ひとりごと

 贈る言葉

 近くの山崎川の桜も開花し始め、試練ともいえるいろいろなことのあった冬も過ぎさり、なんだかワクワクする春が訪れました。開院当時赤ちゃんだった子がもう卒園入学で、どの子も立派にご成長され、本当に皆さんおめでとうございます。

 私事ですが、先日(3/24)は学校行事では最初で最後のお休みを頂き、老母と一緒に(これも自分の卒業式には呼ぶこともなかった親孝行のつもり)娘の京都大学の卒業式に参列してきました。京都も桜はまだ一分咲き、お天気は良かったですが、夕方からは肌寒く、花見シーズンを1週間後に控えた京都としては落ち着いていました。医学部長の祝辞などを聞きながら、医師としての道を歩み始める若者たちに、いつしか30年前の自分を重ね合わせ感慨深いものがありました。医療情勢は一世代前と比べ格段に厳しくまさに茨の道でしょうが、健康にだけは気をつけて気概を持って歩んでいってほしいと親として先輩女医として心から願わずにはいられません。

 以下は、ある医学部長の卒業生への祝辞の一部ですが、掲載させていただきました。一臨床医としましても感銘受ける内容で、初心に返って日々皆様に真摯な気持で向き合って行きたいと思います。

 ”皆さんには、これから本格的に医療の現場に参加するにあたって、良き臨床医となることを目指して日々研鑽に励んで頂きたいと思います。良き臨床医の条件には、優れた医学医療の知識・技術のみではなく、良好な患者さんとのコミュニケーション能力があげられます。患者さんはひとりひとり異なった多様な人生の歴史と価値観を持ち、理解しやすい言葉の内容と範囲もひとりひとり大きく異なっております。皆さんの経験や創造をはるかに超える人生の経験をお持ちの患者さんの出会うことも少なくないものと予測します。患者さんとのコミュニケーションにあたり、医師は自らの発する言葉の重みを自覚していることが求められます。話した内容がどのくらい患者さんに理解されているのか、どのくらいの衝撃や、時には絶望的な響きを持って患者さんの心に伝わっているのかについて察知する、もしくは想像する姿勢が医師には必要であると思います。もちろん患者さんの心を100%察知し受け止めることは不可能なことであると思います。しかし、ぜひとも患者さんの心に寄り添う努力を行っていただきたいと思います。”

 2009年4月1日

 

PreviousBackNext
copyright(c) Kodomonoshiro Clinic all right reserved.