中学受験を咲かせるための国語

ここは中学受験を志している人と、そのご父兄の方のためのページです。何を勉強すればよいのか、どう勉強すればよいのか、最近の出題傾向はどうなっているか、などについての講座です。


入試問題傾向、国語の学習法、合格体験記、小論文模範解答などを掲載したメルマガ「桜を咲かせるための国語塾」を創刊しました。              ご購読は無料です。みなさま、ぜひ参考になさってください。 お申し込みはこちらからです 。

中学受験生対象の「漢字道場」を開講しました。ページの中ほどに入り口があります。みなさん、ぜひ挑戦してください。


中学受験国語講座第一講

中学受験は、日常の生活の中で自然と知識が身につく学習環境が 、何よりも大切!

 

 大学受験や高校受験と比べて中学受験は、御父兄の方にしても、教える側の私たちにしても、そして、受験生たちにしても、もっとも大変なのではないでしょうか。やはり、日ごろの勉強のレベルをはるかに越えているし、その学習範囲にしてもとてつもなく広いからです。また、クラスのほぼ全員が受験する高校受験とちがって、大半の児童の何倍もの時間を机の前で費やさなければなりません。

 また、受験勉強の動機づけもなかなか難しいですね。「こんなに辛い受験勉強を乗り越えた後に何があるのだろう」、「また、六年後に受験(大学附属校でなければ)しなければならないのだったら、高校まで公立でいいや」、「自分は私立中なんて行きたくないのに、親に無理矢理に受験させられている」などという声をよく聞きます。

 私自身も受験生がくじけそうになったとき、どうアドバイスしたらいいのかという特効薬はありません。受験生それぞれにいろいろなタイプがいるし、くじけそうになった理由もさまざまだからです。でも、どの生徒にも共通してアドバイスしていることがあります。

 それは、今まで私が教えてきた生徒たちのその後の進路を包み隠さず(実名は教えませんが)教えてやるのです。

 国公立に現役で合格して、俗に言う「エリートコース」に乗った生徒もいます。私立上位中学に合格しても、一浪して下位大学に受からなかった生徒もいます。大学在学中に結婚して子どもをもうけた生徒もいます。通訳になった生徒、弁護士になった生徒、税理士になった生徒、国家公務員になった生徒、塾の教師になった生徒・・・。いろいろなケースを正直に話してやるのです。

 私立中に入っても明るい人生をおくれなかった先輩たちの話をしても、小学生は受験勉強をくじけたりしません。むしろ、そうであってはいけない、こうあるべきなのだ、ということを無意識のうちに感じとり、じぶんだったら将来はこうありたい、という現実的な目標を形づくる参考になるようです。やはり、現実の話は説得力があります。生徒は非常な興味をもって聞き入ってくれます。

 中学受験生がくじけそうになるのは、自分の目標が明確ではないとき、つまり、「何が何だかわからないけれど大変だ」などと思ったときが多いようです。

 さて、具体的な勉強方法は次回からとして、今回は「国語の受験勉強の環境をどうつくるか」ということについてお話ししたいと思います。

 中学受験の国語で出題される範囲は、文章の読解問題ばかりではありません。国語の知識全般について問われるのです。俳句の季語についての問題や、机やたんすを数えるときの単位についても問われたことがあります。類義語や反意語、文学史、敬語、言葉のきまり(文法)など、大人でも答えられないような問題が出題されることもあります。そのような問題ばかりが出されるわけではありませんが、要は参考書に載っていないもの、机の上だけでは学べない知識も出題されるということなのです。

 では、それらの知識はどこで学べばよいのでしょう。やはり、家庭の環境の中で自然と身につけていくものではないでしょうか。漢字の読みや書き、文学史、言葉の使い方など、非常に多くのものを御父兄の方々はお子さんに教えられるはずなのです。

 よく、このような御父兄を見かけます。子どもが「この漢字、なんて読むの」とか「千円札の夏目漱石って、いつの時代の人なの」とか「この花はどの季節に咲くの」など、何気なく質問したときに、「自分で調べなさい、そのために辞典があるんでしょ」とか「塾の先生に聞きなさい」などのように、すぐに答えてやらない御父兄です。

 「自分で調べる習慣をつけるのが大切だ」と、そのような御父兄はおっしゃいます。私も確かにそのとおりだと思います。でも、道端でふと疑問に思ったことを、家に帰るまで覚えていて、忙しい受験勉強の最中に重い辞典をひっぱり出してきて調べるでしょうか?大人でさえ、自分で調べることはしないと思います。

「子どもが親に質問をし、それに対して親は答えない」ということは、その質問はしばらくの間、解消されない運命にあるのです。

 親子間の会話を通じて学習していくというのは、国語の知識に限ったことではありません。社会や理科はもちろんのこと、すべてのことについて大切であるように思います。理科で「花」について学ぶ機会はありますが、魚や野菜の種類についてはその機会はありません。以前私の教えていた生徒で、鯵を見て「まぐろ」と答えた子どもや、ひまわりの咲く季節を「春」だと答えた子どももいます。御父兄がわからなかったら一緒に調べてやってください。

 一日にひとつの質問、一年に365の質問をしてちゃんと365の答を得られた受験生と、質問はしたけれどまったく答えてもらえなかった受験生・・・。比べるまでもありませんね。むしろ、子どもに質問させる環境をつくるのが大切なのではないでしょうか。

 次回は、何をどのように勉強すればよいのか、塾の勉強はどのように消化したらよいのか、など学習の具体的な内容についてお話ししたいと思います。

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中学受験生対象 漢字道場開講

「桜を咲かせるための国語塾」の全国私立中学入試問題データベースより、首都圏トップ校の漢字の読みの問題を選んでクイズ形式にしてみました。10問ずつ出題しますので、みなさんもぜひ挑戦してみてください。道場の入り口はこちらです。


今月の参考資料

<近年の中学入試出典一覧>

年度 学校名  設問1・出典 設問2・出典
15 浅野 米原万里                     『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』 石川英輔『江戸のまかない』
  神奈川学園(B日程) 重松清『きよしこ』 大林宣彦『ぼくの瀬戸内海案内』
  鎌倉女子大中学部 高田敏子の文章より 宮脇昭の文章より
  北鎌倉女子学園(A) 村上慎一『なぜ国語を学ぶのか』 バーネット『秘密の花園』
  北鎌倉女子学園(B) 長田弘『子どもたちの日本』 梨本香歩『裏庭』
  北鎌倉女子学園(C) 森本哲郎『日本語表と裏』 角野栄子『魔女の宅急便』
  慶應義塾普通部 高田宏『旅・忘れ残り』 にしざきしげる『海にむかう少年』
  品川女子第1回 荒田洋治『自分を伝える』 米原万里                      『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』
  品川女子第2回 小沢牧子『「心の専門家」はいらない』 竹内紘子『まぶらいの島』
  品川女子第3回 野村進『脳を知りたい!』 ベンジャミン・ゼファニア『難民少年』
  聖光学院(第1回) 中川由布子『ちょいとかくせ』 日高敏隆『チョウはなぜ飛ぶか』
  聖光学院(第2回) 松永はつ子の文章より 笹山久三『四万十川』
  桐光学園(第1回A) 池田清彦『科学はどこまでいくのか』 山本周五郎『青かべ物語』
  桐光学園(第1回B) 斎藤孝『身体感覚を取り戻す』 阿部夏丸『泣けない魚たち』
  横須賀学院(1次A) 次良丸忍『くしゃくしゃ』 朝日新聞「天声人語」より
  横須賀学院(1次C) 壺井栄『母のない子と子のない母と』 齊藤孝夫『人間劇場』
  横浜女学院(A) 谷本美弥子『アフリカの角』 アイリック・ニュート『世界のたね』
  横浜女学院(B) なだいなだ『親子を考える』 江国香織『子供たちの晩餐』
  横浜隼人(第1回) 大熊孝『川がつくった川、人がつくった川』 内海隆一郎『もう止まらない』
  横浜隼人(第2回) 横山充男『少年の海』  
  横浜女学院(C) 川崎洋『ことばの力』 L・ノーマン『消えたメロディー』
  横浜雙葉 『「生きもの」感覚で生きる』 『日曜日の夕刊』

 

年度 学校名  設問1・出典 設問2・出典
16 浅野 ねじめ正一『鳩を飛ばす日』 樋口裕一『ホンモノの思考力』
  神奈川学園(A日程) マリア・D・ウィルクス               『十字路の小さな町』 大江健三郎『「新しい人」の方へ』
  関東学院(A) 金田一春彦『日本語を反省してみませんか』 向田邦子『父の詫び状』
  関東学院(B) 三宅泰雄『空気の発見』 宗田理『子供たちの戦友』
  関東学院(C) 耶月美智子『十二歳』 日高敏隆『春の数えかた』
  関東学院六浦(A) 岩合光昭『生きもののおきて』 いぬいとみこ『ツグミ』
  関東学院六浦(B) 井上靖『帽子』 吉野源三郎『君たちはどう生きるか』
  慶応義塾普通部 赤瀬川原平『千利休 無言の前衛』  
  北鎌倉女子学園(A) 只木良也『森林はなぜ必要か』 折原みと『翼のない天使たち』
  北鎌倉女子学園(B) 森毅『まちがったっていいじゃないか』 荻原規子『空色勾玉』
  北鎌倉女子学園(C) 辰濃和男『私の好きな悪字』 吉田甲子太郎訳『トム・ソーヤの冒険』
  品川女子第1回 瀬尾まいこ『7’s blood』 池部織音『世界がステージ!』
  品川女子第2回 梨屋アリエ『ピアニッシシモ』 河合雅雄編『ふしぎの博物誌』より     坂田宏志「人とアリの資源管理」
  品川女子第3回 江崎雪子『生命の樹』 大村はま/苅谷剛彦・夏子            『教えることの復権』
  聖学院(1回) 沢木耕太郎『ネクタイの向こう側』 五木寛之『夜明けを待ちながら』
  聖学院(2回) テレビ朝日アナウンス部              『アナウンサーの話し方教室』 ねじめ正一『赤チンの午后』
  聖光学院(第1回) 小池昌代                    『読書という行為の源をさぐって』 三浦綾子『塩狩峠』
  聖光学院(第2回) 恩田陸『上と外』 瀬尾まいこ『7’s blood』
  桐光学園(第1回A) 青木宏一郎                     『自然保護のガーデニング』 瀬尾まいこ『7’s blood』
  桐光学園(第1回B) 山極寿一                    『未熟がつくった人間の社会性』 小沢信男『若きマチュウの悩み』
  横浜中学(1次A) 清水義範『行儀よくしろ。』 宮部みゆき『ブレイブ・ストーリー』
  横浜中学(1次B) 養老孟司『養老孟司の<逆さメガネ>』 三田誠広『ペトロスの青い影』
  横浜女学院(A) 阿辻哲次『漢字のはなし』 バーリー・ドハーティ『ホワイト・ピンク・ファーム』
  横浜女学院(B) 小畠郁生『恐竜はなぜ滅んだか』 エーリッヒ・ケストナー『点子ちゃんとアントン』
  横浜女学院(C) 湯本香樹美『ポプラの秋』 長谷川眞理子『生き物をめぐる4つの「なぜ」より』
  横浜隼人(第1回) 根本正之『砂漠化する地球の診断』 氷室冴子『いもうと物語』
  横浜隼人(第2回) レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』 大塚篤子『海辺の家の秘密』
  横浜雙葉 『大人にならずに成熟する法』 『はじまりの記憶』

 

年度 学校名  設問1・出典 設問2・出典 設問3・出典
17 青山学院 川上健一『翼はいつまでも』 鶴見俊輔『恩人』 野末陳平『格調と迫力 名句・ことわざ366日』
  浅野 吉行淳之介『子供の時間』 辻信一『頑張っている人』  
  麻布 重松清『タオル』    
  栄光 大野和興『日本の農業を考える』    
  小野学園 岩井克人『「マイ・フェア・レディ」考』 山本文緒『試行錯誤はまだまだ続く』  
  開成 犬養道子『本 起源と役割をさがす』 長谷川摂子『椿の庭』  
  神奈川学園     (A日程) クリスティー・ホール『あるがままを受け入れて −新しいきずな− 』 五木寛之『不安の力』  
  慶応義塾普通部 手塚治虫『ガラスの地球を救え』 岡田喜秋『秘話ある山河』  
  聖光学院(第1回) 栗田有起『ABARE・DAICO』 大久保孝治『きみたちの今いる場所』  
  聖光学院(第2回) 池谷裕二『記憶力を強くする』 佐藤多佳子『サマータイム』  
  品川女子(第1回) 竹内真『自転車少年記』 千住博『絵を描く悦び』  
  品川女子(第2回) よしもとばなな『海のふた』 平田オリザ『日本語なるほど塾』  
  品川女子(第3回) hanae*『小学生日記』 『読書を楽しもう』所収                村上陽一郎の文章より  
  芝(1回) 黒田睦美・弘行『滅びゆくアフリカの大自然より』 フランク・パヴロフ『茶色の朝』  
  芝(2回) 鷲谷いづみ『自然再生』 桂望実『ボーイズ・ビー』  
  捜真女学校(A) 本田郁子・薫大和『人はなぜおどるのか 踊りがむすぶ人と心』    
  捜真女学校(B) 阿辻哲次『「部首のはなし」漢字を解剖する』    
  東京女子学園     (1回午前) 鷲沢萠『ほおずきの花束』    
  東京女子学園     (1回午後) 伊集院静『夕空晴れて』    
  東京女子学園     (特別) 志賀直哉『山の木と大鋸』    
  東京農大第一       (第1回) 水木しげる『ねぼけ人生』    
  東京農大第一       (第2回) 藤村久和『アイヌ、神々と生きる人々』 重松清『半パン・デイズ』  
  東京農大第一        (第3回) 金田一晴彦『ホンモノの日本語を話していますか?』 伊集院静『機関車先生』  
  フェリス女学院 野上弥生子『大石良雄』 柏木博『「しきり」の文化論』  
  雙葉 大林宣彦『芸術』    
  横須賀学院(1次A) 澤口たまみ『何たって、虫が好き!』 宮沢賢治『よだかの星』  
  横須賀学院(1次B) 市民ZOOネットワーク『いま動物園がおもしろい』 いしいしんじ『ぶらんこ乗り』  
  横須賀学院(1次C) 斉藤隆介『花咲き山』 篠塚栄子『16の消えないシャボン玉』  
  横浜女学院(A) 関野吉晴著『グレートジャーニー』作品解説より  伊藤整『風』 森英樹『国際協力と平和を考える50話』
  横浜女学院(B) 林望の文章より 佐藤二雄『テレビとのつきあい方』 夏目漱石『ガラス戸の中』
  横浜女学院(C) 朝日新聞の文章より ドーデー『最後の授業』 宮脇昭『森よ生き返れ』
  早稲田中学 河合隼雄『日本文化のゆくえ』    

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