禁煙のススメ
<喫煙は誰でもやめられる>
宮内主斗
『脳内革命』を読んだ私は、二度と禁煙をする必要はないと確信した。
タバコをうまいと思って吸えば、βエンドルフィンが出るのだ。
その分,体には良いという話だ。
心置きなく、1日40本近く吸っていたと思う。夜中に起きてタバコを吸
う(吸うために起きる)のが1日に2回あったから、けっこうなスモーカー
であった。
体に悪いとかなんとかは、まるで考えずに吸い続けていた。
それから8カ月後、自分でも信じられなかったがタバコをやめてしまった。
そのころには,『脳内革命』を読んで勉強すると,看護婦の国家試験に
合格しなくなるぐらいいい加減な本であることが分かってきた。ようするに,
この本はトンデモ本なのである。
直接のきっかけは、医者の強い奨めである。
「このままだと、心臓の発作を抑える薬を常用するようになります。タバコ
や酒、カフェインの摂取をやめれば話は別です。特にタバコは絶対にダメ
です。」
この一言で、「タバコをやめよう」という決意が固まった。30代前半で
心臓病の薬を飲み続けるようになるなんて、最悪だ。
病院から学校に戻って(まったく、体がおかしくて年休取ったのに、放課
後事務仕事をやりに学校に戻るんだからすごい生活をしていたなあ。)まず
やったことは、買い置きのタバコを同僚に配ることだった。
1カートンまるまる残っていてもったいなかったが、同僚に貰ってもらっ
た。吸いかけの一箱も、同様にした。
「宮内さん、あなたは酒もギャンブルもやらないんだから、タバコぐらいの
楽しみをやめない方がいいよ。」
という優しい(?)言葉をかけてくれる同僚もいたが、とにかくタバコは手
許からなくした。教え子から貰った灰皿も、片づけた。
代わりに禁煙パイポをくわえた。
禁煙パイポは悪くないけど、タバコと違って吸い込める空気の量が少ない。
タバコと違って、違和感がある。
そこで、禁煙パイポを2本同時にくわえた。そしたら、ちょうどタバコを
吸っているような感触になった。これはよい。(ただし、周りからは変な目
で見られた。生徒達は、「宮内先生のニコ中がかなり進んでいる」と噂しあ
ったようだ。)
そのうち、禁煙パイポでも刺激が足りなくなった。そこで、刺激の成分で
あるメンソールを手に入れることにした。
薬局でメンソールの結晶を買い、それを禁煙パイポの綿の部分に差し込み、
ライターであぶって融解させて染み込ませた。
(メンソールは、針状結晶。融点も低い。うん、理科教師らしいことをした
なあ。)
このように、強力なメンソールの刺激のある禁煙パイポを常に2本以上ポ
ケットに入れておく日々が1カ月続いた。
1カ月を過ぎるあたりから、だんだんタバコのにおいがいやになってきた。
そのころから、禁煙パイポも必要がなくなってきた。
その後4カ月。タバコのにおいが大嫌いになり、自分の車で友達にタバ
コを吸わせないようになった。(同乗者のタバコが、これほど迷惑なものと
は初めて知った。)
このように、私でもやめられた。タバコは、明確にやめるという意志さえ
あればやめられると思う。
最初の一ヶ月を乗り切れば、多分大丈夫だろう。その間は、吸いたくて
イライラして生徒に優しく対応できないこともあったが、多少の犠牲はや
むを得ないだろう(ほんとかよ??)。
理科教師でありながら、自ら肺を大気汚染にさらしてしまって、言行不一
致に悩んでいるみなさん、がんばれば止められるよ。
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