医療小話

 ワクチンの種類と考え方

 この春から夏にかけては麻疹(はしか)の大流行がみられ、水痘(水ぼうそう)、おたふくかぜ(ムンプス、流行性耳下腺炎)などの伝染性疾患も季節に関係なくみられます。ワクチンの接種率が低くなったためでしょうか。特に麻疹は重症疾患のひとつで(世界的には今も死亡率が高い疾患です)、ひどい咳と高熱で苦しむ子どもたちをみるのはつらいものです。風疹は子どもではたいてい軽くすみますが、中には肝機能障害や脳炎をおこしたり、さらに妊娠中の女性がかかると胎児に奇形をきたすことが知られています。おたふくかぜも子どもでは髄膜炎をおこすことがあります。水痘も数えるほどの発疹だけで軽くすむ子もいますが、アトピー性皮膚炎の子ではひどくなるようです。ただし最近では抗ウィルス剤が適用となりましたが高価です。その他発症はきわめてまれですが日本脳炎(蚊が動物を通じて媒介するため、これだけは周りの子が接種すれば集団免疫ができてうたずにすむというわけにはいきません。)、ポリオ(流行性脳脊髄膜炎、小児マヒ;東南アジアでは流行もあり、日本にないからと安心できる時代ではありません。)は病気が病気だけに万が一かかったら現代医学でも重篤な後遺症を残します。7歳半までに無料で受けられるワクチンはBCG、ポリオ2回、DPT4回、麻疹、風疹、日本脳炎3回と計12回、おたふく、水痘それにインフルエンザは任意接種で有料です。BCGとポリオは保健所で、他はすべて病院、診療所でうけられます。<母子手帳をみても多くて、うつ順番もわからないし、予定していると子どもが風邪ひいちゃうし>と特に仕事を持つご両親にとっての接種は大変なご苦労だと思います。小さな子に注射されるのはつらく、また接種に関する不安をお持ちのご両親もおみえでしょうが、主治医と納得いくまでご相談ください。

 正しい病気に関する知識を持ち、その子の健康状態や体質を考え、一人一人のスケジュールをつくり早めに接種したいものです。こどもの城クリニックでは感染のお子さまとは別にワクチン外来をもうけ、ご家族のご都合にあわせ上記のワクチンを用意しています。どうぞご相談、ご予約ください。

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