11 ケーブル式
ケーブルによる鉄道というと、まず、登山電車が思い出されるのですが、その他にもいくつかあります。
歴史的に見れば、かつては土木工事が大変だったため、急勾配の線路にせざるをえず、幹線の列車の引き上げに使われた時代もありました。これに関しては "創世記のアメリカ鉄道"など に詳しく書かれています。

ケーブルによる鉄道は大きく分ければ、車両とケーブルを常時固定しているものと、機に応じて固定したり解放したりできるもの(グリップ式)に分けられます。
私たちが山や観光地で見る登山電車は常時ケーフ゛ルに固定されています。
線路を使っていないので考察の対象外ですが、大規模なロープウェイやスキーリフトにはケーブルと車両(?)を駅で切り離すものがあります。
このタイプのグリップ式ケーブル鉄道はかって米国の路面電車で多用されましたが、今日まで残って運行しているのが、有名なサンフランシスコのケーブルカーです。
このタイプは本格的な鉄道に近いので分岐やクロスもあったのですが、クロスはともかく分岐に関しては、私、よくわかりません。
その他、ケーブルには動力が無いという特殊なものも少数ありました。 これはつるべ式にしつらえたケーブルの上と下にをそれぞれ到着した、動力付き電車を固定し、釣り合った2両の電車を自身の動力で交走させるというシステムでした。

ここでは手に入るわが国の登山電車の写真のみを、少し掲げます。
近鉄の生駒ケーブル分岐器です。
ここは同じケーブル鉄道が複線として設置されています。(左側にも線路が写ってます) それ以外は標準的なものです。

可動レールは一切ありません。
目次2で出した、片側ダブルフランジ、片側フランジ無しの車輪を使います。
同じ分岐器のフログ部分です。 すれちがう車両はそれぞれ基本レール側にダブルフランジ車輪を備えています。フログを通るのはフランジ無しの車輪です。
この近鉄のケーブルカーには踏み切りが存在します。 
業務用ではなく、ちゃんと警報機がついてていて、一般の歩行者が渡って行きます。 それどころか、隣の踏み切りは、自動車も渡ります。
なお、架線にパンタグラフ接触式のセンサーらしき(?)が設置されています。
以上のケーブルカーの分岐は両フランジ車輪の使用が前提ですが、森林鉄道などでは通常の車輪の貨車でケーブル鉄道を通す、必要もありました。
その場合はすれ違い部分のみ4本レール、その前後(上下?) が3本レールという仕掛けもありました。 それの証拠写真としては最近出版された"魚梁瀬森林軌道"(ネコ出版)に出ています。
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