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減価償却

税法では、次の要件に当てはまるものは減価償却資産とします。

(取得価額+諸費用)が10万円以上

1年以上使用可能なもの

使用することによって、価値が下がる

10年・20年と長期間使用できるものであっても、10万円未満の物は取得した年の費用にすることができます。費用にせずに、減価償却資産にしても良いのですが、通常は費用にします。

また、形があるものだけが減価償却資産(有形固定資産)ではありません。特許権・商標権、コンピュータのソフトウェアーのように形のない物も、上の要件に当てはまれば減価償却資産(無形固定資産)になります。

 

 

■ 取得価額

自動車を購入するときは、本体価格の他に税金(自動車取得税・重量税など)や保険料が必要です。これらの諸費用のうち、取得のために必要な費用は自動車の取得価額に含めます。

 

■ 減価償却の意味

建物でも、自動車でも、機械でも、使用することによって価値が下がっていきます。この目減り分を費用にしていくことを、減価償却(償却する)と言います。また、減価償却によって費用に回される部分を、減価償却費といいます。

取得時

資産価値

1年目

資産価値

費用

2年目

資産価値

費用

 

3年目

資産価値

費用

 

 

資産価値

費用

 

費用=減価償却費

 

 

       

 

残存価額(*)

     

残存価額はいわゆるスクラップ価格なのですが、税法では

●有形資産については取得価額の10%と定めていました(但し、5%になるまで償却できる)。

無形固定資産は残存価額=0

平成19年度の税制改正で、有形資産の残存価額は廃止され、取得価額の全額を減価償却することができるようになりました(ただし、廃棄・売却などしない限りは、1円の備忘価額を残す)。

 

 

■ 耐用年数

何年間使用可能か … これは一概に言えません。例えば全く同じパソコンであっても、使用頻度(営業中は使いっぱなしの事業所もあれば、週に数時間しか使用しない事業所もあるかも知れません)、製品のバラツキによってまちまちです。

耐用年数は、本来は事業者が適正に見積もるべきものですが、税法では法令で決めています。これを「法定耐用年数」といい、種類・用途・細目ごとの一覧表になっています。これに従わないで税務申告すると、後で修正を求められることになるので、ほぼ100%の事業者がこれに従っています。

 

 

■ 償却方法

減価償却費の計算は定額法又は定率法によって行います(その他特殊な方法もありますが、稀)。

税法では資産の種類によって、償却方法を定めています。

●無形固定資産 … 定額法

●建物 … 平成10年以降に取得したものは、定額法しか採用できません。

 

平成19年度の税制改正前では、次のように計算しました。

取得価額100万円、耐用年数10年の有形固定資産の場合

定額法

毎年同じ額だけ減価償却します。

(取得価額100万円−残存価額10万円)×0.1= 9万円

定率法

毎年同じ率で減価償却します。償却額は初め大きく、徐々に小さくなって行きます。

期首帳簿価額×償却率=減価償却費

〔年度〕 

〔償却費〕

〔帳簿価額〕

1年目

1,000,000×0.206= 206,000

794,000

2年目

794,000×0.206= 163,564

630,436

3年目

630,436×0.206= 129,869

500,567

4年目

500,567×0.206= 103,116

397,451

10年目には帳簿価額が10%になる率が 0.206 です。

定額法・定率法とも初年度で丸々1年間使用していない場合は、月数按分します(営業権は按分不要)。

初年度償却額×使用月数(端数切上げ)/12

法定耐用年数の最終年には、帳簿価額(残存価額)が取得価額の10%になります(端数処理で若干の誤差が生じます)が、継続使用していく場合は更に5%まで減価償却できます。上の定率法の例でいえば

12年目

帳簿価額 … 62,786

13年目

62,786×0.206= 12,933 ですが、 62,786−12,933=49,853 になるので 62,786−50,000=12,786 が13年目の減価償却費で、これ以上は減価償却できません。

 

平成19年度の税制改正 で、償却方法が大きく変わりました。

取得価額100万円、耐用年数10年の有形固定資産の場合

定額法

毎年同じ額だけ減価償却します。

(取得価額100万円×0.1=10万円 ( 但し最終年度では1円を残すため 99,999円 )

定率法

毎年同じ率で減価償却しますが、普通に計算した償却額が、期首帳簿価額÷償却残年数(均等償却額)未満になる年度以後は定額法に切り替えて償却します。

何時切替えるか、切替えた後の償却率はいくらになるか ⇒ ここに判定するのは煩雑なので耐用年数に応じた一覧表になっています。

償却率=0.250

償却保証率=0.04448 、償却保証額=1,000,000×0.04448=44,480円

期首帳簿価額×償却率=減価償却費

〔年度〕 

〔償却費〕

〔帳簿価額〕

1年目

1,000,000×0.250= 250,000

750,000

2年目

750,000×0.250= 187,500

562,500

7年目

177,980×0.250= 44,495

133,485

改定取得価額

8年目

133,485×0.250= 33,371

33,371が償却保証額未満となるので

133,485×0.334=44,583

を償却額とする

88,902

改定償却率

9年目

133,485×0.334=44,583

44,319

10年目

133,485×0.334=44,583

44,583>44,319-1 となるので

44,318 を償却額とする

1

 

 

 

■ 一括償却資産

取得価額が10万円以上かつ20万円未満の減価償却資産は、一括(減価)償却資産として扱うことができます。

資産種類・耐用年数に関係なく、3年間で均等償却することができます。通常の減価償却資産として扱うか、一括償却資産として扱うかは任意です。

 

13年取得分

14年取得分

15年取得分

16年取得分

17年取得分

13年

1/3

 

 

 

 

14年

1/3

1/3

 

 

 

15年

1/3

1/3

1/3

 

 

16年

 

1/3

1/3

1/3

 

17年

 

 

1/3

1/3

1/3

 

取得年度の合計額で計算します。個々の資産の使用月数は関係ありません。また、100%償却します。

 

製作・著作 (有)協進会   2007/06改定

 


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