大学受験で桜を咲かせるための現代文
今月の講義内容
現代文講座 第一講
参考資料・・・代ゼミのセンター入試問題・東進の大学過去問へのリンク
現代文講座 第一講
入試現代文は、瑣末なテクよりも「自分の語彙のレベルで文章を理解する 」のが、正解への最短距離!
入試直前になって私のところに、現代文を習いにくる人がたくさんいます。予備校で、長い間習っていたけれども、なかなか成績が上がらないというのです。
まず、本人の好きなように問題を解かせてみると、いろいろなところに線を引いたり、矢印をつけたり、丸で囲んだりして大変な騒ぎです。
現代文という科目は何のためにあるのでしょう?大学に入って専門書を読んだり、会社で種々の書類を読んだり、新聞を読んだりするときに、理解するための力をつけるためにあるのではないでしょうか?
私に現代文を習った生徒の問題用紙はとてもきれいです。だって汚れていたら、読み取れないじゃないですか。一時的に現代文の問題を解けたからといっても、それは偶然解けたに過ぎないし、何の役にも立ちはしません。それに、そのような文の意味を理解せずに解答をあぶり出すような解き方は、危険も非常に大きいのです。
「得意なジャンルの文章が出れば解けたんだけど」というような人が多いですよね。文の意味をまったく理解していないから、そうなってしまうのです。
「でも、難解な語彙が多いから、何を言ってるんだかわからない」と思っているでしょう?難解な語彙は、その文を書いた人が、その分野の専門家だから、専門的な語彙を使うのです。でも、その語彙がわからなくても文章の趣旨は理解できます。
実際の文章を用いた講座は次回からとして、今回は入試現代文の性質についてお話しします。
入試現代文といっても、いろいろなジャンルの文章がありますね。論説文、説明文、随筆、小説・・・。
でも、もっともよく出題されるのが、論説文や説明文です。およそ9割がこの種の文章なのです。ですから、この現代文の講座では論説文や説明文の読み方をお話ししていきます。
私は、論説文や説明文を「客観的文章」と呼んでいます。「客観的文章」とは何か?次の例を見てください。
1.A君は頭がいい。
2.A君はスポーツ万能。
3.A君はカッコいい!
4.A君は性格がいい。
5.A君はみんなに人気がある。
6.A君はお金持ち。
1.B君は頭が悪い。
2.B君は運動音痴。
3.B君はカッコわるい。
4.B君は性格が悪い。
5.B君はみんなに嫌われている。
6.B君は貧乏。
ある説明文に、上記のような内容が書かれていたとします。この説明文は何を説明しようとした文書なのでしょう?
A君とB君を比較して、A君の方が良い人だということを説明したものであるということは誰でも読みとれるでしょう。女子高生が100人いれば、例外なくA君を選ぶはずです。説明文や論説文の目的はそこにあるのです。「誰もが同じ結論を導き出せるような文章」つまり、誰から見ても(客観的)筆者の主旨が伝わる文章が、客観的文章なのです。
でも、小説は違います。頭が悪くて、スポーツができなくて、カッコわるくて、意地も悪くて、貧乏で、みんなに嫌われているB君に惹かれてしまう、そんな場面もあり得るはずです。そこが小説の読解の難しいところです。ちょっとした場面の雰囲気や細部の表現を読み取らないと、正解は得られません。やはり、読書量の蓄積がものをいうようです。
それに比べたら客観的文章の易しいことがわかっていただけたでしょう。筆者は読者を説得することに最善を尽くしているのですから。
どのような客観的文章にも、筆者の主張が含まれており、筆者はできるだけそれをわかってもらおうとしているのです。その筆者の意を汲んで、主旨を読み取ることがどうして難しいのでしょう。
「わからない語句がたくさんある」という声が聞こえてきそうです。でも、よく考えてみてください。たとえば、哲学についての説明文は誰が書くのでしょう?やはり哲学の専門家ですね。思想についての文章は?言語についての文章は?歴史についての文章は?そうです。どのような分野でもその道の専門家が、自分のもっている限りの知識を総動員して、読み手にわかってもらおうと必死に書いているのです。
でも、その主旨自体をとってみれば、なんのことはない。中学生、いや小学生でも理解できるものが多いのです。次回からは、実際の入試問題を使って、いかに論説文における筆者の主張が易しいものかを説明しますが、このことはよく頭に入れておいてください。
では、その難解な語句を駆使した客観的文章をいかに理解していくか。これを最後に説明します。
下の例文を見てください。
1.A社の車はDOHCターボ。
2.A社の車はパワーウインドウ。
3.A社の車はパワーステアリング。
4.A社の車はキーレスエントリー。
5.A社の車はオーディオがフル装備。
1.B社の車はSOHC。
2.B社の車は手動式の窓。
3.B社の車はパワーステアリング無し。
4.B社の車は自分でキーを差し込んであける。
5.B社の車はラジオだけがついている。
ずいぶん専門用語がたくさん使われていますが、この文を見て目を回した人はいないはずです。個々の専門用語の意味は理解できなくても、A社の車の方が優れているということは一目瞭然、、確実に読み取れたはずです。
個々の意味にこだわっているから、客観的文章が難しくなってしまうのです。主旨だけを読み取ろうとする意識があれば、わからない語句を無視しても、大切な部分に近づけるのです。
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