「暮らしの中の仏教語」
日常使う私たちの日本語を学んで見ませんか
利  益




 リエキと読めば商業的によく使われて、もうけや得のこと、リヤクと読めば宗教的となって神仏の恵みのことをさすようですが、根元は
同じです。
 神様や仏様はもちろん人様も日常私たちに幾多の恵みを与えてくださっているわけで、私たちはその恵みによって生かされているのです。利益とはその恵みのことで、利益に感謝し、恩に報いるのが本来といえましょう。
 これをしたら、どれくらい利益があるかなどと、自分勝手に相手のくださる利益を計算しておりますが、利益はむこう様次第、自分から
利益を追求すると、かえって利益をいただけないことになるかもしれません。謝恩大売り出しなどといって、恩に報いながら利益をいただく方法もあるようですが、まず恵みに感謝する方を先にいたしましょう。
 もともと御利益といえば、仏さまが人間を益すること、つまり仏さまの教えに従うことによって得られる幸福のことでありますが、人間同志御利益をさずけあうことも大切です。舎利礼文の、「仏神カを以て衆生を利益す」というところはよく知られている文句ですが、修証義にこの利益する方法、菩薩行がよく説明されております。
 「衆生を利益すというは四枚の般若あり、一つには布施、二つには愛語、三つには利行、四つには同時、是れ則ち薩唾の行願なり」というのです。お互い物を与えあい、やさしい言葉で声をかけあい、人に役立つことを行ないあい、共に喜び共に悲しんで暮らせたら、この社会が一層明るく住みよいところになろうというものです。






                


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