ひとりごと

 赤ちゃんはみている!

 このごろ小児科医やっててホントしあわせとおもうのはいろんなこどもたち、ママやパパたちに出会え、その成長を見ることが出来、うちのクリニックで病気を治したりや子育てのちょっとした手助けが出来たかなと思えるときです。

 初めての受診の時、赤ちゃんの抱き方もぎこちなく落としはしないかと看護婦が心配するほどだったマ-君、カズ君のママたちもこどもの成長とともにごりっぱ(失礼!)になられ、もう何人産んでも大丈夫でしょう。大泣きだったこどもたちも1才過ぎ急に泣かなくなり挨拶までしてくれます!赤ん坊でもこちらが目を見てあいさつするとオ-オ-っと手足バタバタさせて挨拶してくれるんです、絶対覚えていて挨拶してくれてるんだと思ってます。以前たまたまうどん屋でソンちゃん一家の隣だったとき、大人は気づかなかったのですが、夫が赤ん坊がハイハイしておまえに近寄ってくるぞというので見ると10ヶ月ころだったソンちゃんでした。ソンちゃんのパパママはお姉ちゃんとの食事で私には気づかず、行ってはダメでしょと引き戻し視線は合いませんでが、ソンちゃんはその後も食べながらこっちをみて手をふったりしゃべりかけたり、、絶対に”こどもの城のおばちゃんだよ!ママ!”といってました! ソンちゃんも当時は数回しかクリニックに受診したことはなかったのですが、顔は見覚えあり名前は後で思い出しました。

 ところで私とうちのスタッフの特技?自慢はこどもの顔、親を覚えていることです。ウッソ-!いやだ-!と思われるかたもお見えかもしれせんが、結構覚えてます。先日もレストランでであい、名前が思い出せず1週間気になってましたが1年半ぶりのカノンちゃん母子と思い出しました!我ながらよう覚えとったと感心しました!

 今日は一年ぶりにサラリン3才の予約が入っておりワクワク楽しみです。というのも以前は喘息で毎日のように通ってくれてましたが去年の冬、ロタウィルス腸炎で点滴連日でも回復せず、病院への紹介入院が遅くなり申し訳なく、その後も全く受診なかったので自分の至らなさに反省し心を痛めていたcaseでした。

 O型おおざっぱの私ですが結構小心者でいろいろ気になって仕方なく、病気の経過の長いcase、点滴したようなcase、親に十分お話しできず治療にご納得されていないと感じたcase、急に来院されなくなったcase、、心配で心配で夜も眠れないこともあります。小児科医、医師ってこういうものでしょか、次女が去って”空の巣症候群”の一年からはい上がり中高年の余生をきみまろ(もちろん綾小路)の漫談でしみじみ考えるようになった最近ですが、患者様と向かうとき、自分の人生が人格が赤ん坊、こどもたちの澄んだ瞳で見据えられていると感じます。

 10数年前小児循環器科の第一線でバリバリ働き自分より心カテ、動静脈ラインとりのうまい器用な医者はいないと自負し、家庭も子供もほおりだしてがんばってた?ころ、”母親を啓蒙する、病気を治してあげる、命を救ってあげる”のが小児科医の、私の役割と本気で思っていましたが、傲慢でした。

 こどもたちの眼差しに応えられるよう、小さなクリニックで出来る最高の小児医療を提供できるよう、優秀なスタッフに支えられ日々謙虚に誠実に努力していこうと思います。

 2004年4月20日

 

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