2003


■0308xx■水の値段

日本で、水が売られるようになったのはいつのことだろうか。

昔は、日本にきた外国人の驚きのタネの一つに「日本人は、空気と水と安全はタダだと思っている。」というのがあった。つまり、水は「売れる」ものではなかった。

神戸の震災が一つの契機で、「水を買う」という行為が定着したと何かで読んだ記憶もある。ペットボトルの普及が水の販売に一役買っているのだろうとも思う。

そのペットボトル入りの水は、日本では500ccのものが一般的で、コンビニで買えば110円から120円くらいというところだろう。それより小さいのは350ccが標準だったけれど、evianはずいぶん前から330ccで、最近はコカコーラが280だか290ccだかのものを自動販売機で売っている。

昔は、船やちょっとした観光地で買うと何でもバカに高かったものだが、最近はフェリーに乗っても500ccの水は150円くらいである。さほど高くはない。

今回、アメリカへ行って、水の値段と容器のサイズがマチマチなのに驚かされた。

今回の旅ではメモを結構とったのだけれど、メモする事が多くて、水の値段と容器のサイズまでは控えてない。それでも記憶に基づいて列挙してみる。

 スーパーで買うと、700ccくらいのが1本$1.00しなかったと思う。
 ニューヨークの地下鉄の、地下道の雑誌スタンドのは、500ccくらいで確か$1.25だった。
 9.11跡地の通称「グランド・ゼロ」を前にしたドーナッツ屋台では、600ccくらいで$2.00
 USオープンテニスの会場で水だけ売っているスタンドで、500ccくらいのが$3.00
 同じくUSオープンテニスの会場で、別の屋台では、600ccくらいのが$4.00

これをよくよく見れば、500cc入りのペットボトルの水が、高いものは500円近くで売られていることになる。すごい「ボッタクリ」だ。アメリカ人はこういう小さな正義には敏感なはずだが、割に平気な顔で買い、売る側も平気である。

こういうところではそんなモンだという慣れなのか、これぞ自由の国アメリカであると見るべきか。滞米中にはあまり気にしていなかったのだが、あることをきっかけに、ふっとそういえば水の値段もマチマチだよなと思ったのである。その、「あること」とはビールの値段なのだけれど、これはまた別の記事にしたい。

ちなみに、今から20年前に仕事で1年ロサンゼルスに滞在していたが、あそこは水道の水は「硬水」であり、飲み過ぎると体に悪いと誰かに言われたか、何かで読んだかして、自宅での料理や飲用には「売っている水」を使っていた。

24時間営業のスーパーの屋外には水の自動販売機があって、25セントで1ガロン(約4リットル)買えた様な記憶がある。当時、$1.00は概ね250円ほどであった。今の様な透明なペットボトルも無論なかった。スーパーの中では白いポリエチレンの容器で1ガロンの水を売っていたが、その容器を使い回していた。

確かに、20年と言えば「ふた昔」ではあるが、今昔の感を禁じ得ない。

※2004年4月に再び渡米し、カルフォルニア州の州都サクラメント市のスーパーで水を買ったが1ガロンで$1.09であった。

これに関連してもう一つ日本との違いを挙げてみる。グランド・ゼロ(ニューヨークのワールドトレードセンターがテロで破壊された跡地をこう呼ぶ)の屋台、USオープンの会場で買った水は氷水に漬けて冷やされていた。日本でもお祭りの屋台や、地域のイベントなどでは氷水で冷やされた飲み物を見かけるが、アメリカでこの「氷水による冷却」はもっと普通の感覚で使われている。ホテルでは氷を無料で入手できる機械が各階に設置されているのが普通で、日本風に部屋に冷蔵庫が置いてあるホテルにはまだ泊まったことがない。