
柔和なるものは幸いなり
最近五木寛之の本に妙にひかれて、納得しています。自分も林住期とかの年なんでしょうね。
先日読んだ中に101歳の松原禅師との対話でこの言葉について語られ、昨年秋に癌で亡くなった父こそこの言葉に当てはまる人だったと、父が偲ばれ涙がでてきました。 聖書の言葉のようですが、穏やかに微笑をもって人に接し怒りを発しない人間は幸せになれるというように普通は解釈できるが、原典では、柔和であらざるを得ない、つまり人々の言葉に逆らうことができず、何を言われてもはいはいと従うしか生きる道のない、他人に対して怒りを見せることのできない、従順に頭を下げてへりくだって生きるしかない人にこそ本当に人生の幸せ、祝福がある、というような意味であると。
この本のタイトルは”いまをどう生きるのか-よりよく生き、よりよく死ぬために”です。
本当に悩み深く、生きていくだけでつらいと感じることも多い毎日ですが、私自身残された人生を誠実に生き、診療の場面ではひとりひとりに真摯な姿勢で向き合い、ほんの少しでも親御さんたちとお子様のことで共感できる小児科をめざしていこうと、柔和だった父を想いながら決意を新たにしています。父の介護やらスタッフの入れ替わりやらで自分自身迷いの多かったときに不愉快な思いをさせてしまったお母様たち、本当に申し訳ありませんでした。どうぞまたお越しいただけることを心から願っております。
2009年3月9日