- 旧乾邸 -

旧乾邸は乾汽船の創業者、乾新兵衛氏の居宅として、当時関西を代表する建築家である渡辺節の 設計で東灘区住吉山手に1936年(昭和11年)に建てられました。

1996年(平成8年)所有者の死去により国に物納され、神戸市が国と管理委託契約を結んでいます。
売却したら解体される恐れがあるのでNPOアメニティ2000協会では、2003年から内覧会やコンサートを開き保存と 活用に向けて努力されました。

2009年3月にも一般競売入札が実施されるようなので、2009年1月24日に最後の内覧会が開かれました。


住吉山手の高台に、神戸の市街地や海を見下ろす格好に建てられています。
持ち主であった乾氏は汽船会社の社長さんなので、ここから神戸港を眺めご自分の会社の船を 眺めておられたのでしょう。


入り口は建物の北側に作られており、使用人用、ご家族用、ゲスト用の3つの玄関があります。

 
大きな門をくぐります。

 
左手にゲスト用の玄関が。

 
エントランス

 

←エントランスの天井にはたくさんの穴あきがあったのですが、実はこれは灯り取りになっていて 日差しがとりこめるようになっていたようです。

→右の写真はゲスト用の玄関扉。
ガラス板に金物の飾りがついています。

 

 

扉を開けて

玄関を入るとタイル装飾が

目をひきます。

 

 

 
壁に掛かるタペストリー


★玄関ホール(1階)

玄関ホールは非常に暗いです。
そして玄関を入ってすぐ正面の明かりが効果的です。

タペストリーは広島の厳島神社。
海運業の乾家らしく海にまつわる絵柄で、渡辺節氏が寄贈されたといいます。

 
玄関ホールの窓

 

階段はチーク材でできていて、豪華な彫り物がほどこされています。
玄関ホールの全体はうまく写真に撮れませんでしたので、資料として写真が置かれていたものを 掲載しました。



★ゲストルーム(1階)

シャンデリアは当初あったものとは違うということです。
大きく南に開かれた窓から庭の木々が見えます。
そして建物が建った当初は神戸の街も高いビルなどなかったでしょうから 海が大きく広がっていたでしょう。

 

 
南に向いた窓

 
この窓が素敵!

 
二階の主人の部屋の
窓が見えます。

この窓はゲストがソファーに腰を下ろしてその高さから庭を眺めるのにちょうどいいように作られています。
とても素晴らしい開放的な窓です。

そして高い天井のゲストルームを見上げると、それはこの家の主人がゲストの様子を見れるように 窓がついてありました。

 

 

 ころあいを見計らってご主人は「ようこそ〜」と階段を降りながら商談相手に挨拶されたのでしょうか。

2階の階段からゲストルームを撮ってみました。


★ご主人の部屋(2階)

 

2階からゲストルームを
見ることができます。


天井の灯りは当初からのもの。




★奥様の部屋(2階)

すべてが和風に作られています。
 


 
和風の照明

 
数千万円という
作りつけのタンス

 
もう一度2階からゲストルームを。



★サンルーム(2階)

素晴らしい部屋です。
天井の照明も間接照明。
波をイメージしたガラス。
船の操舵室を思わせる部屋のカーブ。
ここから眺める街と海との様子は素晴らしいです。


 

 
素晴らしい眺め

 
波の模様のガラス窓

 
空調窓もおしゃれです。



★和室(1階)


 

あ、照明だけは
我が家と一緒♪(笑)

 

 


★食堂(1階)
 

食堂は庭を眺めながら食事をできるような素敵な空間です。
ソファが置かれていたので、入ってくる日差しに見学者の皆さんはよい気持ちになり うたたねをされていました。(笑)
ですので、このお気に入りの空間はちゃんと写真に撮れませんでした〜(残念!)


★蔵
 

2室の蔵です。

 
手前と奥の2室です。

 
扉が分厚い〜

 
蔵の中の金庫

 
蔵の内部

 
蔵へと続く道

蔵の前には日本家屋がありましたが、惜しくも震災で全壊。
貴重な建物を無くしてしまいました。
日本家屋の方からも玄関があって車が入れるようになっているようでした。
貴重なお屋敷を拝見し、保存されることに改めて一安心しました。
一時代を築いた神戸の海運王の足跡を見る思いでした。

2009.1.28 記

 

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