頑張ってください。
なお,ブタの内蔵だけを入手してください。そうするには,教材屋さんの他に食肉処理場,肉屋さんにご相談ください。
いくら何でも,一等丸ごとの解剖は,素人では無理です。
<Q&A>
Q においは臭くないですか。
A 多少臭いです。
臭いと子どもたちの抵抗感が増えますから,できるだけ臭わないものを用意します。
どうすればよいかというと,新鮮なものを用意することです。
私は肉屋さんにお願いして,屠殺した次の日に学校に持ってきてもらいました。しかも,授業直前まで,プロ用の冷蔵庫に入っていたので大したにおいはしませんでした。
Q どうしても耐えられない子はいませんでしたか。
A いましたね。
そのような子もいると予想して,対策を考えておく必要もあります。
私の場合,避難させちゃいます。
軽症の場合,「ベランダに出て,そこで見てなさい」と新鮮な空気を吸わせました。
重症の場合,隣の部屋で読書している,つまり見せないようにして回復させる予定でした。しかし,そこまでする必要のある子はいませんでした。
Q 他に配慮することと言えば?
A 保護者会で,「ブタの解剖をします」と予告して,理解を求めたことです。
何のためにやりたいのかを,はっきり伝えました。
鈴木勝浩さんのページ ブタの解剖の様子が詳しく紹介されてます。
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