ツキノワグマの太郎と花子は、まだ赤ちゃんのとき、人間に母を撃ち殺されて生きていけなくなり、やさしい人間に助けられて育ててもらいました。しかし、太郎の場合は県の指令で、また、花子の場合は育ての親に飼育を続けられない事情が起きて、それぞれ殺処分されることになりました。これを見るに偲びず、善意の方が引き取って育ててくださっているというわけです。
この善意の方がつぶれてしまわないよう、みんなで支援しようと、2005年夏、「太郎と花子のファンクラブ」が設立されました。山にもう一度放してやろうという提案も時たま来ますが、和歌山県には、クマが安心して棲めるような森がまずもう残っていません。第一、山に放したら、このクマたちは人間を見ると喜んで寄っていくでしょう。びっくりした人間との間に、トラブルが発生することは必至です。
2頭にはかわいそうですが、ここで生涯を送ってもらうしかありません。今後、こんなクマが出ないように、日本熊森協会は、各地で「動物の棲める森」を保全・復元しています。
(顧問 宮澤正義先生の指導) もし、山中で、子グマを見つけても、絶対に連れて帰らないようにしてください。殺されていない限り、必ず、母グマはその日のうちに子を連れに来ます。クマは見かけと正反対で、とても臆病な動物です。人間がいると出て行けません。子グマを見つけたら、その場からすばやく立ち去ってあげてください。母グマが子グマとはぐれることは、ありません |