「暮らしの中の仏教語」
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聖域・聖典

「この法律に聖典はない」などと誰かが発言しておりましたが
きっと<例外は認めない>と言いたかったのでしょう。
辞書で「聖域」を引きますと
@戦火などを及ぼしてはならない
A問題として取り上げてはならない事柄
等と出てきます。
その程度の解釈なら、前のような発言が出てくるのは当然かもしれません。

本来の聖域とはもちろん、清浄で尊い境地、
原語でいう
ニルヴァーナ(さとり)の世界を指す語ですね。
この世界では、凡人が入り込む隙間のない地域であり、
凡人が如何ともし難い聖そのものしかありません。

仏教教団は、この聖域(仏教読みではショウイキ)に憧れ、
聖域に住む人ブッダになることを目標とする人々の集まりと申せましょう。
聖域に住む人を聖人(ショウニン)とも呼んでいますが、
この聖人も時代とともに使い方が変化してきたようです。
仏教内部でも、上人(ショウニン)より更に尊い人ということで、
宗祖等を聖人(親鸞聖人、日蓮聖人等)と尊称しておりますね。


恐れ多いことですが、お釈迦様のように、ブッダの列に加わらんと修行するのが
仏教徒であり、史上、聖域に達した方々もたくさんおられるということです。

また、この聖人たちの残された書物を聖典と申し上げます。
経典と言えばいわゆるお経のみを指しますが、
聖典とは経・律・論の三蔵全体を指す言葉と言えましょう。
私達は仏教聖典に依って精進する必要があります。


とにかく、聖とは仏さまとおさとりに関する言葉でした。
他の宗教や政治家がこれを借用するのはかまわないけれども
聖域にあらざる聖域があったり、聖典にあらざる聖典があったり、
はては
聖人を名乗るペテン師がでたりすることがないよう、願いたいと思います。




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