GC-1 板橋グリーンカレッジ受講ノートから
板橋区では、ご老人を相手にして、「シルバー」とは言わずに「グリーン」と名づけた老人講座を
開催している。これは2年制で、最初の一年は教養過程、2年目は専門課程である。
受講者は60歳以上の男女で定員は150名。
大教室に、主として大学関係者を招いて、毎週月曜日の午前中2時間、年間20回開催している。
以下に、順不同でわたしの受講ノートを、少しづつUPしよう
受講日 演題 講演者
11/26/2001 「悪徳商法と成年後見制度」 村 千鶴子 氏(弁護士)
2/4/2002 「読書心理学」 村田夏子 氏(和洋女子大 助教授)
2/18/2002 「生き甲斐を探し求めて」 浜口晴彦 氏(早大 教授)
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「悪徳商法と成年後見制度」 弁護士 村 千鶴子 先生 (11/26/2001)
1. 消費者被害はここ10年間で3倍以上。かつ、この増加傾向が今も続いている。
2. 事業者に勧誘される被害が多い。
2.1 電話による勧誘では、リストラやリタイアの男性が被害に遭うケースが多い。
資格取得講座の勧誘、教材の販売などで、電話のみで成約まで持ち込んでいる。
2.2 自宅への訪問販売による被害も多い。
これらは、様々な口実をつけて上がりこむ。
彼らによれば、「玄関の扉を開けて貰えれば、成功率40%、上がり込めば60%」と
いう。買うまで帰らない押し売り商法なのである。
いろいろな例をあげてみよう・・・・。
2.2.1 シロアリの検査
シロアリの被害の有無の検査と言って、床下にもぐりこむ。
シロアリが居た、と言って消毒をする。・・・・勿論、代金は相場より高い。
・・・・ここで、こんな話がある。代金が高いくらいは、まだマシなのであって、
いい加減な消毒、つまり過度に消毒薬を撒かれて「シックハウス」となり、
その家に住めなくなってしまう被害もでている。こうなると悲惨である。
2.2.2 水質検査 「水道局の方から来た」と言って、浄水器の販売(2万−5万)、
整水器になると10万はする。
ガス器具の点検 「ガス会社の方から来た」と言って、24時間風呂やソーラー機器を
販売する。押し売りで問題になった「朝日ソーラー」がこれである。
消火器の点検 消防法が改正になり消火器の常備が義務付けられた、といって
消火器を売りつける。既に消火器を保有しているときには、その機器は
有効期限切れと言って、新しい機器を売りつける。
・・・・ここで、注意すべきは「・・・の方から来た」という言葉である。水道局、ガス会社の
方角から来た、ということで、別に彼らは、そこの社員だと言ってるのではない。
2.2.3 耐震検査 家屋の耐震検査をすると言って、床下に潜り込む。
・・・・そんなことで、耐震度合が分かる筈が無い。設計図を点検し家屋の強度を
測定しないと分からない。しかし、ご注意願いたい。身元も不明な者に、設計図
を見せるというのはどうであろうか。
2.2.4 屋根の検査 ご近所の屋根を修理したから、ついでに点検しましょうと屋根に登り、
わざと瓦を割ったり、トタン屋根を剥がして雨漏りするよ、と脅かす。料金は
格安と言う。
・・・・ところで、このような業者の共通点がある。それは「見積もりを出さない」ことである。
だから、終わるまで、どのような材料で、どのような工法で、料金がいくらかは、
終わってみないと分からない。終わってみて始めて、こんな筈ではなかった、という
被害を実感するのだ (>_<)
2.2.5 庭先や空き部屋に、ちょっと荷物を置かせて欲しい。
これは新手の悪質商法で、庭先や空き部屋に、ちょっとの間、荷物を置かせて欲しい、
と言う。それで、ちょっとなら、と承諾するとエライ目に遭うのだ。
荷物を置くや否や、業者は隣近所を回って、「お近くのXXXさんのところで、特別割引の
販売会をしますので、お出掛けください」と宣伝する。近所のXXXさんの関係者なら、
変な物は売るまいと、近所の主婦たちがゾロゾロやってくる。
XXXさんは、ハナシが違う、と思っても、ご近所の手前、今更、業者に苦情も言えず、
販売会が始まってしまう。近所の主婦たちは、お互いの虚栄や体裁もあって、高価な
品物も買ってしまう・・・・・。
2.3 催眠療法の暴力化 狭い会場に主婦たちを連れ込んで、買うまで帰さないという、
催眠療法の暴力化現象が不況の深刻化とともに出てきている。
2.4 「収益が得られる」を誘い文句にする
2.4.1 内職やモニター商法 内職やモニターになるのに、パソコン、イラスト機材などを購入
せよ、というもので、買っても仕事の依頼は殆ど来ない。
2.4.2 代理店商法 代理店になれば儲かる、として初期投資に商品を仕入れさせるもの。
仕入れても、結局は売れずに損をする。
2.4.3 資格商法 これで勉強すれば資格が取れると体験談を載せてセールスする。
ところで、体験談ほどマヤカシはない。あれは客観性が何もない。
クレームをつけると、「そのような体験をした」と言ってるだけで、必ず
合格するとは、どこにも言ってない、と業者は開き直る。
・・・「体験広告」はみんなそう。クロレラ、アガリスクなど健康食品の広告に多いが、
これらは、別に厚生省などの客観的効能評価がある訳では無い。単に効果があった、
という個人的な体験談であることを忘れてはならない (>_<)
3.クーリングオフ制度
このような被害を救済するためにクーリングオフ制度がある。
3.1 訪問販売、電話勧誘販売では8日間のクーリングオフができる。
3.2 内職・モニター商法に対しては、20日間のクーリングオフがある。
3.3 クーリングオフの仕方
契約を解除する旨の通知書を作成し、内容証明郵便で送りつける。
4.断る態度が重要
不用な物は、ハッキリ、断る。
断ったのに居直られたら、「消費者契約法」(2001年4月施行)で対応できる。
つまり、不退去・・・・帰るように言ったのに、居座られた
退去妨害・・・帰りたいと言ったのに、帰してもらえなかった
あとで大事になることは、いつ、どこで、誰が、何を、どのようにした、かを具体的に
証明できるようにしておくことである。
こんなハナシがある。
セールスマンが紙に書いて説明し、主婦がそのときは納得して購入してしまったら、
その説明した手書きの紙を返せ、と言ったので、では、破いて捨てますから、と目の
前で破いてごみ箱に捨てた。セールスマンはそれを見て、安心して帰っていった。
しかし、あとでダマサレタと分かった主婦は、ごみ箱から破った紙を丁寧に拾い集めて
それを貼り合わせて復元した。この紙が証拠となって、業者は言い逃れが出来ずに
主婦はおカネを取り戻せたケースがある。
5.成年後見制度
高齢化社会を迎えて、痴呆化した成年の救済が必要になってきた。
禁治産者、準禁治産者制度があるが、「戸籍が汚れる」として、利用者が極めて少ない。
そこで、成年後見制度が誕生し、痴呆の程度によって、次の救済(?)の段階がある。
5.1 種類
成年後見 本人の判断能力が全く無くなったとき
成年保佐 本人の判断能力が著しく低下したとき
成年補助 「保佐」ほどではないが、低下して心配なとき。
本人の希望があれば、補助人を選任できる。
任意後見契約 本人が元気な間に、あらかじめ、後見人候補者との間で、公正証書で契約をし、
東京法務局に登記しておく。
5.2 メリット
本人が被害に遭ったときに、後見人などが契約を取り消すことができる (^o^)
しかし、登記・宣告後の契約について適用されるから、被害にあってから慌てて登記しても手遅れ (>_<)
5.3 登記手続など
戸籍には載らないから、「戸籍が汚れない」
全国で東京法務局の登記簿のみに登記される。
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「追記」 (その一)
以下は「東京都消費者生活総合センター」のパンフレットからの追加です。
1.自宅に訪問されて
1.1 「今日限り」と執拗に、家の外壁、屋根、浴室などの補修工事を勧誘します。
工事内容の十分な説明がないので、高額だったりズサンだったりします。
1.2 「大手電話会社から来た」と言って、「黒電話は使えなくなる」と説明し、高額な多機能電話機を
売りつけます。
2. 路上で呼び止められて
別の会場に誘われて行ってみたら、日用品などをタダで配ったり、長時間、面白おかしく雰囲気を
盛り上げてから、最後に高額な商品を強引に売りつけられた
(注)催眠商法ですたい。この手のものは喫茶店などに引き入れて、英会話などの高価な教材、
百科事典、高価な化粧品の強引な売りつけ等々、いろいろあったよねぇ。
3. 電話が掛かってきて
超低金利の時代、「銀行に預けるより有利」「絶対に損しない」と、先物取引や証券取引を勧誘して
きます。元本の保証がなく、多額の負債を抱え込む危険があります。
「おかしいと思ったら消費生活センターに相談を !」
TEL 03-3235-1155 消費生活総合センター(飯田橋)
TEL 0425-22-5117 多摩消費生活センター(立川)
TEL 03-3962-3511 板橋区消費者センター(板橋)
「追記」(その二)
以下は、某TV放送をみて、わたしが某MLに投稿した原稿です;
さっき、「弁護士は見た」というTV番組を見てたら、悪質なビデオレンタル屋
というのをやってました。ビデオ好きな方はご注意を。
ハナシは次のようなものです。
ある男性が財布を無くしました。キャッシュカードやクレジットカード類は
警察に紛失届を出しましたが、ビデオのレンタル用カード(会員カード)は
届け出ませんでした。そのビデオ屋にも連絡しませんでした。
3ケ月ばかりたった頃、突然ヤ−さん風の取立て屋から、150万円の請求を
受けました。ビデオのレンタル料金が3ケ月延滞している、その52本分の
延滞料だというのです。
彼は身に覚えがないことです。払わないでいると、会社の方にまで電話で
取立て屋から請求が来る。たまりかねて弁護士に相談をしました。
弁護士が請求明細の提出を店側に求め、それを見てみると、同じビデオを
同じ日にまとめて何本も借りている。これは明らかに不自然だ、と店長を
問い詰めると、店長が白状して、勝手に店側ででっち上げたそうな。
なぜ、それが可能か ?
実は、彼が紛失したビデオ屋のカードは、その店に拾得者から届けられて
いたが、彼がその事実を知らないことを悪用して、カードの拾得者が借りて
延滞してる、というふうに店側ででっちあげたもの。
ビデオのレンタル規約には、カードの持参者を本人とみなして貸与し、その
延滞料金は本人が支払う、と書いてあるんだそうな。
アブナイ、あぶない。
みなさん、ビデオ屋のカードをなくしてはいませんか (>_<)
以上
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