時はゴールデンウィークが始まった4月下旬の某日、午後11時30分。平砂学生宿舎の共用棟に全員集合した後、平砂学生宿舎の某棟にある金属製のフタを開け、いよいよ潜入開始。下りた所にはなぜか昭和55年頃のサンデーやマガジンが置いてあり、表紙があのあだち充の名作「タッチ」だったりする。保存状態は埃をかぶっていたが、紙質の劣化はないようだ。しかし今回の探検の本題ではない。とっとと地下深部に潜入を始めた。 地下への入り口はかがんで次の場所にいかねばならないなど、非常に狭いが、一度本孔に下りてしまうと、天井が高く、明かりもつく比較的広い通りとなる(と言っても幅は1mくらいしかないが)(写真1)。

潜入から5分後、共同溝のメインストリートに入った。そこにあやしげな札が。中に何か挟み込まれている。よく見たら、2年前のゴールデンウィークの時、同じように私が地下道に潜入した際、記念に中に残していったニセ第四学群の案内板であった(写真2)。当時わざわざワープロの垂れ幕印刷で筑波大学の案内板の形式を真似てこれを作ったことを思い出した。私自身これを置いてきたことさえ忘れていたので、思わず笑ってしまった。ちなみに本物の第四学群棟の案内板は、筑波学生新聞によると、かつて国際総合、工学システムの学類棟方面の通路にあったということなのだが、第四学群構想が頓挫し、国際、工シスが第三学群の学類となってしまったために、おそらく取り払われてしまったと思われる。第三学群北側の自由駐車場の付近に、バス停でもないのに道幅が広くなっている部分があるが、これも第四学群バス停を作る予定地であったのではないかと私は認識している。つまりあの駐車場はもともと第四学群用の用地だったのである。

雨の翌日だったせいか、通路は時々水たまりが見られた。後は鉄か何かの酸化物だろうが、赤錆の色をしたベトベトした物が通路にたまっていた。これのおかげで靴は汚れまくりである。しばらく進むと学術情報処理センターの下まで来た。大学のコンピュータネットワークは全てここに集約されている。写真3は、そういった通信用の光ケーブルや、あるいは大学の内線電話のケーブルを撮影したものである。これを切断すると、当然ネットワークは止まる。むやみやたらにいじらないことである。ついでに学情の所に、金属製のフタがしてある非常出口を見つけた。フタはやたら重い。少しフタを持ち上げ、周囲を見回す。どうやら何かの制御用の機械らしいが、我々素人には何もわからない。とりあえず、写真にだけは収めた(写真4)。ちなみにこのような写真に似たような場所は学内に何ヶ所も存在する。


↑写真4、謎の機械室
学情を過ぎ、大学会館のあたりに来た。ここで、非常口から外を確認。どうやら大学会館バス停のすぐ近くのようだ。ループの上り坂のちょうど真下にいたらしい。再び地下に戻り、先に進むと道はなだらかな下りに変わった。どうやら平塚線を越えるようである。しばらくするとまた上りになった。そこで道は左に直角カーブ。先には蛍光灯らしき白い明かりが。人でもいるのか?おそるおそるそこに近づいた。筑波学生新聞に載っていた地下道の地図によると、中央機械室(エネルギープラント)の真下に来たらしい。道はそこで行き止まりかと思われたが、行きと反対側の通路から戻っていくと、再び一ノ矢方面に向かう方角に道は曲がっていた。
工作センターを過ぎ、そろそろ第四学群の建設予定地だった場所に近い場所である。どこかのケーブルに第四学群と書いた形跡でも残ってないかと探してみたが、ちゃんと工学システム学類棟とかになっていて、第四学群の痕跡は全く見当たらなかった。このまま第四学群伝説は闇の中へと消えていくのだろうか。と、先頭を歩いていた人物が、つけた明かりを消そうと思って、スイッチに手をかけた。が、それは明かりのスイッチではなく、電気ブレーカーそのもののスイッチだった。それを、瞬間的だがオフにしてしまったのだ。果たして、ブレーカーがオフの間、地上では何が起こっていたのだろうか。それは我々7人には想像もつかなかった。とりあえず、すぐにオンには戻したが、万が一何かあったらヤバいので、とりあえずダッシュ。そこの区域はそそくさと脱出した。
そしてついに一ノ矢地区に入った。さすがに2時間近く歩き、メンバーも飽きが来て大分疲れてきているようだ。そこで、我々は探検をそこで打ち切り、地上に出ることにした。非常口への道をつき進む一行。しかし、道の最後には巨大な水たまりが出来ていた。だが、そういう構造であるかを見切っていたかのように、ちゃんと飛び石の足場が用意されていた。飛び石の最後には地上への階段があった。そこを駆け上がると1つのドアが目の前に。そのドアを開けると写真3と同様の機械室に出てきた。非常口の案内に従い、表のドアから外へ脱出。そのドアを外から見ると、思いっきり「係員以外立入禁止」と書いてある。しかも、通常の非常口は外からは自動ロックで鍵がかかるシステムだが、ここのドアは普通のロックで、一度中から開けると鍵で閉めない限り外からまた入れるという代物だった。このドアの場所は、防犯上の問題もあり詳しくは明かせないが、一ノ矢地区の某所にあるとだけ書いておく。
そして出口で全員の記念撮影。ゴールデンウィークのよき思い出となることだろう。後はひたすら地上のループ道路を引き返していく一行であった……。
(完)
というわけで、地下道の探検記、いかがであっただろうか。今度地下道を探検するのは、これを見ているあなたかも知れない……。