「暮らしの中の仏教語」
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卓・座卓・ちゃぶ台
 皆様は食事の時食卓テーブルに向かっておられるでしょうか。それともお膳に向かっておられるでしょうか。昔の日本人はめいめい用のお膳を床ゆかや畳の上に並べ、これに食器をのせて食事をしておりましたが、江戸時代以降、食卓に向かうやり方が広まってきたようです。
 昔ながらのやり方は今「座敷の宴会」に見られますが、一般家庭では食卓で食べるようになったようですね。
 ところで卓には二種類あります。本来の卓は中国料理店で見られるように、足の長い高さのある机であり、椅子に腰かけて利用するものです。中国人はこれに卓ちゃ袱ぶというテーブル掛けを掛け、真中に各種料理を盛った器を置いて、各人がとりわけながら食べました。
 江戸時代に隠元禅師が渡来し、日本に普ふ茶ちゃ料理を伝えましたが、料理・・はとにかく、日本家屋にこの卓・と椅子・・はあまりフイット致しません。そこで、畳の敷いてある日本間にも普茶料理を出せるように、足を短くした卓、つまり座卓が考案されました。いわゆる卓ちゃ袱ぶ台だいの登場ですね。ついこないだまで、ちゃぶ台が家庭団欒の中心に据えられていたことは皆様御記憶でしょう。
 畳に座って使う卓だから座卓だなんて、いかにも日本人らしい発想で、卓も二種になりましたが、皆様には是非この卓の歴史と食事法の関係を知っておいてほしいと思います。
 さて、この座卓の上に普茶料理を出すようになりましたが、普茶とは「人々に茶を出してもてなすこと」にほかなりません。仏様に供えていたお茶を皆様にも飲んで戴こう。お茶だけでなく、少し精進料理も添えて・・・というわけで、黄檗宗の禅僧が江戸初期に伝えた中国風精進料理(渡来僧逹の出身地福建省あたりの料理)を普茶料理というようになりました。
中にはごま豆腐や巻繊けんちんなど一般化されたものも多いですが、万福寺や達磨寺で、一度本格的な普茶料理を食べてごらんになったらどうでしょう。禅僧の食べてた精進料理です。



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