精神障害者と就労・私達の意見

”精神障害者と自立”というテーマでは様々な自立の形態が模索されています。そして「何も就労にこだわることはない、精神障害者として堂々と社会資源を活用して生きていこうではないか」という呼びかけもあります。そういうことを前提に置きつつもやはり”就労”という問題は頑としてあり続けるでしょう。<
”就労”について考えるとき、病気を隠すか、隠さないかということが避けて通 れないこととして浮上してきます。今回はその部分を中心にみんなで思いを述べ合いました。 (1998年12月発行コミュニティみなと第17号収録)


(20代女性)
私はやっぱり障害者ということを言って、使える制度を利用してやっていかないとちょっと一般の会社に普通に就職するっていうのは無理だと思う。派遣会社やなんかはやっぱり隠さないと。前に日給一万円もらっていて、そういう会社はやっぱり障害者だと雇ってくれないからそういうときには私は隠しました。でも、一般のアルバイトではやっぱり言った方がいいと思いますね。

(40代女性)
私は、隠しても隠さなくてもどっちでもいい。別に隠したいなって気持ちはないけれども2〜3時間だったら隠してでもやれるんじゃないかなって思うんだけれども、それ以上だと隠して仕事をすることはできないと思う。薬の副作用で喉は渇くし、トイレは近いし…。それで、隠さないでやれるときには1時間に1杯か2杯のコーヒーとか麦茶を飲みますよっていうことをはっきり言ってトイレも近いですよって言って、その代わり時給は少なくてもいいですからって言って、入りたい。だから、本当は隠さないで、これだけ喉が渇くんだから、「おかしいなあ、あいつ水飲んでばっかりいて」って、誰でも私のことが目に付くから、私は、隠さないで就職できるものならそうしたい。その代わり、仕事は下手なりにもきちっとやりますよと…。

(50代女性)
今私は経済的に困っていないしもういい加減年だしこれから就職しようなんて事は思っていないんですけど、やっぱり自分で働いて報酬を貰うって言うことは嬉しいですよね。昔は私も少し働いたことがあるんですけど、普通に働いてるとだんだん遅れて言っちゃうんですよ。他の人と一緒にやっていけないのよ、なんか辛くなっちゃって。2週間くらいは調子いいんですけど、それからもう嫌になっちゃうの、他の人は知らないけどね。頭の回転が悪いのよね。もし私がこれから就職するとして、病気のことは言わない方がいいと思う。なんかあったときに疑いをかけられると思うのよね。強盗とか殺人とかの事件があったときに、容疑者にさせられちゃうんじゃないの。

(40代男性)
僕は、この間まで働いていた清掃会社がなくなっちゃって困っているんで、今はとにかく就職したい。職種についてはこだわっていません。就職するときはハローワークの障害者窓口を使いますけれど、会社の人には病気のことは言いたくない。言ったら就職できないと思う。

(20代女性)
私は大変かも知れなけれど事務補助の仕事に就きたいと思っています。それから、私は一度病気を隠してアルバイトしたけれども、そのときに自分が周りについていけないって分かったので、これからは障害者って事を分かってくれるところで働きたいと思っています。時間が長いのも困るし、病気を隠すとそれだけ相手に期待されてしまう。健常者としてもちろん見られますから、どんどん仕事を頼まれるわけですね。私としては出来ないんだけれど出来る振りをして結局疲れて次ぎの日行かれないとかになってしまうんで。だからって、休みたいって事じゃないんですけど…。

(20代男性)
病気のことは出来れば隠して就職したい。病気のことを言って就職したら自分が助かることもある反面、そういう目で見られても自分も傷つくから…。

(30代男性)
僕は清掃の仕事をやりたいと思っています。就職の仕方は、新聞広告やハローワークやいろいろと試したい。就職するときには別に障害者って名乗らなくていいと思う。まあ、言って会社が理解してくれればいいんですけど以前の職場を考えるとたぶん理解してくれないと思います。

(40代男性)
僕は前に職業センターを通じて職場実習に出て、そのときにパニックを起こして駄目になっちゃったから就職は怖い。だけど病気はやっぱり隠さないでそうやってセンターとかを利用して就職した方がいいと思う駄目になっちゃったけど。分かってもらって就職しないと、隠して入ったってどうせばれるんだから。ばれてから文句を言われて惨めになるより、分かってもらって入った方がいいと思いますね。例えば調子悪くなったら上司に言って休むとか、「こういう病気を持っているので普通の人よりちょっと集中力がないので」と言っておくとか、或いは「調子が悪くて我慢しきれないので早退します」とか、そういうことも隠していると言えない。

(50代男性)
僕は音楽で生活をしていたときはバンド仲間に病気のことは言ってなかったよ。別に言わなくて困らなかったし。必要があれば病気のことも言いますでしょうけど、必要なければ言わないよ。言わないで就職したら病院のこととかちょっと困っちゃうかも知れないけどね。

(50代女性)
私はもう就職しませんけど、やっぱり障害者でも認めてもらえるようなお仕事があればいいと思います。やっぱり薬を飲みますでしょ。だからどうせ分かっちゃうと思います。

(40代男性)
俺は家の仕事をやらなきゃいけないから就職は今は考えていないけれど、隠すか隠さないかって事はケースバイケースだと思うね。前にみなと工房にいた人で、今職場にすごく理解してもらって働いている人がいて、ああいうのはいいなって思うし、僕の友達で隠してばれちゃってクビになっちゃったっていう例を2例知っている。だから隠すのも大変だろうなって思う。何かからばれちゃうみたいなんだよね。何かの書類からばれたらしいよ。あと、俺の例で言うとね、みんなに病気を知ってもらって入ったところがあったんだけど、それだと、ちゃんと働くことによって精神障害者の誤解を解くことにつながるんだよね。僕は隠す必要はないと思うね。でも隠して就職したこともあって、そのときは同じ病気の友達の一緒に働いていてその人は隠さないで働いていたんだけど、なんか隠しても隠さなくてもどっちでも変わらない幹事がしたよ。隠しても隠さなくてもいいと思うし。隠したとしてもばれたらばれたでいいと思うよ。

(40代女性)
病気がなくなれば就職したいです。手がのろいかも知れないけど、仕事がしたいです。お母さんにお金あげたい。あと、貯金もしたい。

(50代男性)
僕はこのままで終わるつもりはないんですよ。もう一度やっぱり就職したいですね。病気は隠して就職しますね。今までもそうしてきたし。職種によっては病気があると就職できないこともあるんですよね。まあ、本当は作業所みたいに病気を分かってくれるところで就職できれば一番いいんだけどね。そんなところがあればすぐに行きますけど、まあ、ないですよね。



TOPへ戻る


ご意見はminato@pop06.odn.ne.jpまで