動物健康保険(共済)

動物医療の高度化、また飼主さんの動物医療への要求も高くなり、医療費も高くなっていると思います。(当然のことだとは思いますが)
いざという時のために満足いく医療を受けさせるために動物共済制度が各社から作られています。
人の保険会社もそうですが、それではどの会社のものが一番良いのかで悩むと思います。
各社がパンフレット等で記している給付例は僕の眼から見るとどれも当院の診療とかけ離れている為、あまり参考になりません。

今回はコラムとはちょっと違いますが、今一番全国で加入者が多いと思われるアニコムと近畿中心の犬友クラブ(両者とも損害保険型)
そして日本ペットオーナーズクラブ(生命保険型)、を比較してみたいと思います。

犬友クラブ(MORE)  (MOREの他、ジュニア、シニア、プレミアムがあります。)
アニコム
日本ペットオーナーズクラブ(デラックスプラン)  (デラックスプランの他、スタンダードプラン、あんしんプランがあります)
  

【5kg(5歳)の犬の場合】
【犬友クラブ】 【アニコム】 【日本ペットオーナーズクラブ】
1年間の費用 32600円(2300×12+3000+2000) 32280円(2440×12+3000) 26400円(2200×12)
一括払い 30300円(2300×11+3000+2000) 29840円(2440×11+3000) 24200円
2年目(6歳) 33000円(2500×12+3000) 30840円(2570×12) 26400円
補償金額・回数
病気・けが 10万まで 20万まで 通院お見舞金 3万円まで
回数無制限 1日1万円・20回まで 1回1万円・3回(3つの違う病気)まで
ガン 12万円(不妊してなければ8万円)
入院 10万まで 20万まで 入院お見舞金 36万円まで
回数無制限 1日1万円・20日まで 1日1万2千円・30日まで
手術 10万まで 20万まで 手術お見舞金 1〜6万円
回数無制限 1回10万円・2回まで (手術の種類と規定により変動)
給付割合 70%(初年度は50%) 50%
特典・特約 死亡お見舞金(2万5千円〜5万円) 健康返戻り金 死亡お見舞金 7万円
提携施設利用 賠償サポー特約 賠償補償 最高5000万円
提携霊園使用時の火葬費用50%引き 予防サポート特約 飼主お見舞金 最高100万円 
無事故ボーナスポイント
継続特典
継続特約
【5kg(9歳)の犬の場合】
【犬友クラブ】 【アニコム】 【日本ペットオーナーズクラブ】
1年間の費用 39200円(2850×12+3000+2000) 31200円(2600×12)
一括払い 36350円(2850×11+3000+2000) 28600円
2年目(6歳) 39000円(3000×12+3000) 31200円
補償金額・回数
病気・けが 10万まで 通院お見舞金 3万円まで
回数無制限 1回1万円・3回(3つの違う病気)まで
ガン 12万円(不妊してなければ8万円)
入院 10万まで 入会不可 入院お見舞金 36万円まで
回数無制限 1日1万2千円・30日まで
手術 10万まで 手術お見舞金 1〜6万円
回数無制限 (手術の種類と規定により変動)
給付割合 70%(初年度は50%)
特典・特約 死亡お見舞金(2万5千円〜5万円) 死亡お見舞金 7万円
提携施設利用 賠償補償 最高5000万円
提携霊園使用時の火葬費用50%引き 飼主お見舞金 最高100万円 
無事故ボーナスポイント
継続特典
継続特約
【40kg(5歳)の犬の場合】
【犬友クラブ】 【アニコム】 【日本ペットオーナーズクラブ】
1年間の費用 35600円(2550×12+3000+2000) 34680円(2640×12+3000) 37200円(3100×12)
一括払い 33050円(2550×11+3000+2000) 32040円(2640×11+3000) 34100円
2年目(6歳) 34800円(2650×12+3000) 33240円(2770×12) 37200円
補償金額・回数
病気・けが 10万まで 20万まで 通院お見舞金 3万円まで
回数無制限 1日1万円・20回まで 1回1万円・3回(3つの違う病気)まで
ガン 12万円(不妊してなければ8万円)
入院 10万まで 20万まで 入院お見舞金 54万円まで
回数無制限 1日1万円・20日まで 1日1万8千円・30日まで
手術 10万まで 20万まで 手術お見舞金 1〜6万円
回数無制限 1回10万円・2回まで (手術の種類と規定により変動)
給付割合 70%(初年度は50%) 50%
特典・特約 死亡お見舞金(2万5千円〜5万円) 健康返戻り金 死亡お見舞金 7万円
提携施設利用 賠償サポー特約 賠償補償 最高5000万円
提携霊園使用時の火葬費用50%引き 予防サポート特約 飼主お見舞金 最高100万円 
無事故ボーナスポイント
継続特典
継続特約
【4kg(5歳)の日本猫の場合】
【犬友クラブ】 【アニコム】 【日本ペットオーナーズクラブ】
1年間の費用 29000円(2000×12+3000+2000) 28560円(2130×12+3000) 28800円(2400×12)
一括払い 27000円(2000×11+3000+2000) 26430円(2130×11+3000) 26400円
2年目(6歳) 29400円(2200×12+3000) 27840円(2320×12) 28800円
補償金額・回数
病気・けが 10万まで 20万まで 通院お見舞金 3万円まで
回数無制限 1日1万円・20回まで 1回1万円・3回(3つの違う病気)まで
ガン 12万円(不妊してなければ8万円)
入院 10万まで 20万まで 入院お見舞金 36万円まで
回数無制限 1日1万円・20日まで 1日1万2千円・30日まで
手術 10万まで 20万まで 手術お見舞金 1〜6万円
回数無制限 1回10万円・2回まで (手術の種類と規定により変動)
給付割合 70%(初年度は50%) 50%
特典・特約 死亡お見舞金(2万5千円〜5万円) 健康返戻り金 死亡お見舞金 7万円
提携施設利用 賠償サポー特約 賠償補償 最高5000万円
提携霊園使用時の火葬費用50%引き 予防サポート特約 飼主お見舞金 最高100万円 
無事故ボーナスポイント
継続特典
継続特約
≪保険に入る前に≫
まず、なぜ保険(共済)に入るのかを考えてみましょう。
私たち自身の保険加入と同様、大きな理由は2つあると思います。

T)急な多額の出費に備える。 
U)継続的な治療にかかる出費に備える。


以上の点を踏まえて、保険会社3社の動物健康保険について考えていきましょう。    
費用はあくまでも予想で、またこれらに関わる費用が全て給付対象になることと仮定していますので、
実際に全て支払われるかどうかは保険会社の判断となります。

保険に頼らず、いざと言う時のために毎月貯金している飼主さんもいらっしゃいます。
T) 急な多額の出費のケース   
  
   交通事故で骨盤骨折をした犬の場合、来院初日には血液検査、レントゲン検査、レントゲン造影検査、場合によってはエコー検査、
   そして治療、入院と重なり、2万5千円かかったとします。    
   2日目入院10000円。    
   状態が安定してきて、3日目に手術を行い、血液再検査、レントゲン検査、手術等で15万円。    
   1週間入院して、6000円×7=42000円    
   あくまでも一例ですが、このケースで比較すると、

   【犬友クラブ】
      12500円(入院?)+5000円(入院)+75000円(手術)+21000円(入院)=
113500円
      残り給付残高 入院61500円,手術25000円,病気・けが100000円
      残り給付回数(日数) 入院,手術,病気・けがとも無制限
      (2年目以降)17500円(入院?)+7000円(入院)+100000円(手術)+29400円(入院)=
153900円(70%給付)
      残り給付残高 入院46100円,手術0円,病気・けが100000円
      残り給付回数(日数) 入院,病気・けがとも無制限
   【アニコム】
      10000円(入院?)+5000円(入院)+75000円(手術)+21000円(入院)=
111000円
      残り給付残高 入院161500円,手術100000円,病気・けが200000円
      残り給付回数(日数) 入院11日,手術1回,病気・けが20日
   【日本ペットオーナーズクラブ】
      120000円(入院10日間)+50000円(手術予想)=
170000円
T)急な多額の出費のケースA     

  突然の痙攣発作で病院へ。    
  初日には血液検査と入院治療で、1万5千円。    
  翌日には痙攣が治まり、退院。抗痙攣薬の内科治療で、2週間分の薬2000円    
  原因追求のため、MRI検査を受けることになり、検査料金5万円。    
  原因が脳腫瘍だと分かり、手術を受けることになり、手術代30万円。 入院1週間10000円×7。    
  手術は成功し、半年後にMRIの再検査を行う。5万円

  【犬友クラブ】
      7500円(入院?)+1000円(病気)+25000円(病気)+10万円(手術)+35000円(入院)+25000円(病気)=
193500円
      残り給付残高 入院57500円,手術0円,病気・けが49000円
      残り給付回数(日数) 入院,手術,病気・けがとも無制限
      (2年目以降)10500円(入院?)+1400円(病気)+35000円(病気)+10万円(手術)+49000円(入院)+35000円(病気)=
230900円
      残り給付残高 入院40500円,手術0円,病気・けが28600円
      残り給付回数(日数) 入院,病気・けがとも無制限
  【アニコム】
      7500円(入院?)+1000円(病気)+25000円(病気)+150000円(手術)+35000円(入院)+25000円(病気)=
243500円
      残り給付残高 入院157500円,手術50000円,病気・けが149000円
      残り給付回数(日数) 入院12日,手術1回,病気・けが17日
  【日本ペットオーナーズクラブ】
      96000円円(入院8日間)+60000円(手術予想)+10000円(通院)=
166000円
U)継続的な治療のケース  

  特に多いのは、猫の慢性腎不全。犬の心不全。肝不全でしょう。  
  急に嘔吐が始まり、血液検査、レントゲン検査で腎不全と診断された場合、初日の検査費用および入院・治療で、2万円かかると仮定します。
  2日目、3日目は点滴治療で7000円×2    
  4日目から退院して2日に1回の通院で2週間続け、3000円×7    
  その後はうまくゆき、週2回の点滴を継続することとなったとします。3000円×44(11か月分)

  【犬友クラブ】
      10000円(入院?)+7000円(入院)+10500円(病気)+66000円(病気)=
93500円
      残り給付残高 入院83000円,手術100000円,病気・けが23500円
      残り給付回数(日数) 入院,手術,病気・けがとも無制限
      (2年目以降)14000円(入院?)+9800円(入院)+14700円(病気)+85300円(病気)=
123800円
      残り給付残高 入院76200円,手術100000円,病気・けが0円
      残り給付回数(日数) 入院,手術とも無制限
  【アニコム】
      10000円(入院?)+7000円(入院)+10500円(病気)+19500円(病気)=
47000円
      残り給付残高 入院183000円,手術200000円,病気・けが0円(年間20日の制限のため)
      残り給付回数(日数) 入院17日,手術2回,病気・けが0日
  【日本ペットオーナーズクラブ】
      36000円(入院3日間)+10000円(通院)=
46000円


以上の予想ケースをふまえて、各保険の利点を考えると以下のようになると思います。


犬友クラブ
の利点
   
慢性疾患で長期の継続治療が必要な時
アニコムの利点
   
高額な手術を行う時
   加盟病院でなら手続きが要らず、病院での支払い時に50%引きになる。
   ただし、給付対象外だと後で分かった場合には後日病院から請求が来ます。
日本ペットオーナーズクラブの利点
   
一般的な手術長期の入院が必要な時

ちなみに当院は今のところアニコム加盟病院ではありません。
以上、独断と偏見でより現実的な3つのケースを考えてみました。
(保険会社とは全く関係なく、特定の保険を勧めるものではありません)
保険に加入する際の参考になったでしょうか?