(04/08/29 up)
浅草サンバカーニバル(1)
浅草サンバカーニバル(1)作業中!
ついに浅草サンバカーニバルの日がやってきた。
早いものだ。昨年の初夏、初めてサンバパレードに行き、サンバに、そして
最初はダンサーに感激し、いよいよ日本ではサンバに関して最大のイベントだ
ということで、浅草サンバカーニバルに行った。
が、それまでの商店街でのパレードの比較にならない規模、観客。懸命に見
物場所を探したけれど、多数の観客の背後からだし、そもそもパレードする通
りが、片側二車線以上のある幅広い通り。
商店街のパレードは、通常の買い物をする通りだから、車は通らないか、せ
いぜい片側一車線の道を封鎖する形で行われる。
浅草では、余程、見物する要領を心得ておくか(今年、分かったが、見やす
い場所があるのだ)、五千円だったかの料金を払ってチケットを入手し、特設
の客席に坐るかするしかない。
そうしたわけで、何重にもなっている観客の後ろから、幅広い通りの真ん中
を通るパレードを遠景はできても、個々のダンサーの方の表情は、ちょっと捉
え辛い。ましてカメラだと、望遠レンズがしっかりしたものでないと、難しい。
そして、実際、かなり情ない写真になってしまった。
今年は、小生は、曲がりなりにも我がサンバチームのメンバーなのだが、す
っかりサボっている。それでも、最低限のことを協力したいという気持ちと、
どうせカメラ小僧になっても、見えないのだから写真を撮るのは諦めようと、
スタッフとして参加させてもらうことにしたのだ。
しかし、体調が悪い。カーニバルは、28日の土曜日だったのだが、前日の
金曜日は、さらに前日からの徹夜勤務が朝方まで。しかも、通常はそれで帰宅
するわけで、帰宅時間は朝の七時前後。
それが、その金曜日は午前、会社で導入する機械の学習会があり、帰宅は昼
前となった。
この五時間近い時間のロス(学習は有意義だったけれど)は、自分には大きい。
徹夜勤務明けの日は、基本的に寝たきりで過ごし、合間合間、目が覚めた時
に食事し、家事をこなし、読書し、あるいは執筆する小生には、このロスは致
命的で、生活のリズムも狂い、金曜日のうちに疲れが取れるはずが、土曜日に
なっても体調が乱調気味。
いつもなら、何かしら執筆するのに、大事を取って、ひたすら寝て過ごした。
それは、カーニバルを観に行くから、というわけじゃなく、スタッフとして肉
体労働するからでもある。土曜日の午後になって眠気が襲ってきたり、体力が
持たなくなると困るのである。
さて、土曜日(浅草本番当日)は、九時頃に起きた。軽く食事を済ませ、準
備をし、使わないだろうデジカメなどもをウエストポーチに収め、迷った挙げ句、
スクーターで浅草へ向った。
迷ったのは、天気のせい。新聞を取りに外に出ると、小糠雨。ああ、雨だ!
ということで、電車を選ぶべきかと迷ったのである。
小生は、昨年からサンバパレードを幾度も見物に行っているが、全て晴れ。
最低でも曇り。当日の午前の天気予報で雨が予想されていた時でさえ、パレー
ドの時間になると薄日が射してきたりしたものだった。
なので、小生は、サンバパレードに関しては、晴れ男なのだ。よって、小生
は、本日の土曜日は霧雨程度の雨は降っても、パレードに支障はないと決めた。
そしてスクーターを選んだのである。
出発は、午前10時50分。浅草の雷門の近くにバイクを止めたのが11時
半過ぎ。
今日はスタッフということで、まずは軍手などを購入。それから、我がチー
ムの控え室を探す。小生、スタッフ要員なのに、そんなことも知らない。
知っているのは、パレードに使用するアレゴリアという山車のようなものは、
浅草寺の境内にあるという予備知識だけ。なので、テクテクと浅草寺の境内を
歩き回り、やっと、大きな駐車場に山車の居並ぶ壮観なる光景を見つけた。
さて、我がチームのアレゴリアは何処に。
チーム名を頼りに大きな駐車場内を歩くと、あったあった。
作業の追い込みだ!
驚いたことに、そこには、小生がサンバに魅了される切っ掛けをくれたダン
サーの方も含め、メンバーの方たちが、懸命に最後の作業に大童の状況だった。
見渡すと、どのチームも、最後の最後まで準備作業に追われている。
当日だけじゃなく、それまでは土日だったものが、週日の夜に集まれる人は
協力することになり、木曜日も金曜日も、それこそ仕事が終わってから九時過
ぎからでも準備作業場に向ったりする。
それが学生チームとは違う、社会人チームの苦しいところ。あるいは素晴ら
しいところだ。みんなサンバが好きで、情熱を持って頑張っているのだ。
今から打楽器隊などとしてパレードに参加する…間際まで作業!
みんな家庭を持ち、仕事を持ち、地域の柵(しがらみ)を持ち、中には体に
不都合があったり……というわけで、そんな中でそもそも自由になる時間の乏
しい中から絞り取るようにして、時間を捻出し、練習したり、準備に協力した
りしているのである。
それでも、追いつかず、サンバカーニバルの当日も、最終の作業に追われて
いるというわけだったのだ。
この見事なアレゴリアの制作に当たっても、秘話がある。是非、知って欲しい。書き手は、もと踊り手であり、今は歌い手としてライブ活動などもされている方。その上、抜群のエッセイストでもある。
04/08/29 04:28 記
浅草サンバカーニバル(1)作業延々
さて、チームのメンバーであるにも関わらず、サボりマンの小生、メンバー
の方に顔を合わせるのが心苦しい。でも、とにかく顔見知りの人たちに恐縮し
ながらも挨拶。
でも、みんな作業のこと、今日のパレードのことで頭が一杯なのだ。
今日のパレードで使う衣装を作っている最中だったりする。先述したが、小
生をサンバの世界に魅了される切っ掛けをくれたダンサーの方が自ら、作業し
ている。その方は、パレードの中でも目立つ役割を担って踊られる予定の方。
作っているのは、大蛇の衣装。しかも、その目。
ウレタンか何かの素材にスプレーで目を描こうとしている。最初はそれが何
か分からず、何か突き抜けた現代アートのように見えた。絵を描くセンスがあ
るのだろうなと思って見ていたのだった。
が、次第に分かったのは、彼女、そんなセンスは持ち合わせていない。ただ、
見るに見かねて、自分だってダンスの準備その他で忙しいのに、敢えて作業し
ているのだ。そういう方なのである。スプレーを使う手付きも覚束ない…。こ
っちは要領が分からないので勝手な口出しをし、見守るだけ。
彼女の手にはスプレーの液が付いたりして。
大蛇の目あるいは画竜点睛だ!
さてさて、小生、12時からスタッフのミーティングがある。その会場に行
かないといけない。場所を聞いて、控え室へ。すっかり遅れてしまい、スタッ
フのリーダーの方に時間通りに来ないと困ると叱られてしまった。
そうそう、その控え室へ向う途中で、先ほどのダンサーの方の妹さんと擦れ
違ったので、挨拶。
実は、駐車場でミーティングは12時半頃と聞いたので、ああ、遅れている
のかなと思ったが、それが勘違いでパレードに参加する人たちはその時間であ
り、スタッフは予定通り12時からなのだった。小生、すみません、すみませんを連
発し、頭をペコペコ。
それでも、なんとかスタッフの仲間入りを果たした。
さて、駐車場へ逆戻り。そこには、二つの山車がある。ひとつは、「ジープ
のゲート」であり、もう一つは、これがメインである「遺跡のアレゴリア」だ。
これが「ジープ
のゲート」
我がチームのパレードの構成を名称だけだが、列挙しておこう。
各アーラの説明は、このサイトを参照願いたい。但し、パシスタというのは、一般的にパレードの花形とされるダンサーのことである。また、敢えてパシスタと記されているわけは、それぞれがベテラン乃至は選ばれた各アーラのリーダー格だったりするダンサーだからである。
例えば、「探検隊 コミサン・ヂ・フレンチ」にしても、「蛾のタンガアーラ」や「原住民のアーラ」にしても、構成しているのはダンサーであり、その集団の中に抜群の踊り手がいたりする。ただ、集団での踊り手は新人が多いのである。
その上で特記しておきたいのは、「プリメイラ(1st)ポルタ・バンデイラ&メストリ・サラ」と、[ハイーニャ・ダ・バテリア」だろうか。詳しい説明は、上掲のサイトを見ていただきたいが、パレードの重要な位置を占めるダンサーなのだということは、明記しておいていいだろう。
ポルタ・バンデイラ役(特にプリメイラの方)の女性は、時に10キロにもなる豪華な衣装を着て、笑顔を絶やさずに踊り通す。卓越したダンスの技術と体力と表現力が求められる。
ハイーニャは、選ばれ方はチームによって様々だが、いずれにしても、ダンサーとしての技術と観客へのアピール力によって選ばれた、チームの中でもダンサーの中のダンサーなのである。
「探検隊 コミサン・ヂ・フレンチ」
「ジープのゲート」
「テルセーラ(3rd)ポルタ・バンデイラ&メストリ・サラ」
(パシスタ)
「熱帯の花のバイアーナ」
「滝」
(パシスタ)
「カヌーのアーラ」
「子供ポルタ」
「プリメイラ(1st)ポルタ・バンデイラ&メストリ・サラ]
[ハイーニャ・ダ・バテリア」
「オオハシの群れ バテリア」
「歌弦 PA車」
「セグンダ(2nd)ポルタ・バンデイラ&メストリ・サラ」
「蛾のタンガアーラ」
(パシスタ)
「アフロアーラ」
(パシスタ)
「原住民のアーラ」
(マラバリスタ)
(パシスタ)
「遺跡のアレゴリア」
さて、「ジープのゲート」と、「遺跡のアレゴリア」そのものは、完成して
いた。小生は、「ジープのゲート」を押すスタッフに指名された。
アレゴリアを押す役目だと思っていたので、あれ、こりゃ、だった。
が、そのゲートを3人だけで押すと説明されて、もっとビックリ。こんな大きなもの、
3人だけで?! そのゲートの下には車輪が四つ付いている。スタッフリーダ
ーの方の説明だと、押すのには力は要らないという。
実際、あとで押してみたら、見かけと違って楽だった。真っ直ぐに動かす分
には。が、道路はセンターラインの部分を中心にお椀型になっている。車輪も、
容易に回るだけじゃなく、横回転もする。ちょっと油断すると、蛇行し、曲が
ってしまう。動かしやすいということは、動きやすいのだということでもあっ
て、その蛇行を食い止めるのが大変だった。
さて、駐車場では依然として、ダンサー姉妹の方が自ら蛇の衣装を作ってい
た。目はなんとか完成したが、今度は、牙を作り始めた。ウレタンフォームで
形を作り、その上に銀色のカバーをつける。
手にスプレーのペンキが付いていたりして、ダンサーなのに、困るよね。あ、
でも、今日は手袋するから、大丈夫か、なんて、姉妹で遣り取りしている。目を閉じていると、漫才コンビかと間違いそうである。
この二人、芝居っ気、ちゃめっ気、タップリなのである。昨年の志村銀座での舞台の上での、即興で繰り広げられたという、姉妹と男性ダンサーの三人でのコケティッシュな踊りは絶品だった。そんな踊りを舞台の袖で見ることが出来た小生は、幸せ者である。
そんな作業をしている間に、ダンサーの方の車が駐車禁止のステッカーを貼
られているという連絡が来たり、どっちにしても、メンバーの方のミーティン
グや化粧や衣装を着る準備があるということで、残りの作業を他のスタッフの
方々と共に引き受けた。
その牙を大蛇の衣装の大きく開いた口(上あご)に取り付けるのだが、それが
苦労。ボンドで接着するのだが、上あご(生地)に接着するだけでは、霧雨が
降っていたりするし、なんといっても、衣装なのであり衣装を羽織る人が動き回る
訳で、どう見ても、心もとない。
ふと、小生、ふと閃いて(大袈裟!)針と糸で生地(上あご)に縫い合わせ
たら、と提案。
小糠雨も降っているし、そもそも蛇の衣装は、アレゴリアではなく、アーラ
の方の衣装なので、ミーティング会場(控え室)へ運び、その場で縫い合わせ
ることに。
といっても、針と糸は、さすがに現場で見つかったが、小生に限らず大概の
男性に裁縫の技術があるはずもない。言うは易く行うは難し、である。
04/08/29 05:28 記
